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棒ノ折山(棒ノ嶺) 

 山行日
2015年12月12日(土) 晴 同行者:「山の会」メンバー 7名
 コース
さわらびの湯(9:27)〜(9:40)有間ダム〜(9:51)白谷沢登山口〜(10:19)藤懸の滝〜(10:29)天狗の滝〜(10:40)白孔雀の滝〜(11:08)林道横断(11:13)〜(11:25)岩茸石〜(11:49)ゴンジリ峠(11:57)〜(12:07)棒ノ折山(12:54)〜(13:06)ゴンジリ峠〜(13:26)岩茸石〜(13:38)林道交差点〜(13:45)カヤト内の小ピーク(13:55)〜(14:00)林道交差点〜(14:08)林道交差点〜(15:07)さわらびの湯
 今回は、棒ノ折山(棒ノ嶺)に山の会メンバーと行ってきました。棒ノ折山といいますと、何年か前、NASさんと高水三山を縦走した時、三山の一つ、岩茸石山から眺めた山が棒ノ折山でした。
 その時の棒ノ折山に対する印象は、単に植林帯の山ではないかと思った程度で、今度、登ってみようと思うような山容ではありませんでした。そんな棒ノ折山でしたが、詳細は、以下をご覧ください。


 今回の棒ノ折山については、時間がとれず、全く事前情報がなかった。ただ、山と高原地図23「奥多摩」を持参して、日頃滅多に乗らない西武池袋線に乗って、飯能へ向かう。
 飯能には、8時前に到着。生まれて初めて、下車した駅である。バス乗り場は、どこだろうと階段を下りていくと、その先にバス乗り場があった。
 8:30、名郷行きのバスに乗車し、9:12、さわらびの湯で下車。
 ここで、山の会メンバー全員が揃う。今日は、8名が集まった。これから、沢コースで、棒ノ折山を登り、帰りは、尾根コースで、再びここに戻ってくる予定だ。
 準備運動後、9:27、出発する。
[本日のスタート地点:さわらびの湯バス停]

 この辺りは、埼玉県だから、山域で言えば、奥武蔵になるのだろうか。名栗湖という人造湖があり、有間ダムの堤体上を歩いていく。このダムは、ロックフィルダムで、よく見ると、全部、土石で堰き止められていた。丹沢湖の三保ダムのようにコンクリート部がない。どうやって放水するのだろうと思っていたら、湖側にトンネルがあり、これが、洪水吐となっているとの説明板を見つけた。
 右手の湖面に大きな四角い穴のようなコンクリート物が見える。なるほどと思った。湖水面が高くなると自然に穴の壁を越え、穴の中に湖水が入り込み、トンネルを経てダム下に水が流れていく仕組みのようだ。
[有間ダムを通る]

 9:51、登山口に着いた。ここから、湖岸の舗装路を離れ、白谷沢沿いの登山道に入る。
 道標には、「熊出没情報あり!」の貼り紙がしてあった。改めて、どこでもクマは、いるのものだと認識。
[白谷橋の先で登山道に入る]

 左に白谷沢を見ながら、植林帯の中の登山道を辿っていく。
 やがて、左前方に2段の滝が見えてきた。
 登山道は、その右側(左岸)沿いに続いていた。滝の上に「藤懸の滝」という標柱を見かける。
[藤懸の滝の横を通過]

 滝見物をしながら登って行くのも乙なものだと思っていたら、目の前にゴルジュが現れた。あれれ、沢沿いの登山道だと思ったら、なんとゴルジュの中に入っていく。これが登山道ルート? 水量が多い場合、歩けないではないか、こんな登山道ってあり?と思いながら、この先、どうなっていくのか、楽しみになってきた。
[なんとゴルジュが現れた(TOIさん撮影)]

 今回、一緒に参加しているNASさんは、もうニコニコ顔。ここは、山を始めた人が高尾山の次に来れば、面白いのでは、なんてことを話す。
 ゴルジュを抜けると、天狗の滝が正面に見えてきた。高い滝ではないが、コースのアクセントになっている。
 先程の藤懸の滝といい、ここの天狗の滝もそうだったが、ここは、落ち口に滝の標柱が立っている。滝の標柱って、滝の下にあるのが普通ではないだろうか。そんなことを思いながら、進んでいく。
[天狗の滝]

 なんと、再びゴルジュが出現した。
 今度は、さっきのゴルジュと違って、結構、長く続いている。だが、水が少ないので、石伝いに靴を濡らさずに歩いていけた。後で気がついたのだが、こんなゴルジュ通過ルートでも、ここは、「関東ふれあいの道」だったのだ。
[再びゴルジュとなる]

 ゴルジュ通過後、クサリ場の急登となる。ここで、一旦、沢から少し離れる。
 クサリは、細く、ちょっと頼りない印象を受ける。
[クサリのある岩場]

