トップページ他山域山行リスト>子持山・大持山_記録20190324


小持山・大持山

 山行日
2019年3月24日(日) 晴 同行者:「山の会」メンバー 5名
 コース
一の鳥居(8:34)〜(8:54)シラジクボ分岐点(8:59)〜(9:54)シラジクボ(10:00)〜(10:38)小持山(10:44)〜(11:06)雨乞岩(11:11)〜(11:24)大持山(11:57)〜(12:27)ウノタワ(12:30)〜(13:04)鳥首峠(13:07)〜(14:33)名郷
 秩父、武甲山の南部、小持山・大持山に行ってきました。3年前に武甲山に登っていますので、その次は、小持山・大持山に行ってみましょうという山行計画案が以前から「山の会」で出ていました。そんな状況で、今回、実現の運びとなりました。
 このルートは、自己未踏なので、ワクワクしながら、西武特急に乗車しました。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 秩父は、池袋から遠いな〜と思っていたが、特急に乗れば、意外と早い。池袋から6:50発の特急に乗り、横瀬に8:09着。池袋からだと、1時間20分程度で、横瀬に到着だ。
 振り返れば、武甲山の上には雲一つない青空が広がっている。今日は、絶好の山歩き日和であることに間違いない。
 予約していたタクシー2台に分乗して、一の鳥居に向かう。これは、武甲山の時と同じアプローチだ。
[横瀬駅を出て、振り返って武甲山を眺める]

 8:31、一の鳥居に到着。
 すでに駐車場は、自家用車で満杯。殆どが武甲山登山だろう。準備を終えて、いざ出発。(8:34)
 まずは、武甲山の時と同じルートを進む。
 駐車場の端にて武甲山登山道の案内板を見る。今回は、武甲山をパスし、シラジクボという武甲山と小持山の間の鞍部に上がる予定だ。案内板を見ると、武甲山に向かう途中で分岐し、シラジクボに続くルートが、しっかり記載されてあった。これならば、特に問題の無いルートだろう。
[タクシーから降りて、一の鳥居に到着]

 一直線の坂を登っていき、8:54、分岐点に到着。身体が温まったところで、服を脱ぐ。
 ここからは、武甲山ルートから離れ、左折して、シラジクボへ向かう。
[分岐点で沢を渡り、持山寺跡・シラジクボルートに入る]

 出発すると、あれほど目立っていた他の登山者の姿が一気に見えなくなった。どうやら、このルートを選択したのは我々だけのようだ。植林帯の中、ジグザグの登りを進む。
 途中、持山寺跡への分岐があったが、今回は、寄り道せず、シラジクボへ直行する。
[植林帯の登りが続く]

 9:54、稜線に上がった。ここが、シラジクボだった。(写真下)
 快晴だが、ここまで来ると、風が冷たい。立ち止まっていると、日陰ということもあり、身体が冷えていく。呼吸が落ち着いたところで出発する。
[シラジクボに到着]

 尾根筋を歩き始めると、風が当たらなくなったので、それほど寒さは、感じない。
 しかし、この尾根筋は、植林帯でも自然林でも、なかなかカメラアングルのいい光景が続く。デジカメで撮影しながら歩いていると、どんどんメンバーとの間隔が開いていく。
[小持山へ向かう]

 小持山の登りが結構、急だ。振り向いたら、三角形の武甲山が見えた。(写真下)
 横瀬側から見た、採石のために崩された斜面の光景と異なり、一瞬、武甲山ではないように思えてしまう。
[振り返ると武甲山が見える]

 10:38、小持山に到着。狭いピークだ。
 ここで、後ろから追いついてきた男性登山者2人組に撮影してもらう。(写真下)
 今日は、まだまだ先は長いので、次のピーク、大持山を目指す。
[小持山頂上にて記念撮影(YUTさんスマホにて)]

 小持山を過ぎると、尾根筋に岩場が現れた。多少、このような変化があった方が山歩きは、楽しい。
[岩場が現れる]

 11:06、右手の展望が広がった。地図で見ると、ここは、雨乞岩と呼ばれるところだった。
 皆、カメラを取り出す。
[展望地(雨乞岩)に出た]

 手前に雪がまだ残っている山並みが見える。方向からして、奥多摩北部の山々のようだ。
[奥多摩方面を眺める]

 視点をもう少し北側に向ける。(写真下)
 左側にギザギザ状の両神山、右奥に真っ白な山が見える。最初、富士山か?と思ったが、どう見ても方向が違う。冷静に考えて、浅間山のようだ。
[さらに右手側を眺める]

 雨乞岩で小休止した後、大持山に向かう。
 目の前の緩やかな斜面を登った先が大持山頂上だった。ここは、先程の小持山よりも広く、いかにも頂上といったエリアだった。
[大持山頂上にて]

