トップページ他山域山行リスト>大岳山_記録20150418


大岳山 〜奥多摩〜

 山行日
2015年4月18日(土) 晴 同行者:NASさん
 コース
白倉(8:14)〜(10:44)大岳山(11:10)〜(12:05)鍋割山(12:09)〜(12:28)奥の院(12:30)〜(13:11)武蔵御嶽神社(13:24)〜(13:48)御嶽山駅(ケーブルカー)
高校時代の友人、NASさんと久々に奥多摩に行ってきました。
目指すピークは、大岳山です。二人にとって初めての山でしたので、ワクワクしながらの山行でした。
詳細は、以下をご覧ください。


 武蔵五日市駅から藤倉行きのバスに乗車。バス車内は、登山者で満員状態だった。
 8:08、白倉にて下車。
 バスから降りたのは、我々以外に5,6人程度。車内には、まだ多くの登山者が残っていた。この辺りの山々に疎いので、バスに残った乗客は、どこの山を目指しているのかわからない。カタクリ目当ての御前山だろうか。
 バス停の標柱を探すが、下り側には、標柱がなく、ここのバス停は、上り側だけ、標柱が立っていた。
 ....このため、いつものバス停の標柱撮影が出来ず。

 今日は、暑くなりそうなので、歩く前から上着を脱ぐ。
 8:14、NASさんとともに出発。
[白倉バス停にて]

 NASさんとは、久々の山行で、今年1月、丹沢での岩トレ以来だ。その後、3月上旬にインドアクライミングジムで会い、今回の山行計画が決まった。
 1ヶ月ぶり程度なのに、話す内容は、尽きない。ペチャクチャ話しながら、大岳山への道標に従い、進んでいくと、右手に神社が現れた。その横には、先ほどから見えていた樹木が立っていた。

 参拝後、再び登山道に戻り、先を進む。
[大嶽神社を参拝]

 8:27、分岐点に出合う。道標には、左(山道に入る):大岳山。直進(舗装路のまま):大岳山。どっちが近いのか、分からなかったが、山と高原地図「奥多摩」では、左がルートのように思えたので、左折することにした。
 すると、5分後、木製の鳥居の前に着いた。(写真下)
 鳥居の周辺には、庚申塔のようなもの、一丁目と書かれた石柱等が立っていた。どうやら、先ほどの大嶽神社からこのルートで、大岳山を登っていくのが、当時は、主流だったのではないかと思えてきた。そんなことを石碑等を見ながら、推理するのが楽しい。
[鳥居をくぐる]

 木製の鳥居をくぐった後、すぐに舗装路を横断する。先ほどの分岐点から続いている舗装路のようだ。だいぶ暑くなってきたので、ここで、長袖シャツを脱ぎ、半袖Tシャツ1枚となる。
 
 黙々と、一直線の登山道を進む。(写真下)
 周りは、スギの植林帯だが、陽光が差し込んでくるので、極めて明るい。地味な植林帯ではあるが、歩いていて爽快な気分だ。しかし、この後、延々と植林帯が続くとは、思ってもみなかった。
 斜面をジグザグに登っていくので、息が乱れることはないのだが、景色に変化がなく、とても長く感じる。但し、丹沢と違って階段状の段差などは、殆どないため、歩き易いのが嬉しい。
[植林帯の中だが、日が差し込んで明るい]

 9:58、尾根筋にようやく出た。
 道標が立っており、左は、[奥多摩・主脈縦走路、御岳山・月夜見・三頭山]、右は、「馬頭刈山]と記されてあった。右折すれば、以前登ったつづら岩に通じる。今日は、ここを左折し、大岳山に向かう。
[尾根の背に出た]

 尾根筋は、傾斜が緩くなり、歩き易い山道となった。
 10:03、左手の視界が広がる。思わず、立ち止まって丹沢の山々を眺める。
 よく見たら、大室山の西側には、富士山が薄らと姿を見せていた。だが、露出アンダーに撮影しても富士山の姿がよく写らず、ちょっと地団太を踏む思いだった。 

 登山道の右手前方には、兜のように盛り上がった山頂が木立の間から見えてきた。おそらくあれが、大岳山だろう。  
[大岳山のピークを右手に見る]

 10:16、分岐点に到着。(写真下)
 直進は、[鋸山・御殿山]、右は、[大岳山荘を経て御岳山]と記されてある。
 ここを右折し、進んでいくと、山道は、ほぼ水平に続いていた。
 だが、先頭を行くNASさんが突然、振り返り、
 「行き過ぎたようだ。どんどんピークを右に巻いていく。引き返そう。」
 山と高原地図「奥多摩」(2013年)では、大岳山荘まで行かずに大岳山頂上に直接、登るルートが記載されているので、このルートを目指していたのだが、どうやら直登ルートとの分岐点を見落としたようだ。

