トップページ他山域山行リスト>尾瀬ヶ原_記録20160806


尾瀬ヶ原

 山行日
2016年8月6日(土)・7日(日) 快晴・快晴
同行者:MAKさん、MIAさん、MIHTさん、TOKさん、MAMさん
 コース
2016/8/6:御池(11:57)〜(12:58)ノメリ田代〜(13:30)天神田代〜(14:35)三条ノ滝分岐点〜<段吉新道>〜(15:23)三条ノ滝分岐点〜(15:30)温泉小屋
2016/8/7:温泉小屋(7:32)〜(8:01)見晴(8:12)〜(8:37)龍宮小屋(8:48)〜(9:21)牛首分岐(9:30)〜(10:16)山ノ鼻(10:51)〜(12:06)鳩待峠
 今回は、異色メンバーで、山行体験をしてきました。
 訪問地は、尾瀬です。尾瀬は、私にとって未踏の地であり、いつかは訪れてみたいと思っておりました。シーズンとしては、ニッコウキスゲが終わり、花観賞としては、ちょっと地味な時季でしたが、天候に恵まれたおかげで、燧ケ岳、至仏山の眺めと湿原の光景は、期待通りの素晴らしいものでした。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 今回のメンバーにおいて、MAKさん、MIAさんとは、別々に一度、お見掛けしたことがあるだけで、他の方々とは、初対面だ。そのような人たちと、何故、尾瀬に行くことになったのか。
 それは、山の会会長に理由があった。
 
 そもそも今回の尾瀬山行は、会長が個人山行としてメンバーを集め、女性陣のためにコースを選定し、企画されたものだった。会長は、行きのタクシ−、山小屋の宿泊、帰りのバス等の予約を全て済ませた直後、入院となってしまい、不参加となってしまったのだ。
 ....結果として、男性陣は、ご老公抜きの助さん、格さんだけとなってしまった。

<第1日>
 当日の早朝、東武浅草駅ホームにて集合し、会津田島行きの快速電車に乗車する。
 今回のパーティは、男2人、女4人の構成。もう一人の男性(MAKさん)は、会長の学生時代のクラブの後輩という方で、女性4人は、MIAさんと同じ職場の方々だった。
 ....時間は、たっぷりあり、皆といろいろと話をすることができた。
 
 会津田島行きの電車は、新藤原から2両編成となって、野岩鉄道に入り、我々は、会津高原尾瀬口にて下車した。
 JR以外で福島県に来てしまったという事に、何となく違和感を覚えてしまう。
 駅では、会長に予約してもらったジャンボタクシーが待っていた。
 カメラを向けると、同行のTOKさん、MAMさんがポーズをとってくれる。(写真下)
  
 快晴の下、御池を目指してタクシーは発車した。(10:33)
[会津高原尾瀬口駅にてJタクシーに乗車]

 会津高原尾瀬口から一気に御池までタクシーというのが、会長のプランだ。
 お蔭で快適なアプローチだった。途中、コンビニに寄ってもらったりして、11:45、御池に到着。
 ここで、昼食をとるつもりだったが、手頃な場所がなかったので、途中で食べましょうということで、出発することに。(11:57)
[御池出発時、メンバー全員での記念撮影]

 先頭は、MAKさんにお願いし、女性4人を挟んで、最後に花立小僧という列で進んでいく。
 上空は、雲が少なく、太陽が雲に隠れることはなかった。おかげで日陰が恋しい状況。
 すぐさま、湿原地帯に入った。薄灰色の木道が、延々と遥か先まで続いている。
 「おお! これが尾瀬だ〜。このパノラマに憧れていたのだ」
 と思わず、心の中で呟く。
 もう、尾瀬のイメージ全開で、胸が熱い。

 木道の途中にベンチがあったので、ここでランチタイムとした。(12:25〜12:48)
 ベンチに腰掛けると、西側になだらかな山稜が目に入る。
[ランチタイムとした。(左奥は、燧ヶ岳)]

 「緑の草地に遠く針葉樹林、尾瀬だな〜」と、相変わらず感動しながら、木道を進むと、池塘が現れた。
 水面を覗くと、オタマジャクシが泳いでいるのが見え、女性陣が驚きの声をあげる。
 未だ手足が出ていないオタマジャクシだったが、このオタマジャクシは、どんなカエルになるのだろうか。
 ....カエルといえば、最近、丹沢のヒキガエルぐらいしか思い浮かばず。
[池塘を覗きこむ]

 木道歩きは、やがて湿原から自然林の中へと変わる。
 樹林帯に入ると、遠景が全く見えなくなったのが残念。
 途中、変曲点だらけの幹を持った樹木に出会う。(写真下)

 ところで、今回のメンバーは、皆、足が速い。最後尾でカメラ撮影していると、アッと言う間に距離が開いてしまう。おかげで撮影後、何度も木道を走る破目に。
 ....女性陣は、職業柄か。
[湿原が終わり、樹林帯を進む]