 山頂から南側へ少し下ったところで、ランチタイムとする。(写真下左)
 ザックを下ろしたとき、反対側から10人強の団体さんが登ってきた。やはり、ランチを大持山としたコースのようだ。
 この山頂直下は、日が当たり、食事休憩には絶好の場所だ。正面には、富士山の頭がチョコッと見えていた。(写真下右)
[山頂直下の日当たりのいい場所にて] [西側に富士山]

 大持山山頂直下でのランチを終えて、いざ出発。(11:57)

 フラットな尾根筋を進んでいくと、尾根の先端部で、南東方面の景色が広がった。(写真下)
 方角から見て、平野部は、飯能や狭山あたりの市街地のようだ。しかし、残念ながら、それほどクリアに平野部は、見えていなかった。
 ここは、妻坂峠と鳥首峠の分岐点になっていて、本日は、右手の鳥首峠に進む。
[大持山の東肩にて(分岐点)]

 その後、急な下りとなった。
 この下りにメンバー約1名、嫌がっているのが、声が聞こえなくても、何となく画像を見てるとわかってしまう。(写真下)
[鳥首峠に向かう]

 急な下りを終えた後は、比較的緩やかなアップダウンが続く。それも、冬枯れの明るい樹林帯となっており、歩いていて気分がいい。(写真下)
 樹高があり、奥行きがあり、非常に感動的な光景だ。どうも、私は、この手の光景に弱い。何度も立ち止まってデジカメ撮影する。
[冬枯れの木立が素晴らしい]

 緩い下りを進むと、左手にフラット気味の広場が見えてきた。ウノタワと呼ばれるエリアだった。
 ちょっと地面に腰を下ろして、ゆっくりお茶でも飲みたくなるような場所だ。
 地図で確認すると、ここで左折しても名郷に通じることが分かった。だが、我々は、当初の鳥首峠に向かうことにした。
[ウノタワに到着]

 尾根筋の路が続く。
 そんな折、前方がパッと明るくなる。(写真下)
 前方をよく見ると、四隅にコンクリート基礎が残っていた。これは、送電鉄塔が撤去された跡だ。送電鉄塔を撤去するようなケースがあるのかと、いささか驚いてしまった。
[送電線鉄塔跡]

 アップダウンを繰り返し、ようやく鳥首峠に到着。(13:04)
 ここで、左折し、名郷方面へ下っていくことにする。
[鳥首峠に到着]

 鳥首峠から下っていく途中、廃屋の横を通過する。周囲は、平らになっており、以前、集落があったのではないかと思えるエリアだ。
 やがて、左からモノレールが下ってきて、その下を通過後、モノレールを右に見ながら進んでいく。(写真下)
[白岩に出てきた]

 13:47、舗装路に出た。ここで小休止。
 振り返ると、「白岩集落跡」という説明板が目に入った。
 『白岩集落跡
 「白岩」の地名は文字通り周囲の石灰岩から生まれています。
 この石灰岩はサンゴ礁に住んでいた動物の殻が堆積してできたものですが、非常に上質の岩石ですので、採掘は昭和の初めから始まり現在も続いています。
 白岩集落の歴史は古く、平家の落ち武者伝説も残っており、昭和25年頃には23軒の家々が、秩父の浦山に通ずる鳥首峠への山道に添(原文ママ)って並び、上白岩、下白岩の二集落を作っていました。
 地域の暮らしは林業が中心です。特に炭焼きが盛んで、名郷に買い物に来る主婦が炭を背負ってくる姿は厳しい生活の象徴ですが、風物詩でもありました。
 山に住む人々は昔から「山の神様」を祭り、山への感謝、仕事の安全を祈りました。
 白岩でも秋には六ヶ所の山の神様に甘酒を造って奉納する「甘酒祭り」が行われていました。
 明治22年、名栗村成立の際には15区行政区として独立していましたが、時代の変化と共に移転が進み、昭和60年以降は無人となりました。』 

 やはり、先程の廃屋のあった辺りが集落跡だと分かった。
[舗装路に出て、名郷に向かう]

 舗装路を約40分歩き続け、名郷バス停に到着。
 既に登山者の列が出来ていた。バスを待っている間、缶チューハイで乾杯。
 15:03発の飯能駅行きのバスに乗車し、帰路につく。
 ....反省会は、飯能駅前にて
 [名郷バス停に到着]


 「山の会」メンバーの皆様
 本日は、天気に恵まれ、最高に気分よく縦走できました。
 ご同行ありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。

 追記
 今回は、シラジクボから鳥首峠までの稜線において、とても印象深い、冬枯れの樹林帯の光景に出会えました。全くの予想外でしたので、感動もひとしおでした。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。