 少し戻ると、右手(引き返しているので、右手となる)に細い経路を発見した。これが直登ルートだろうと、細い経路を進んでいく。経路自体は、比較的はっきりしていた。

 帰宅後、奥多摩東部登山詳細図を見たら、この直登ルートは、記載されていなかった。そういえば、直登ルートに入る分岐点には、道標が立っていなかった事を思い出す。どうやら、この直登ルートは、一般ルートではなくなったようだ。
[鋸山分岐点]

 直登ルートを進んでいくと、この先、頂上まで続くと思われる急斜面となる。こりゃ、アキレス腱が伸びそうだ。先頭のNASさんは、スイスイとペースを落とさずに登っていく。どうやら日頃のトレーニング(最近、体力増進、メタボ解消のために週2回、ジムに通っているらしい)の成果が出ているようだ。ちょっと差をつけられてしまった。 
[大岳山頂上への直登ルートを進む]

 やがて岩場が現れた。
 たいした岩場ではないのだが、途中、ルートを間違え、二人してウロウロ。
 踏跡っぽい箇所を歩いていたのだが、突如、ルートが消えていた。引き返そうとした瞬間、右手に経路を見つけた。どうも、歩き易い箇所を突き進んでいったことで、ルートを外れたらしい。
 やれやれと思いながら、急登を進めば、突如、前方が開けた。
 そこが、頂上だった。
[岩場が出現]

 10:44、大岳山頂上に到着。
 驚いたことに頂上は、大勢の登山者が休憩中だった。おそらく30人以上は、いるだろう。登っている途中は、殆ど登山者と出会っていなかっただけに信じられない光景だった。
 登山者が、どんどん増えていく。登ってくる方向から、これらの人たちが皆、御岳山方面からの登山者だと分かった。やはり、ケーブルカーの威力なのだろう。
 ここで、早めのランチタイムとした。
[大岳山頂上に到着]

 11:10、大岳山頂上を出発。
 ....既に頂上には、50人以上の人が休憩中だった。

 御岳山方面に下っていくと、いきなり急な岩場となる。(写真下) ここの頂上は、どこから登っても確かに急だなぁと思いつつ、慎重に足を運ぶ。また、すれ違う登山者が多く、時々、待ちが発生する。皆、昼食を大岳山でというプランなのだろう。

 ようやく急な下りが終わると、神社の拝殿が見えてきた。山と高原地図「奥多摩」を見ると、大岳神社と書かれてあった。
 参拝し、下りきった所に木造建屋の大岳山荘(休業中)が建っており、その前の広場には、大勢の登山者が休憩中だった。人が多いため、あまり休憩する気になれず、先に進む。
[結構、急な下り]

 やがて、雰囲気のいい樹林帯を通過する。(写真下) 芽吹く前だったが、新緑の時は、さぞかし美しいだろう。その後、10人ぐらいの団体さんとすれ違う。えらくユックリな歩きだなと思ったら、花を探しながら歩かれているようだった。
 次から次へと、登山者とすれ違う。ここは、丹沢で言えば、大山クラスだなと思った。

 11:47、Y字路の分岐点に着いた。左は、[鍋割山・奥の院を経て御岳山]、右は、[御岳山・岩石園]と記されてある。
 ここまで、すれ違う登山者が余りにも多かったので、静かな道として、鍋割山側を選択した。
 ....それに鍋割山という名前にも興味あり。
[まだ芽吹いていない樹林帯(偶然、NASさんしか写っていなかった)]

 12:05、鍋割山頂上に到着。
 道標に付けられた「ツキノワグマ出没注意」の黄色い貼り紙が目立っていた。
 丹沢の鍋割山と違って、360度、樹林に囲まれ、眺望がいいという事もなかったので、記念撮影を撮っただけで頂上を後にする。
[鍋割山頂上にて]

 続いて、奥の院への分岐があり、ここも奥の院へ寄り道することにした。
 急斜面を登り、息を切らしながら、奥の院のピークにたどり着くと、そこには、祠がポツンと置かれてあるだけだった。
[奥の院の祠(左奥は大岳山)]

奥の院のピークから下っていくと、下に小さな拝殿を発見。これが本当の奥の院なのかなと思う。 一気に下っていくと、だんだん登山道の道幅が広くなっていった。

 「天狗の腰掛け杉」の横を通過し、御岳山に近づいていくと、なんとなく登山者のカラーが変わってきて、高尾山と同じようなカラフルな登山者がますます目立ってきた。
(写真下左)
 丹沢だと、最初の山は、大山、次が鍋割山、その次のステップが塔ノ岳という感じだが、奥多摩方面では、最初が高尾山、次が御岳山、その次のステップは、三頭山あたりだろうかと、NASさんと話す。