 13:49、裏燧橋という吊り橋を渡る。橋の下は、涸沢だった。
 相変わらず、樹林帯が続いて、遠景が見渡せない。
 だが、この辺りから、ブナの木が目立つようになり、思わず樹木を見上げるようになった。
[裏燧橋を渡る]

 段吉新道を進み、そろそろ樹林帯歩きに飽きてきた頃、三条の滝分岐点に合流。
 ここまで来れば、今日の宿泊先である温泉小屋は、もうすぐだ。
 木道の幅が広がり、歩き易くなった。
 元湯山荘の前を通り、この先、湿原が広がっていくという地点の右手に小屋が建っていた。
 ここが、本日の宿泊先である温泉小屋だった。
 15:30、温泉小屋にチェックインした。
[温泉小屋に到着]

 風呂に入った後、缶チューハイを小屋の自販機で購入し、外に出て飲む。
 昼間と違って、上空は、曇り始めていたので、目の前に広がる湿原は、ちょっと薄暗いイメージだった。このため、とても冷えていたチューハイの喉ごしの方が今となっては、記憶に残っている。

 17:00、夕食がスタート。
 宿泊者が、それほど多い訳ではなかったので、ゆったりと夕食をとることができた。
 野菜類、肉類と美味しい食事だった。とても山小屋でのメニューという感じではない。結局、私は、ご飯を食べず、アルコールとおかずだけで満腹状態。(写真下左)
 今回、初めて尾瀬の山小屋を訪れた訳だが、風呂場、食事、部屋(寝具等)の面から見て、ここが山の中ということを忘れてしまうほど、市中の旅館と変わらないサービスに痛く感動してしまった。
 ....但し、風呂での石鹸類の使用は、禁止されている。

 夕食後、食堂のテラスに出て、黄昏の湿原をバックに撮影。(写真下右)
 ここでも例のお二人さんが湿原をバックにポーズ。
[美味しかった夕食] [夕食後、食堂のテラスから撮影]

<第2日>
 翌朝、明るくなったことで、自然と目が覚める。
 ....昨晩は、よく飲んだ。

 外に出てみると、朝霧が湿原の上に立ち込めていた。
 6:30からの朝食は、しっかりと食べて、7:32、小屋を出発する。
 今日も、快晴だ。上空には、雲一つない。これならば、今日の天気も大丈夫だろう。

 歩き始めて4、5分で、湿原が一面、広がる。
 一旦、白樺林を通り抜けると、一直線の木道が続いている。前方には、20人ぐらいの団体さんが歩いていた。(写真下)
 7:47、東電小屋分岐点を通り過ぎると、右手の至仏山の全容が見えてきた。
[見晴に向かう]

 やがて木道の先に樹林帯が出現した。
 近づくにつれて、樹林帯の中に小屋がいくつも建っている事に気がつく。どうやら見晴に到着したようだ。(写真下左)

 日陰を求めて、山小屋の影の下、ベンチがある所で小休止とする。
 さすがに尾瀬登山道の要所だ。大勢の登山者が休憩中だった。これほどの登山者が訪れているとは気がつかなかった。
[山小屋がいくつも見えてきた] [このお二人さんは、常にカメラに対しポーズ]

 見晴を出発。(8:12)
 ここからは、正面に至仏山を眺めながら、尾瀬ヶ原のど真ん中を突っ切っていく訳で、今回の山行のハイライトと言える箇所だ。いよいよ、「これぞ尾瀬!」の光景がどれだけ見れるか、ワクワクしてきた。

 思った以上に左右の湿原が広い。木道は、ほぼ直線状に延びて、遠く白樺林に通じている。その先の至仏山は、まだ遠い。こんな光景は、尾瀬しか見られないだろう。
[尾瀬ヶ原のど真ん中を歩く]

 湿原には、既に薄らと黄色っぽい箇所があり、これは、秋の気配かなと思う。
 そんなことを思っていると、周囲にトンボが飛び回っていた。茎の先に止まったトンボをデジカメ撮影する。
 そんな時、左手に尾瀬らしい光景を見る。
[秋が近いのか、トンボが飛び交う]

 8:37、龍宮小屋の前にて小休止。
 たまたま団体さんと入れ違いとなったようで、休憩エリアに登山者は、10人程度で少なかった。
 ここで、小屋に入り、尾瀬のバッチを購入する。燧ヶ岳や至仏山のバッチが目に入るが、今回、登っていないので、購入したのは、「NP.OZE」というシンプルな文字と水芭蕉がデザインされたものだ。
 10分ちょっと休んで、龍宮小屋を後にする。

 正面の至仏山が、だいぶ大きくなってきた。白樺が木道の傍に立っており、思わず、シャッターボタンを押す。(写真下)
 ....この後、皆に追いつくため、木道を走ったのは、言うまでもない。
[至仏山に向かって歩き続ける]

