トップページ他山域山行リスト>編笠山_記録20190429


編笠山

 山行日
2019年4月29日(月)・30日(火) 曇・雪後雨
同行者:「山の会」メンバー他 計4名
 コース
2019/4/29:観音平(9:38)〜(10:31)雲海(10:39)〜(11:21)押手川(11:58)〜(13:26)編笠山(13:49)〜(14:22)青年小屋(泊)
2019/4/30:青年小屋(7:58)〜(9:04)押手川(9:16)〜(9:59)雲海(10:01)〜(10:44)観音平
 平成から令和へと続く10連休。この時、平成最後の4/29・30の2日間にて編笠山を計画しました。この山頂で、八ヶ岳や南アルプスなどを眺めたいと思い、立案したのですが、あいにく天気予報は、今一つ。それでも、平成最後の山行ということで、行ってきました。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 新宿からあずさ1号に乗車して、大月を過ぎた頃、メンバーの一人が、雨具を忘れたということで、一同青くなった。今日の天気であれば、どう見ても雨具の着用は必至だ。そんな訳で、小淵沢に着いたら、雨具を入手しなければと、皆でネット検索していたのだが、再度、ザックの中を確認すると、雨具が見つかった。どうやら忘れたのは、別のウェアだった。これで皆、ホッとし、ドタバタも一件落着。
 8:53、小淵沢到着。見上げれば、上空は、怪しい曇天。今にも雨が降ってきそうだ。降らないでくれ〜と祈りながら、予約しておいたジャンボタクシーに乗り込み、一路、観音平へ。

 9:22、観音平到着。すでに自家用車が20台ぐらい駐車している。昨日は、まだ天気が良かったので、その泊り客の車が多いのだろう。
 登山届をポストに投入し、出発。
[観音平に到着] [観音平を出発]

 まだ落葉松林は、冬枯れ状態。程よい斜面を登っていく。
 お母さんぐらいの女性3人と小学生の男の子2人のパーティを追い抜く。この先、雪が出てきたらどうするのだろうと思ってしまう。だが、その先で、服を脱いでいたら、追い抜かれてしまった。小学生たちは、元気がいい。
 10:22、前方からお父さん&小さな男の子という2人パーティとすれ違う。男の子からは、「上では、アイゼンがいるよ。」と教えてくれた。 

 10:31、雲海到着。ここにはベンチがあり、小休止。
 幸い雨は、降っていない。だが、今日は360度、ガスに覆われ、周囲は、乳白色の世界。
[雲海にて小休止]

 11:05、岩の間に凍った雪が現れた。(写真下)
 押手川に近づいているのがわかる。行く前にコースの事前情報をネットで調べたら、押手川から先は、積雪ありという事だった。
 休憩中の下山パーティ6人の横を進む。下山パーティとすれ違う頻度が高くなった。やはり、天気の良かった昨日、登ってきたパーティのようだ。
[雪が現れる]

 11:21、押手川に到着。ここは、編笠山頂上ルートと青年小屋ルートとの分岐点。(写真下左)
 ここまで来ると、立ち止まっているだけで、結構寒くなってきた。辺りは、雪が目立つ。倒木の上に腰掛けて、ランチタイムとする。(写真下右)
 ランチタイム中、少し離れたところで、先ほどの小学生&お母さんパーティが休憩中だった。だが、この先の雪を見て、ここで引き返すようだ。
 11:58、軽アイゼンを装着後、出発。今日は、ここから編笠山頂上へ直登するコースを選ぶ。
[押手川に到着] [ランチタイムにて]

 樹林帯の中、緩やかな登りが始まる。だが、雪はだいぶ目立つようになった。雪のために、どこが登山道かわかりにくい場合があるが、近づくと雪の上に踏跡があった。
[編笠山頂上に向かう]

 針葉樹林帯が続く。振り向くと、雲の間から、ほんの少しだけ南アルプス側の山腹が一瞬、見えた。だが、それがどこなのかは、全くわからない。甲斐駒など、南アルプスの山々が眺められたら最高だったのにと思いつつ、雪面を登る。
[振り返っても、雲だらけ]

 徐々に傾斜がきつくなり、登山道以外も雪だらけとなった。
 吐く息によって、眼鏡が曇るようになり、歩き難い。度々、バンダナでレンズを拭かなければならない。道標[押手川・観音平、編笠山]が立っていて、ルートが直角に曲がるところで、小休止とした。
 小休止後、出発する。(写真下)
[雪が多くなってきた]

 鉄梯子を通過していくと、いつの間にか左右が、高い針葉樹林帯からハイマツ帯に変わっていた。
 こうなれば、頂上は近いと思えたが、軟らかい雪で斜面が急登となり、ますます歩き難くなってきた。
[樹林帯からハイマツ帯に変わっていく]

 13:19、前方にハイマツ帯が見えなくなった。どうやら頂上の手前の様だ。相変わらず雪が軟らかく、軽アイゼンの爪が全く役に立たない。
 他の登山者の姿が、5,6人見えたが、既に下山し始めていた。
[頂上手前にて]

 13:26、編笠山頂上。頂上は、ガスに囲まれ、360度視界不良。北側の権現岳も、南側の南アルプスも何も見えず。
 山頂標識を入れて、全員での記念撮影を実施。(写真下左)
 強風のせいだろうか。山頂標識の周りには、雪がなかった。
 何か岩の上で、チョコチョコと動いている物がいると思ったら、鳥だった。イワヒバリのようだ。(写真下右) 人間がいても、そんなに恐れず、近くに寄って来る。こんな厳しい環境で食物があるのだろうか。
[編笠山頂上にて] [イワヒバリ]

