トップページ他山域山行リスト>大楠山・山崎山・扇山_記録20181014


大楠山・山崎山・扇山

 山行日
2018年10月14日(日) 曇後晴 同行者:「山の会2」メンバー 3名
 コース
衣笠(8:15)〜(8:51)衣笠山(9:00)〜(9:32)衣笠城址(9:41)〜(10:34)横横道路くぐる1〜(10:38)横横道路くぐる2〜(10:43)横横道路くぐる3〜(11:29)大楠山(12:01)〜(13:40)佐島入口バス停(13:55)⇒(14:04)竹川バス停(14:05)〜(14:17)三浦縦貫道路くぐる〜(14:31)山崎山(14:38)〜(15:18)扇山(15:26)〜(16:17)竹川バス停
 今回は、三浦半島の山(衣笠山、大楠山、山崎山、扇山)を歩いてきました。ただ、大楠山のルートが工事のため迂回ルートとなっていた等、いろいろ想定外なことが起こり、計画とは、だいぶ違う行動となってしまいました。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 今回の山に対し、大楠山は、2回目で、衣笠山、扇山、山崎山は、初めての山だ。ネットで調べると、衣笠山は、山というより公園のようなところで、扇山、山崎山は、ともにヤブ山であることがわかった。そんな訳で前半の衣笠山、大楠山は、一般的なハイキング山行、後半の扇山、山崎山は、マニアックな山行となるのは、間違いないだろう。そんな訳で、前半と後半でギャップのある、ちょっとワクワクの山行だった。

 8:15、JR横須賀線衣笠駅改札口にて、メンバー4人が揃ったところで、まずは、衣笠山を目指して出発する。
[衣笠駅にて]

 駅からテクテクと、住宅街を進む。先頭メンバーについていくと、こんなところ通るの?と思える程、道幅が狭くなった。この幅だと、人がすれ違う場合でも、ぶつかってしまいそうである。(写真下)
[住宅街の細い道を行く]

 やがて、住宅街が終わり、緑の樹林帯に入る。衣笠公園の中も舗装路がメインだが、最短距離で頂上に向かうべく、登山道っぽいルートの石段を進む。
[衣笠山を目指す]

 石段を登り終えると、尾根筋に続く舗装路に出た。ここまで来ると、衣笠山との標高差は、殆ど無くなる。右に進み、衣笠山へと向かう。
 8:51、
衣笠山の三角点に到着。標高134.2mの標柱が立っていた。
 近くに展望塔があり、そこに登ってみる。
 北西方面には、三浦アルプスの山々が眺められた。(写真下) 最近、訪問していないな〜と思いながら、しばし見入ってしまった。
[衣笠山の展望塔からの北西側の眺め]

 展望塔の訪問客は、我々4人だけだった。
 他に公園管理人のようなオジサンが一人いて、「この先、衣笠城址に向かう下りは、滑るから気をつけて下さい。」と声を掛けられた。そんなに滑るものかと思っていたら、これが本当に滑りやすい。直ぐにストックを取り出す。
 雨が降った後で、土が乾いていないのと、濡れた落葉が多く、ここで滑ってズボンを初っ端から汚すのは、ちょっと冴えない。そんな訳で、ハラハラしながら階段状の下りを進んでいく。

 ようやく下り切ったところで、車道沿いを進む。交差点で、車道を横断した時、「迂回路のお知らせ」というカンバンに気がついた。(写真下)
 このカンバンによると、横須賀ごみ処理施設建設のため、横浜横須賀道路(以下、横横道路と呼ぶ)を渡る手前から通行止めとなり、それが、大楠山へのルートと重なっていた。このため、迂回路を利用して大楠山に登るように案内されてあった。
 う〜む。これだと、当初のルートより、遠回りとなる。ちょっと事前情報確認を怠ったな〜と反省。
[大楠山への迂回路のカンバン]

 階段を登り、衣笠城址に向かう。
 登り切ると、視界が広がらない樹林帯の登山道を進む。
[まずは、衣笠城址を目指す]