 木道の下に小川が流れていることに気がついた。
 そこには、魚の群れが。
 人が上から覗いたぐらいでは、水中の魚は、全く動じない。斑点模様が見えず、ヤマメの類では、なさそうだ。ハヤの仲間だろうか。
[小川には、魚が群れている]

 やがて、池塘に白樺、そして湿原といった「尾瀬の光景」が、あちこちに現れる。
 デジカメということもあり、何枚も撮影してしまう。
[これぞ尾瀬という光景]

 進路方向には、至仏山、背後には、燧ヶ岳と、両山ともに裾野がのびた山容を見せている。ただ燧ヶ岳方面は、逆光であるため、山肌が良く見えないのが残念。

 正面にベンチが見えてきたので小休止。(写真下左)
 この先で、右折するルートがあることに気がつき、ここが牛首分岐だと分かった。
 今まで何度か見かけたTOKさんの豪快な日焼け止めスプレー顔面ダイレクト噴射をここで撮影。(写真下右) 今日は、確かに天気が良すぎて、何度噴射してもいいくらいだ。
[牛首分岐にて] [日焼け止め対策光景]

 上の大堀川橋を渡って数分後、右手の池塘の一羽の親ガモと、子ガモが数羽が泳いでいるのを発見。ここまで、このようなカモの親子を見ていなかったので、新鮮な出会いだった。
 子ガモが、あちこち、無邪気に泳いでいるのを見ていると、心が癒される。
[親ガモを撮影] [オゼコウホネの花を見つけた]

 10:10、至仏山の上に入道雲が現れた。見ていると、下から湧き上がるように雲が増えていく。
 この状況では、午後から曇りとなるのでは、と思えた。
[至仏山の上に雲が湧いてきた]

 10:16、山ノ鼻に到着。(写真下左)
 時間的に余裕があるので、ここでゆっくり休憩することにした。
 山荘に入って、カキ氷を注文。シロップは、自分でイチゴやレモン、メロン等、自由にかけられる。(写真下右)
 
氷もたっぷりあり、食べ終えた時、体温が下がった気がした。
 ....なお、下記カラフルなカキ氷&上州牛コロッケは、某女性のものである。
[山ノ鼻に到着] [カキ氷のシロップは、選択自由]

 山ノ鼻から鳩待峠を目指す。
 歩き始めてすぐ、ツキノワグマが目撃されたという注意カンバンを見る。
 橋を渡り、川上川右岸を進む。周りは、樹林帯だ。近くの草木がガサガサ揺れたら、ゾッとするような状況だった。
[川上川右岸を進む]

 歩き始めて30分弱、川上川右岸を歩いていたが、ここまで比較的フラットだった。
 この先で、川から離れ、登りがきつくなる。
 このため、ちょっと小休止。
 続々と背後から、登山者が続いていく。どうやら団体さんのようだ。
 我々の女性陣は、日差しがますます強くなったせいか、顔をタオルで覆い、完全防備となっていた。
[日差しが強く、皆さん完全防備]

 石段状の登りを終えると、突然、視界が広がった。
 そこが鳩待峠だった。
 鳩待峠休憩所にて、昼食をとる。
 ....やはり、冷えたビールが旨かった。

 その後、少し下ってバス乗り場へ。
 バスは、上高地のようなシャトルバスかと思ったら、マイクロバスだったので、ちょっとビックリ。
[鳩待峠に到着]

 戸倉に到着後、土産物屋に寄って、買い物を済ますが、まだ時間がたっぷりあるので、尾瀬ぷらり館へ向かう。
 ここには、日帰り入浴ができるからだ。
 一風呂浴びて、サッパリしたところで、冷えた缶チューハイを飲み、バスを待つ。
[尾瀬ぷらり館に立ち寄って入浴]

 15:30、予約していたバスタ新宿行のバスが到着し、乗車。
 結果的に、2日間、雨に降られることもなく、尾瀬の湿原を歩くことが出来、大満足。
 関越自動車道で、渋滞に遭遇するが、それでも20:21、バスタ新宿に到着。(約50分遅れ)
 ここで、皆さんと別れた。
[帰りは、バスで新宿直行]

 今回、出会った花の一部
[オゼミズギク] [オゼヌマアザミ] [イワショウブ]
 
[サワギキョウ] [ドクゼリ] [ハンゴンソウ]


 初めての尾瀬は、快晴だったこともあり、とにかく全てが好印象な山行となりました。
 湿原風景、夏の花、宿の食事、同行メンバーとの会話、いろいろと思い出しますと、また行ってみたいという気持ちが高まります。その時は、至仏山か、燧ヶ岳に登って、湿原を見下ろしてみたいと思っています。


 同行の皆様
 道中、いろいろとお世話になりました。また、どこかでご一緒させて頂ければ、と思っております。
 本当にありがとうございました。
 




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。