 気がつけば、頂上は、我々だけとなっていた。
 13:49、下山開始。青年小屋へと向かう。
 ハイマツ帯を下っていくが、北面のせいか、積雪量は、登りの時よりも多くなった。
[青年小屋に向かう]

 14:03、岩場に出た。晴れていれば、正面に権現岳が聳えるビューポイントだ。だが、眼下にあるはずの青年小屋ですら、ガスで見えなかった。(写真下左)
 岩場になると、雪がついていないケースが多く、軽アイゼンを外す。赤ペンキの〇印を辿って下っていくと、ようやく青年小屋が見えてきた。(写真下右)
[ここから岩場となる] [ようやく青年小屋が見えてきた]

 14:22、青年小屋に到着。ガスの中だったが、幸いにも雨に降られることはなかった。
 小屋に入る前に記念撮影。(写真下)

 ....個人的には、約1年半振りに「遠い飲み屋」の赤提灯と再会。
[小屋の前で記念撮影]

 着替後、山小屋の炬燵のある部屋に移って、飲み会スタート。
 最初は、缶ビールで乾杯でおとなしく飲んでいたが、徐々にアルコールの種類が増え、ツマミも増えていく。
 ....夕食までの時間は、たっぷりとあり。
[炬燵に入って乾杯]

 17:30、夕食となった。今日の宿泊者は、10人ちょっとで、テーブルは、2つ使用。若い女性スタッフ2人が、御飯と味噌汁をよそってくれる。青年小屋名物のアジフライが美味しい。このサクサクした食感が何とも言えない。
 食事しながら、明日の予定について確認。天気が良ければ、西岳に向かって下る。天気が悪ければ、青年小屋から編笠山を巻いて観音平に下ることとした。
 ....夕食後、飲み会再スタート。今回のメンバーは、皆、酒豪 お酒が大好き。
[夕食スタート]

 翌朝、起きてみたら、外は雪。
 夜中から雪が降り始めたようだ。また、風も強かったようで、眠れなかったメンバーがいた。
 これでは、西岳に向かうのは、辛いということで、本日の行程は、観音平へ戻ることとした。
[朝、雪が降っていた] [昨日の夕方]

 5:45、朝食をとった後、炬燵部屋に移動し、ホットコーヒーを注文。
 その後、ゆっくりと支度する。観音平に戻るだけならば、そんなに早く出発する必要もない。
 7:58、青年小屋を出発。雪が一面、積もっており、まだ、雪が降り続いていた。

 ....この時、GPSのスイッチを入れ忘れてしまい、押手川までルート軌跡が入手できず。残念
[赤ちょうちんは、本日出番なし] [雪の中、山小屋を出発]

 樹林帯に入ると、風が止んだ。そんな訳で、雪が降っている以外は、快適な下りだ。但し、雪が軟らかいので、滑りやすい。
[樹林帯を下る]

 下っていくと、雪が雨に変わった。だが、樹林帯なので、それほど雨は、気にならない。
[雨となる]

 押手川で小休止。(9:04〜9:16)
 なんと、昨日登った編笠山へのルートの方から水が流れていた。いつも涸れていた時しか見ていなかったが、今は、岩の間を水が流れる沢となっていた。

 押手川を出発してすぐ、雪が消えたところで、軽アイゼンを外す。(写真下)
[軽アイゼンを外す]

 もうすぐフラットになる登山道の手前で、単独女性とすれ違う。本日、初めてすれ違った登山者だ。
 見れば、食事の時、見掛けた青年小屋の若い女性スタッフの方だった。何で?と聞いてみると、昨日の宿泊者の単独男性が腰痛となったということで、今朝、代わりにザックを背負って観音平まで同行し、その帰りとの事。
 「それは、また大変な事で! お気をつけて」
と挨拶し、後姿を見送る。
 だが、それと同時に単独男性が空身で下山できる(それも、そんなに時間は、かかっていない)のであれば、ザックを背負っても歩けるのではないかと思えてしまった。

 10:38、ようやくフラットな歩きとなる。紅葉のシーズンであれば、カラフルな樹林帯だが、今は冬枯れの状態。(写真下)
[もうすぐ観音平]

 10:44、観音平駐車場の少し手前にある東屋で、小休止。ここで、雨具を脱ぐ。やはり、屋根があるのは、有難い。
 携帯でタクシーを呼んでみると、運よく、ジャンボタクシーが取れた。

 駐車場には、車が1台だけ。その1台も、我々の後から下山してきた登山者のものだった。やはり、昨日の車は、殆どが、1日早い行程の登山者の車だと分かった。
[観音平駐車場前での東屋にて] [駐車場は1台だけ]

 「延命の湯」に立ち寄って、日帰り入浴。
 建屋前の駐車場は、完全に埋まっていたので、さすが10連休と思ったが、風呂は、それほど混雑していなかったので、だいぶリラックスできた。
 その後、中華レストランに行って、生ビールで乾杯する。風呂上がりのビールがいつものように旨い。(写真下)

 今回は、GWということで、帰りの特急の指定席も入手しておいた。下山が早まったら指定席を変えようと思っていたが、食事後、道の駅「こぶちさわ」などの買い物時間などを考慮したら、結局、帰りは、予約していた切符でOKという時間となってしまった。
 再び、タクシーを呼んで、小淵沢駅に向かった。
 [延命の湯に立ち寄り、乾杯]


 ご同行の皆様
 編笠山山行、お疲れ様でした。無事、登頂できたことは、幸いでしたが、今回の天気には、参りました。せっかく頂上に立ったのに八ヶ岳、南アルプスなどの眺望が全く見れなかったのは、極めて残念でした。
 次回も宜しくお願い致します。




※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。