トップページ他山域山行リスト>白山_記録20180804


白山

 山行日
2018年8月4日(土)・5日(日) 快晴・快晴
同行者:HHさん、KIYさん
 コース
2018/8/4:市ノ瀬駐車場バス乗り場(6:17)⇒(バス)⇒(6:30)別当出合(7:02)〜(7:47)中飯場(7:59)〜(8:37)別当覗(8:48)〜(9:35)甚之助避難小屋(10:05)〜(10:29)南竜道分岐(10:37)〜(11:44)黒ボコ岩(11:54)〜(12:34)白山室堂ビジターセンター(13:19)〜(14:12)御前峰(14:32)〜(15:38)大汝峰(15:52)〜(16:42)白山室堂ビジターセンター(泊)
2018/8/5:白山室堂ビジターセンター(5:12)〜(5:30)トンビ岩(5:39)〜(6:29)南竜休憩所(7:33)〜(8:06)南竜道分岐〜(8:24)甚之助避難小屋(8:33)〜(9:03)別当覗〜(9:38)中飯場(9:51)〜(10:31)別当出合(10:40)⇒(バス)⇒(10:55)市ノ瀬駐車場
 今回は、HHさんの地元、白山山行です。メンバーは、HHさん、すみれさんのご主人KIYさんのお二人です。KIYさんと私は、今まで一度も白山に行ったことが無いという事で、HHさんからは、毎年、誘われてましたが、今回、ようやく実現の運びとなりました。そして、天気にも恵まれ、今回は、なんと丸二日間が快晴でした。
 詳細は、以下をご覧下さい。


<第1日>
 前日の3日(金)の昼過ぎに東京駅でKIYさんと待ち合わせ、北陸新幹線に初めて乗車。
 KIYさんと新幹線内で飲みながら、いろいろと話をしていたら、もう金沢だった。金沢から在来線に乗り換え、白山市に向かう。その後、HHさんのご自宅に宿泊させて頂く。

 そして、4日(土)の早朝、HHさんの自家用車にて、国道157号線を進み、その後、左折し、県道33号線に入り、白山の玄関口である市ノ瀬駐車場に到着した。(5:56) 今日は、マイカー規制日なので、自家用車は、ここまで。この先は、シャトルバスでの移動となる。
 既に手前の駐車場は、満車状態。誘導員のオジさんによって、指示されたのは、一番奥の駐車場だった。両隣の車も、皆、準備の真っ際中。(写真下左)
 さっさと準備を終え、バス乗り場へ向かう。途中、駐車している車のプレートを見ると、石川、金沢、富山といった地元の車が多いが、それ以外にも、名古屋、滋賀、神戸などのナンバーも見かける。
 う〜む。白山に対する人気が高いのが、うかがえる。

 別当出合行きのバス停の前には、長い行列が出来ていた。(写真下右) だが、シャトルバスは、既に2台到着済。なんとか2台めには、乗れそうだなと思いながら、列に並んだ。

 6:17、シャトルバスが発車。立った状態で、外の景色を眺めていたのだが、これがスリル感を増長させた。このバス道路、道幅は、狭く、かつ、ガードレールがない。その代わりにコンクリートのブロックのようなものが道端に断続的に設置されてあった。だが、ブロックの高さが低いので、加速したバスがぶつかったら、乗り越えてしまうのではないかと思えてしまう。また、U字カーブの連続をバスが登っていくのだが、谷側を見下ろすと、垂直の壁を登っているような錯覚に陥った。
[市ノ瀬駐車場にて] [別当出合行きのバスに乗車]

 6:30、別当出合に到着。
 バスから一斉に登山者が、登山道に向かう。我々は、そんなに急ぐ必要はないので、登山センターで、登山届を提出した後、朝食のオニギリを食べ、腹を満たす。
 登山者の出発ラッシュが、落ち着いた頃、歩き始めた。(7:02)
[別当出合登山口にて]