 そんな話をしていると左手に石碑を見る。長谷川恒男氏の石碑だった。(写真下右) 長谷川恒男氏は、神奈川県出身の筈なのになんで、ここに?と思ったら、奥多摩71kmを24時間内で走る「日本山岳耐久レース」長谷川恒男CUPが、毎年開催され、ここは、そのハセツネコース上、第三関門地点との事だった。没後20周年を記念して、この石碑が設置されたと記されてあった。
[長尾平分岐点にて] [長谷川恒男石碑]

 石段を何段と登っていき、御嶽神社を参拝する。
 参拝後、武蔵御嶽神社由緒の説明板を読む。
 「社伝によれば、創建は第十代崇神天皇七年と伝えられ、第十二代景行天皇の御代日本武尊御東征のみぎり、難を白狼の先導によって遁れられたといわれ、古くより関東の霊山として信仰されて参りました。...(後略)」
 その後、白狼が犬に変化したのか、ここでは、犬を連れたハイカーをよく見かけた。
 [御嶽神社を参拝]

 御嶽神社の石段を下っていく。(写真下) 
 思えば、ここ御岳山は、奥多摩で唯一、45年前ぐらいに家族でハイキングに来た山だった。御嶽神社に参拝したかどうかは、すっかり忘却の彼方だが、紅葉真っ盛りの時に訪れ、紅葉の山肌と、「鳩ノ巣」という地名だけが、脳裏に焼き付いている。そんな記憶から、当時のルートは、御岳山ケーブルカー経由で、御岳山(御嶽神社)を訪れ、鳩ノ巣に下山したのではないかと思っている。
 立ち止まっていると、
 「今、45年ぶりの訪問で、猛烈に感動しているんだろう。」
と、NASさんが揶揄する。

 ここは、本当に山の上なのかと思うほど、家屋が多い。これで、先ほどの「天狗の腰掛け杉」手前に浄水所のある理由が分かった。最初、なんでこんな山の上に浄水所があるのだろうと思っていたのだが、これだけの集落が山の上にあるのであれば納得がいく。
 茶店や土産物屋の横を通過しながら、ケーブルカー駅を目指す。道標に従い、進むのだが、結構、歩かされる。
 ようやく、ケーブルカー駅近くまでに来た時、振り返って撮影する。
 [神社からケーブルカー駅を目指す]

 ケーブルカー駅(御嶽山駅)に到着した。ケーブルカーの券売機には、ペット運賃も用意されてあった。道理で犬が多いはずだ。
 ケーブルカーは、15分間隔で運行。車内は、満員状態だ。鉄道少年の如く、運転士横に立つ。
 今年は、大山で既に何度かケーブルカーに乗っているが、違うケーブルカーとなると、興味津々。
 ケーブルカーは、大山と同じ6分程度の乗車。だが、何となく、こちらの方が距離が長いように感じた。
 [ケーブルカーで下山]

 山麓側のケーブルカー駅、滝本駅にて下車し、バスに乗り換え、JR御嶽駅のバス停にて下車。
まだ早いということで、近くの蕎麦屋に入って反省会。(写真下)
 [御嶽駅手前で店に入る(玉川屋)]

 まずは、生ビールで乾杯。
 ここは、登山者の他、ケーブルカーでの観光客など、家族連れや中高年のグループと、客層が広い。続いて日本酒を注文。銘柄は、何故か「剱岳」。
 「いいね〜。」と、銘柄で感動するNASさん。
 味もVERY GOODだった。
 最後に肉汁そばを注文する。
 ....これまた、なかなかの美味。
 [肉汁そばを注文]

 ソバを食べ終わった後、ゆっくりと、御嶽駅に向かう。帰りの電車時刻を調べていた訳ではないのに、ちょうど「ホリデー快速おくたま2号」が到着するところだった。既にホーム上には、多くの登山者が奥多摩駅からの電車を待っていたが、NASさんのアドバイスから最後尾車両の方へとホームを進み、電車に乗車したら、幸いにも二人並んで座ることが出来た。
 「今日は、下山後のビール、日本酒、ソバの旨さと、帰りの電車に座れたことといい、ツイてるねぇ〜」と、NASさんと、ほくそ笑みながら、帰路についた。
 [御嶽駅にて]

 [今日の花]
[カタクリ] [イワウチワ(現物は、もっとピンク色)]


 久々の奥多摩を楽しんできました。
 横浜からは、ちょっと遠い山域ですが、丹沢にはない楽しみがあります。
 これからも、チョコチョコ訪れていく所存です。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。