 左手に滝が現れた。この滝は、ルート的に見下ろすアングルしか撮れない。
 沢の対岸(右岸)に「白孔雀の滝」と書かれた標柱が立っていた。
 この滝の水流が孔雀に見えるから、白孔雀なのだろうか?そんな事を思い、撮影する。(写真下)
[白孔雀の滝]

 白孔雀の滝を過ぎると、沢は、左右が開け、視界が広がる。その後、歩き易い登山道になった。
 階段を登って行くと、林道に飛び出た。
 林道を横断したところにベンチがあり、他のパーティに混じって、小休止。このルートは、人気があり、ここまで、休憩する度に何組かのパ−ティに追い抜かれている。
[林道を横断する]

 登山道は、自然林内の急斜面となる。(写真下左)
 尾根の背に乗るまで直登するのは、相当キツそうだと思ったら、途中で、直登が終わり、左にトラバースするように道が続いていた。

 11:25、尾根の背に出た。登山道が合流しており、ここが、岩茸石と知る。(写真下右)
 左手を見ると、四角い大岩が鎮座していた。これが、岩茸石なのだろう。右折して棒ノ折山を目指す。
[自然林内の急斜面] [岩茸石の十字路に到着]

 尾根の背沿いに登って行く。左は、植林帯。右は、冬枯れの自然林だ。ゆっくり登り、高度を稼ぐ。

 11:49、ゴンジリ峠着。ゴンジリとは、「権次入」と書くらしい。漢字で書かれた道標を見つけた。
 ここでは、山の会メンバ−3名が、北側の山並みを望み、山座同定中。
[ゴンジリ峠にて]

 ゴンジリ峠から約10分で、棒ノ折山頂上に着いた。
 頂上は、広く、すでに10人ぐらいが休憩中だった。
 高水山方面(南側)は、樹林で見えないが、北側は、樹林がなく、視界が広がっている。
 山並みの案内板を見ると、天気が良ければ、武尊山、日光白根山、男体山などが見えるようだ。そう思って、遠くの山並みを眺めると、白い峰が見えた。どうやら日光白根山のようだ。
 NASさん曰く、
 「いや〜、棒ノ折山がこんなに展望のいい山だとは、知らなかった。」
 全く同感だ。高水山側から眺めた印象とは、180度、異なっていた。
[棒ノ折山(棒ノ嶺)頂上が見えた] [頂上で記念撮影]

 食事を終えて、棒ノ折山を出発する。(12:54)
 ゴンジリ峠、岩茸石までは、登りと同じルートだったが、岩茸石からは、右折し、尾根筋を下っていく。
 林道を横断した後、正面に小高いカヤトに囲まれた小ピークが見えてきた。ここで、小休止。
 (近くに立っていた「棒ノ峰ハイキングコース」という案内板によると、ここを白地平と呼ぶらしい)
 右手に木造の展望台を見つけた。以前は、立派な展望台だったのだろう。だが、今は、もうボロボロで、いつ倒壊してもおかしくない状態だった。そのためか、立ち入り禁止となっていた。
 左手には、名栗湖が見下ろせた。高度差があり、下り終えるには、まだ時間がかかりそうだなぁとNASさんと話す。
[カヤト内の小ピーク]

 林道2回目の横断となる。(写真下)
 この後、すぐに3回目の林道横断となった。
[下りで林道を3回横断する]

 植林帯の中に陽光が差し込んでくる。(写真下)
 このくらい明るいと、植林帯でも下っていて、楽しいエリアだ。だが、視界が広がるような場所が現れず、どのくらい下ったのかということが、全然分からない。
[植林帯が元気だ]

 尾根筋下りに飽きてきた頃、ようやく前方に民家が見えてきた。
 ようやく下り終えたようだ。
 前半の沢歩きに比べると、後半の尾根下りは、ちょっと単調だったかなと思う。
 15:07、さわらびの湯に戻ってきた。
[民家の前に出てきた]
 
 
 今日は、山の会の忘年山行。
 下山後は、さらに山奥の名郷までバスで移動し、民宿に泊まり、忘年会開催となった。
 例によって、風呂上りの夕食前から飲み始め、夕食中に飲み、夕食後も飲み続け、夜は更けていくのだった。


[宴会用に各自が持ち込んだ酒類] [忘年山行での宴会スタート(TOIさん撮影)]


 今回の棒ノ折山は、非常に感動しました。
 高水三山から眺めた棒ノ折山の印象とは、全く違っていました。こういう山行を経験してしまうと、地図必携は当然ですが、書籍やネットで事前調査しない方が断然、面白いということになりそうです。

 また、忘年会も楽しいひと時でした。
 料理の鍋も美味しかったですし、日本酒・焼酎を堪能しました。
 ....ますますメタボに。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。