 9:32、衣笠城址に到着。
 我々以外に人影は無かった。ここは、2009年以来、2度目の訪問だ。小休止し、案内板などを読む。
 衣笠城跡案内図には、下記のように書かれてあった。
『衣笠城跡(市指定史跡)
 城跡といっても平安・鎌倉時代の山城(やまじろ)ですから石垣や天守閣はありません。
 衣笠合戦(1180)は三浦一族と平家方との激しい戦いで、このお城を有名にしました。
 しかし、現在ある衣笠城跡はその後、宿敵北条氏に対抗するため、鎌倉時代後期に大改造されたものです。でもその後、三浦氏は鎌倉で滅ぼされてしまいます。(宝治元年・1247)尚、大正8年に物見岩の下から経筒、他が発見されました。       横須賀市教育委員会 』

 
 10分近く留まっていたが、こんな天気のせいか、全く誰もやってこなかった。
 「さて、行きますか。」と歩き出す。(9:41)
[衣笠城址にて]

 10:06、階段を下ると、横横道路を渡る大畑橋の前に出た。(写真下)
 迂回路の案内通り、大畑橋は、通行止めとなっていた。
 ここにも迂回路ルートのカンバンが設置されてあった。いよいよ、ここから、迂回路ルートを進むこととなる。
[横横道路の橋は、通行止め]

 横横道路を渡らずに横横道路沿いに北西へと進む。下りの横須賀PAの横を通過し、歩き続けると、住宅街に出た。
 その後は、住宅街の中を歩き、横横道路を一旦くぐるが、すぐに右折して、再び横横道路の下をくぐる。(写真下)
[横横道路の下をくぐる2回目]

 横横道路の下をくぐり(3回目)、先を進むと、再び、山道に変わった。(写真下)
 小沢沿いに続く登山道は、なんとなく森戸川流域の径と似たような雰囲気である。三浦半島の沢は、どこもこういった雰囲気なのかなと思えた。
[大楠山への登山道]

 登山道が急になった後、ゴルフ場横を歩き、我慢の登りを終えると、「大楠山山頂(階段230段)」の道標を見る。
 「230段の階段をパスして、ゆっくり登りましょう。」ということで、丁字路を直進し、「大楠山」と書かれた道標に従う。だが、結果的に見て、これが失敗だった。230段の階段を避けたことで、山頂を大きく周回した後、頂上へというルートを歩くハメとなった。(確かに傾斜は、緩かったが)
[大楠山頂上付近で大回りしてしまった]

 11:29、大楠山頂上に到着。売店は、営業していなかった。
 頂上には、他に20人弱の団体さんが休憩中だったが、静寂な山頂だ。
 武山方面を眺める。(写真下)
 ゆっくりしたランチタイムの後、出発する。(12:01)
[大楠山から南東側の眺め]

 230段の階段を下っていき、登ってきたルートを引き返す。
 途中、ゴルフ場の横を歩くため、金網のトンネルを通過するが、この時、一瞬、日が差してきた。(写真下)
[ゴルフ場横を通っていく]

 通行止めルートを回避しつつ、山道を通り、大楠山の南東部の扇山に向かうつもりだったのだが、車道に下ってしまった。地図で確認すると、どうも、途中の分岐点で、右に行くべきところを、左に進んだためのようだ。だが、右は、通行止めのように枯れ木が積まれてあったような記憶がある。そのため、左の道を進んだのだ。
 戻るべきか悩んだが、結局、下の車道を南西の方に進み、扇山に向かうこととした。(写真下)
[車道を歩く]

 車道を歩きながら、扇山に近づける、地図上に記載された破線ルートを探したりしたが、既に廃道だったりして、結局、車道をそのまま歩き、国道134号線まで歩いてしまった。
 この国道には、バスが走っており、時間が合えば、扇山に近づけるのではないかと考えた。スマホで調べてみたら、この先のバス停、佐島入口にて、13:55発衣笠十字路行きのバスがあることがわかった。
 13:40、そのバス停、佐島入口に到着。
 ここで、バスを待つことにした。
[佐島入口でバスに乗車]

 山歩きで、途中、バスに乗って、再び山に登るなんてことは、今まで一度もなかったような気がする。そんな訳で、何となく違和感を味わいながら、竹川バス停で下車。
 「ここからだと、手前に山崎山があるので、先に山崎山、その次に奥の扇山としましょう。」ということで、当初の順番を入れ替えた。
 三浦縦貫道を潜って、山崎山へ向かう。
[山崎山を目指す]