 既に日は高く、木陰が無い箇所が多かった。だが、それほど汗が出ていないのは、気温がそれほど高くないせいだろう。
 白山と言えば、高山植物の花が有名だが、まだ目の前には、現れていない。今年は、どこも開花時期が早まっているが、今回は、どうだろうか。

 別当覗を過ぎた頃、小さな白い花を見つけた。花弁の端に切れ込みがある。センジュガンピのようだ。ようやく高山植物の花と出会えた。
[天気は、最高]

 9:35、甚之助避難小屋に到着。別当出合から、約2時間半経っていた。
 トイレの前には、蛇口がいくつもあり、水の出る量に問題は、ない。「白山は水が豊富」と、事前にHHさんから言われていたことだが、確かにそのようだ。ここで、腹ごしらえとして、オニギリやパンを食べる。
 建屋の日陰で休憩していると、左奥に形のいいピークが見える。地図で調べてみると、別山のようだ。だが、HHさんに言わせると、正確には、別山のピークは、見えていないとの事。ピークのように見えているのは、別山の手前のピークらしい。
 それにしても、登山者の数が、半端ない。次から次へと登山者がやって来る。
 10:05、出発。 
[甚之助避難小屋に到着] [別山方面の眺め]

 甚之助避難小屋からは、徐々に登りがキツくなってきた。南竜道分岐を過ぎると、草原の斜面となり、視界が広がってきた。(写真下)
 登山道の周辺には、ハクサンフウロ、ニッコウキスゲ、シモツケソウ、ヤマハハコなどの花が咲いている。ついに高山植物の花に巡りあえた。開花タイミングとしては、ベストだったようだ。
[黒ボコ岩への道にて]

 花を観賞しながら、十二曲りを登っていく。日陰がなく、何となく前回の灼熱山行、平標山を思い出す。前回の平標山といい、今回といい、今年の夏山は、天気に恵まれたな〜と、しみじみ思う。
 藤色の花が緑の葉に交じっている。後で調べて分かったのだが、ミソガワソウという花だった。その隣には、濃いピンク色のシモツケソウが咲き乱れていた。
[十二曲りを登っていく]

 11:44、黒ボコ岩に到着。(写真下左)
 ここは、殆ど日陰が無い所だった。だが、この黒ボコ岩の上に立つと、なんとも爽快な気分だ。真下には、今歩いてきた登山道が続いていて、シシウドのような花が、あちこちで咲いているのが、目立つ。(写真下右)
 10分間休憩した後、白山室堂に目指して、出発する。
[黒ボコ岩にて] [黒ボコ岩の上からの眺め]

 黒ボコ岩を過ぎると、前方の光景が一変する。
 弥陀ヶ原と名付けられた平坦な草原が広がるのだ。今まで尾根筋に向かって急斜面を登ってきたのが、ウソのようだ。なんで登った先にこんな草原があるのだろうというのが、率直な感想だ。
 正面には、残雪が見え、その奥には、白山の主峰、御前峰が聳える。
[黒ボコ岩の先は、見事な草原(弥陀ヶ原)]

 五葉坂を登っている途中にて、KIYさんの歩行ペースがガクンと落ちてきた。ショルダーハーネスの当たる両肩が痛くなってきたらしい。日頃の運動不足ですねと、KIYさん。
 少しペースを落としながら、ようやく白山室堂ビジターセンターに到着。(12:34)
[白山室堂ビジターセンターに到着]

 今回の宿泊先は、自炊棟。8月の週末となれば、人気が高いのは当然。そのためにHHさんが、4月早々に予約を取って戴いたのだ。
 ....ありがたや、ありがたや。

 
自炊棟は、13:00から受付開始となっていたが、少し早めに受付が始まった。ビジターセンターのスタッフに案内されて、自炊棟に入り、寝床の場所を指示される。ここで、ザックを置いて、サブザックを取り出した。
[白山荘(自炊棟)の建屋内]

