トップページ他山域山行リスト>蓼科山_記録20200322


蓼科山

 山行日
2020年3月22日(日) 曇 同行者:NASさん
 コース
すずらん峠園地駐車場(6:22)〜(6:23)蓼科山登山口〜(8:02)幸徳平〜(9:23)蓼科山(9:29)〜(10:38)幸徳平〜(12:00)蓼科登山口(12:08)〜(12:10)すずらん峠園地駐車場
 高校からの仲間で、「山の会」メンバーでもあるNASさんから話があり、3月の蓼科山に行ってきました。蓼科山は、学生時代以来、約40年振りの訪問です。その時は、夏でしたので、山頂の岩がゴロゴロしていて、歩きにくかったことだけが記憶に残っています。
 今回は、雪山を楽しむつもりで登ってきました。さて、その結果は、如何に。
 詳細は、下記をご覧下さい。


 早朝5:33、前夜入りした茅野のホテルをNASさんの車で、出発する。
 昨日の天気予報では、午前中が曇りで、午後からは崩れる見込み。確かに晴れではないが、雨・雪は、まだ降りそうになく、天気予報通りだ。
 6時前に駐車場に到着。駐車場は、まだ空いていた。
 準備を終えて、6:22、スタートする。
[すずらん峠園地駐車場]

 車道を歩いていくと、すぐに蓼科山登山口バス停(但し、バスは冬季運休中)があり、右手には、休業中の女神乃茶屋がある。ここで、左折し、登山道に入る。
 入ってすぐ、登山道に凍った雪が目についたので、NASさんとともにチェーンスパイクを装着する。
[蓼科山登山口バス停にて]

 6:40、最初の急登に取り付く。この蓼科山は、地形図から調べてみると、急登は、3回あり、
  ・目の前の1番目は、標高差:約90mの登り
  ・2番目は、標高差:約160mの登り
  ・3番目は、標高差:約330mの登り
 ということで、最後の急登が長くて辛そうだ。
 カラマツ林を登っていると、右手に見える北横岳から太陽が昇ってきた。(写真下)
[北横岳から朝日が出てきた]

 1回目の急登が終了した。この先は、フラットな歩きとなる。(写真下)
 やはり、今年の暖冬を象徴するかの如く、雪が少ない。今回、ピッケルやアイゼンを装備したが、使う場面が出てくるだろうかと思う。
 少し歩いた所で、小休止し、服を脱ぐ。
[カラマツ林を進む]

 7:14、本格的な登りとなった。2番目の登りのスタートだ。
 岩の間の雪は凍りついており、チェーンスパイクの効果が出始めた。
[2回目の急登]

 7:35、小休止。振り返ると、頂上が平らな草地となっている山が見えた。ちょっと珍しい地形だなと思い、山と高原地図「八ヶ岳」で確認すると、八子ヶ峰東峰だと分かった。じっと眺めていたら、その平らな草地の端に三角屋根の小さな小屋が建っていることに気がつく。
[八子ヶ峰東峰を見下ろす(望遠での光景)]

 7:48、道標[蓼科山南西 標高約2,110m]の横を通過。
 この先は、緩やかになっており、ようやく、2回目の急登が終わったことを知る。
 標高約2,110mということで、地図で確認すると、確かに2回目急登の終了点だった。
[道標(蓼科山南西 標高約2,110m)]

 7:57、樹林帯の先に突如、蓼科山ピークが見えた。(写真下)
 このルート、山と高原地図「八ヶ岳」では、登り3時間となっている。この程度の積雪だと、夏山とさほど登山時間は、変わらないだろう。登り始めて、ほぼ1時間半、時間的には、中間だが、正面の蓼科山の斜面をまじまじと見ると、「まだ、先は長いね〜」と、NASさんと話す。もう少し頂上に近づいているかなと思っていたので、この光景は、ちょっとショックだった。
 
[目の前に蓼科山が聳え立つ]

 8:02、「ここは、幸徳平」と書かれた道標の前を通過。(写真下)
 だが、「幸徳平」というのが、どの地点を指すのか、山と高原地図や地形図にも載っていないので、分からず。
 8:04、傾斜が急になった。これで、先程の「幸徳平」の位置が、ほぼ推定できた。いよいよ3番目の長い急登の始まりだ。
[幸徳平]

 3番目の急登は、凍った雪面が増えてきて、歩き易くなってきた。
 だが、傾斜が、以前よりもあるので、歩行ペースが落ちてきた感じだ。
[急登が続く]

 8:50、やはり長い登りだと実感。
 この辺り、立ち枯れの木立が目立ってきた。縞枯山のようだ。(写真下)
 蓼科山にもこんな現象が発生していることを初めて認識。
[縞枯れエリアに入った]

 9:02、ここで、薄手袋の上に冬用手袋を着用。この手袋を使用すると、デジカメの電源ボタン等が押せなくなり、撮影が面倒になるが、手が冷えてくるので、仕方がない。だんだんと、風が強くなってきた。
 樹林帯を出たら、物凄い強風となる。
 クサリを掴んで、斜めに岩場を登っていく。
ここで、下ってきた親子3人組とすれ違う。このグループとは、殆ど出発時刻が同じで、途中、追い抜いたり、追い抜かれたりしていたのだが、最後の登りからが速かった。
 ....お母さんがパワフルで先頭を行き、最後にお父さんがゆっくり下っていく姿が印象的。
[樹林帯を出た(振り返って撮影)]