 正面の山が山崎山だとわかったので、舗装路を進んでいき、道が無くなったところで、ササヤブに突入。
 これは、酷い。両腕を使って、ササを掻き分け、足の踏み場を探すといったことを繰り返す。だが、幸いにも、5分程度で、尾根筋のようなところに出た。ここから左に折れ、斜面を登っていく。
[ササヤブに突入]

 斜面を登っていくにつれ、ササヤブの密集度が小さくなった感じで歩き易くなった。
[少しササの密集度が小さくなる]

 最高地点らしき場所に近づくと、山頂標識を発見。
 大きな文字で書かれた「山崎山」の文字に続いて、その上段に「神奈川県最低峰(78m)」の文字が目に入る。
 「神奈川県最低峰?」、思わず吹き出してしまった。なかなかユーモアのある山頂標識だ。
[山崎山頂上にて]

 山崎山の頂上を後にして、次の扇山に向かう。最短距離で進もうと、山崎山の北側斜面を下っていく。こちらはササヤブはなく、快適だったが、最後が急斜面となった。木に掴まって下っていくと、畑の前に出た。(写真下)
 扇山には、このまま正面の道を進んでいく。
[山崎山の北側を下って農道に出る]

 最初は、舗装路だったのだが、途中から未舗装になった。(写真下)
 だが、ここまで登ると、地図上では、頂上付近とそんなに高低差がない。そんな訳で、この先、登りで苦労することはないようだ。
[林道を登っていく]

 林道は、林を抜けた後、畑の横を歩き、道は、ササヤブの前で終わっていた。(写真下)
 地図で確認すると、扇山の頂上は、この先、東北東側にある101m地点だ。ということで、気合を入れてササヤブに突入する。
[林道の終点にて]

 ここのササヤブは、山崎山以上に厳しかった。ササが山崎山の時よりも高く、人の高さ以上あるので、見渡すことが出来ない。このため、伝家の宝刀、GPSを取り出し、山頂と思われる方向へ歩いていく。
 しかし、このササヤブは、半端ない。経路らしきものが無いので、とにかく両手で前方のササヤブを左右に掻き分け、その間に体を入れて前進する。こんなに密集して、背丈のあるササヤブは、丹沢でも味わった事が無かった。前を歩くメンバーと3mも離れてしまうと、見失ってしまい、声だけが聞こえる状況となってしまう。
 また、先程の山崎山の時よりも、ヤブ歩行距離が長いので、徐々にヤブを漕ぐ両手が疲れてきた。
[ササヤブ突入]

 「この辺が扇山の101m地点ですかね。」と、GPSを見ながら、メンバーと話す。
 「扇山」といった山頂標識は、見つからなかったが、この辺りが頂上ということで、写真を撮っただけで、戻ることにした。
[このあたりが扇山頂上]

 来たルートを引き返すつもりでヤブを通ったが、だいぶ方向がずれていた。途中でGPSを取り出し、右に行き過ぎたことが分かり、軌道修正。
 左後方に戻るように進み、ようやく、ササヤブの入り口が見つかった。GPSが無かったら、出口がわからず、ヤブの中で、ウロウロしたのではないかと思えた体験だった。まさにGPSの威力をまざまざと見せつけられた。
[再び林道に戻る]

 来た道を引き返して、扇山を下っていく。
 下り切ったところで、車道を右手に進み、山崎山の西側を迂回して、バス停に向かう。
 最後は、住宅街の中を進み、16:17、竹川バス停に到着。
[竹川バス停に戻ってきた]

 紆余曲折は、あったものの、当初の目的であった大楠山、扇山、山崎山の三山を登頂することができ、満足できる山行となった。
 ということで、今回は、衣笠駅付近にて反省会に突入。
 ....今日は、一段とビールが旨かった。
 [衣笠駅近くの飲み屋で反省会]


 今回、前半は、楽勝と思っていましたが、迂回路ルートとなり、結果的に余計な時間がかかってしまいました。おまけに大楠山から扇山へのルートは、完全にルートを誤り、車道を歩くハメに。結果的には、途中でバス乗車という奥の手を使ったりして、どうにか三山登頂を達成しました。
 これほど臨機応変に対応したのは、初めての経験でした。

 同行メンバーの方々には、大変お世話になりました。改めてお礼申し上げます。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。