 サブザックとなり、軽身になって御前峰を目指す。
 見た目では、ピークは、近いと思ったのだが、実際に歩いてみると、結構、距離があり、なかなか頂上に着かなかった。
[御前峰に向かって出発]

 山頂には、白山奥宮があり、参拝。
 その先が、頂上だ。
[御前峰頂上にある白山奥宮]

 14:12、御前峰頂上に到着。
 大勢の登山者が休憩中だった。その中で、三人での登頂記念撮影をした後、KIYさんは、調子が悪いので、ここで引き返すとの発言。ということで、この先、HHさんと二人で、大汝峰に向かうことになった。
[白山最高峰である御前峰の頂上光景]

 御前峰を下っていくと、正面に剣ヶ峰が聳え立つ。この峰には、登山道がなく、下から眺めるだけのピークだ。
 御前峰までは、大勢の登山者で賑わっていたが、御前峰のピークを過ぎると、殆ど登山者を見かけなくなった。我々の前後には、登山者の姿がなかった。
[大汝峰に向かう。前方は、剣ヶ峰]

 右下に残雪と、翠ヶ池を眺める。このあたりは、緩やかな登りとなり、歩き易い。
[翠ヶ池を眺める]

 池巡りのルートから外れ、大汝峰へと向かう。 
 今日は、幸いなことに14時を過ぎても、まだ山頂にガスが、かからなかった。
[大汝峰(正面)を目指す]

 大汝峰の登りが段々とキツく感じるようになってきた。
 途中、手を使うような岩場を通過すると、頂上は、近い。
[大汝峰の登りから御前峰を振り返って眺める]

 15:38、大汝峰に到着。
 御前峰と同様、ここにも神社があり、大汝神社と名付けられてあった。御前峰と違って、小さな祠だ。雪と風のために周囲は、石の壁で囲まれてあった。
[大汝峰頂上にある大汝神社]

 大汝峰から振り返って、御前峰方面を眺める。
 大汝峰に登っている途中では、御前峰などが日陰になっていたのだが、雲が切れて、今では、剣ヶ峰、御前峰に日が当たった光景となった。思わず、何回もデジカメのシャッターを押す。
[大汝峰頂上から、剣ヶ峰(左)、御前峰(右)の眺め]

 大汝峰を下り、最短距離でビジターセンターに帰ることにした。
 御前峰の山麓をトラバースしていくと、別山方面の山並みが見えてきた。
[白山室堂ビジターセンターに戻る]

 16:42、自炊棟に戻った。
 先に御前峰から下山されていたKIYさんから生ビールをグッドタイミングで戴く。KIYさんは、我々がそろそろ帰って来る頃だと、自炊棟の前からウォッチされていたらしい。こちらも、ビジターセンターが見え始めた頃から、KIYさんの姿を探していたのだが、残念ながら、見つけることが出来なかった。
[自炊棟の中で、生ビールで乾杯]

 生ビールで乾杯した後、再度、買いに行ったら、生ビールが売り切れということで、缶ビールに変更。その後は、そうめん(これが、とてつもなく旨かった)、ウィンナー等、いろいろ料理が出てくる。
[そうめんを食べる] [ウィンナーを炒める]

 夕食が一段落したところで、夕日を撮影するため、外に出る。
 西側が見える所は、どこかと探すと、ビジターセンター前が良さそうだ。近づくと、既に大勢の登山者が夕日の見物人となっていた。
 沈みゆく太陽を撮影する。(写真下)
 だが、シャッターチャンスのタイミングで、カメラを持つ左手に蚊が寄ってきて、集中的に被弾。お蔭で、その後、左手の甲や指が痒くて仕方がなかった。
 19:00過ぎに自炊棟に一旦、戻った後、再び外に出て、しばらく星を眺めていた。
 20:30、室内の電気が消え、就寝。
[夕日を撮影]