 9:23、蓼科山頂上に到着。 
 山頂は、やや風が弱くなっていた。しかし、寒いことに変わりはない。
 岩がゴロゴロしていて、平坦ということが、40年前に登った時の記憶として残っているが、今も、その光景は、変わっていなかった。違うのは、雪があるだけだ。
 記念撮影をした後、蓼科神社に向かう。
[蓼科山頂上]

 蓼科神社を参拝する。ここは、山頂平坦部のほぼ真ん中あたりだ。
[蓼科神社奥宮]

 西側の方位盤の方に進む。
 そこからは、2つのスキー場が見下ろせた。しかし、雪は、もうゲレンデ部分だけしか無いのがわかる。残念ながら、それ以外は、霞んでいて、遠景を見渡すことができなかった。
[しらかば2in1スキー場(左手前)と車山高原SKYPARKスキー場(右奥)を望む]

 登ってきた道で引き返す。
 北横岳は、なんとか見えていたが、その南側の南八ヶ岳方面は、上空の雲で全く見えず。
[登ってきたルートで下山開始]

 再び、立ち枯れの木立エリアを通過。
 ここまで来たら、どうにか寒さから凌げるようになった。
[縞枯れエリアを通過]

 再び、道標[蓼科山南西 標高約2,110m]の横を通過。
 この先から急斜面が始まる。そんな折、雲が少し上がって、前方に権現岳、編笠山等の稜線が見えた。
[阿弥陀岳、権現岳、編笠山、西岳(望遠での光景)]

 岩が多い下りを慎重に下っていく。
 すると、先を行くNASさんが、突如、「足が攣る、攣る」と煩い。そのうち、平らな岩の上にザックを背負ったまま、横になってしまった。聞くと、左足の太腿部が攣ったらしい。だが、本人に言わせると、いつもの事。
 水を飲んだ後、5分ぐらい横になったら、「もう大丈夫」ということで、再び、自力で立ち上がって、何事もなかったのように歩き始めた。
 ....何だ何だ?
[岩が多い斜面を下る]

 急斜面の下りが終わり、フラットなカラマツ林を行く。(写真下)
 ここまで下ってくると、だいぶ暑くなってきた。
 11:39、最後の急斜面を下っていく。
 先頭のNASさん、先ほどの足が攣ったことがウソのようにリズムよく下っていく。
 左足の調子は?、とNASさんに尋ねると、問題なしとのこと。足が攣ることは、いつもの事で、水を飲むと復活するらしい。
 ....かつて南アルプスでも同様に足が攣り、ヘリを呼ぶかと一時は、大騒ぎになったらしい。
[カラマツ林まで戻ってきた]

 「こんな斜面、来るとき、登ってきたっけ?」と、NASさんに確認すると、YESの回答。
 さらに、加齢とともに直近の記憶が消えやすくなっているのではないか?との指摘を受ける。
 そういえば、日帰り登山の場合、下山して帰りのバスに乗っている時、登っていた頃の記憶が思い出せない場合がある。
 ....ちょっとアブナイ傾向

 12:00、車道横の蓼科山登山口のバス停に到着。
 ここで、ストックをしまったり、チェーンスパイクを外したり、靴の外側を残雪でキレイにしたりと後作業を実施。山行時間は、往復で、5時間40分程度。
 すると、後方から若い男女1組が下山してきた。聞けば、往復4時間15分との事。やはり、若さには勝てないことを実感。
[蓼科山登山口バス停に到着]

 12:10、駐車場に戻ってきた。
 駐車している車は、10台程度。車自体は、朝から変わっていたが、台数自体は、さほど変わっていなかった。
[駐車場に戻ってきた]

 中央高速に乗る前に茅野市内の温泉、王宮温泉「望岳の湯」に立ち寄る。
 ここからは、南八ヶ岳方面の眺めが素晴らしいのだが、生憎、雲が下がっていて、稜線自体の眺めは、今一つで、山腹しか見えていない。天気予報通り、午後からは、崩れそうな様子だ。
 駐車場の車ナンバーは、諏訪ばかりだったので、地元の人々だけが来ているようだ。温泉は、混雑しておらず、ゆったりと時間を過ごすことが出来た。

 ※茅野市内には、公共の温泉施設が7箇所あり、ここは、その一つ。実は、前日、「塩壺の湯」に立ち寄っている。いずれも安価で、新しく、穴場的存在だ。
 [途中の温泉に立ち寄る]


 雪山を楽しむつもりでしたが、雪が少なく、この点では、今一つ、残念でした。
 一方、冒頭にも記載しましたように、
約40年振りの蓼科山となりましたが、当時、どういうルートで登ったのかは、はっきり覚えておりません。ですが、女神湖近くの宿だったことと、スキー場から登ったという記憶があり、おそらく、女神湖のスキー場から登り、下りは、今回のルートだったのでは、と思っています。ですが、今回、40年前の記憶は蘇らず、全く初めてのルートだと思えました。

 NASさん、ご同行有難うございました。
 今後とも宜しくお願いします。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。