<第2日>
 5時前に起床し、支度をして、5:12、小屋を出る。
 朝食は、途中で作るということで、朝食前の散歩の気分だ。
 涼しい空気が心地よい。
 お二人についていくように歩く。
 別山方面には、薄らとガスが纏わりついていた。(写真下)
[トンビ岩コースを進む]

 5:30、トンビ岩に到着。
 ここで、KIYさんがトンビ岩を登り、ポーズをとってもらい、別山方面をバックに撮影。(写真下)
 ちょうどトンビ岩の上部に日が差し込んできたところだった。
[トンビ岩にて]

 トンビ岩から下っていくと、眼下に小屋が見えてきた。南竜山荘だ。
 小屋に近づいてくると、登山道の左右には、高山植物の花が現れた。圧巻だったのは、ハクサンコザクラの群落だった。

 南竜山荘の隣のビジターセンターにテーブルや蛇口があり、ここで朝食とした。
 センター内には、高山植物の花の写真や、付近で見られる高山植物の花の一覧(写真下)が書かれてあり、これが、後で非常に役に立った。
[南竜ヶ馬場ビジターセンターにて]

 朝食を終え、トラバース気味に歩き、甚之助避難小屋へと向かう。
 途中のエコーラインへの分岐点付近から右手斜面を見上げると、ニッコウキスゲの花畑が目に入る。この斜面の上は、昨日通った弥陀ヶ原だ。
[エコーラインを見上げる]

 左側の斜面にもニッコウキスゲの花畑が広がる。その向こうには、別山方面の山々が眺められる。何度もデジカメのシャッターを切る。
[左手の別山方面を眺める]

 8:24、再び甚之助避難小屋に到着。
 昨日と同様、ここは、人通りが絶えない。
行きと違って、水分補給するだけで出発する。
[甚之助避難小屋にて]

 甚之助避難小屋から一気に中飯場まで下り、中飯場で10分少し休憩した後、歩き続け、別当出合の吊り橋を通過。ここまで来れば、もうすぐ先がゴールだ。
[吊り橋を渡れば、別当出合]

 10:31、バス乗り場に到着。
 ここで、冷えた炭酸飲料の自販機に我慢できず、コーラを購入。冷えた炭酸で、喉ごしスッキリ。
 至福のひと時だ。
[別当出合バス乗り場にて]

 市ノ瀬駐車場に戻り、HHさんの車に同乗し、途中、白山天望の湯に立ち寄る。
 1階が岩風呂、2階がヒノキ風呂となっており、男湯と女湯が週単位で入れ替わるらしい。我々の時は、2階が男湯となっていて、ヒノキ風呂からは、大汝峰などが眺められた。
 登った山を眺めながらの風呂というのは、頗る心地がいい。満足感で一杯だ。

 汗を流した後は、HHさんの自宅に戻り、缶ビールで乾杯する。
 その後、場所を変えて、金沢駅にて、再度、3人で乾杯。(写真下)
 日本酒は、地元の「手取川」を選択。白山に向かう時、手取川沿いを延々と進んだのだ。
[金沢駅にて再度、乾杯] [純米酒 手取川]

 お二人と別れ、一足先に私だけ東京に向かう。
 
17:07、「かがやき532号」東京行きに乗車。ほろ酔い気分で、すぐに眠りに入った。
 [金沢駅にて北陸新幹線を待つ]



 今回、撮影した花の一部
[シモツケソウ] [ハクサンフウロ] [クルマユリ]


[ハクサンコザクラ] [モミジカラマツ] [センジュガンピ]


 白山は、なかなかスケールの大きい山だったというのが、第一印象です。そして、今回は、2日間、快晴だったお蔭で、花も美しい光線の下で観賞できました。
 また訪問することが出来たら、今度は、別山方面を歩いてみたいと思っています。

 HHさん KIYさん
 下山後の反省会まで、お付き合いして戴き、誠に有難うございました。次回も山でお会いできることを楽しみにしております。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。