トップページ他山域山行リスト>丸山_記録20220402


丸山 〜箱根の山々〜

 山行日
2022年4月2日(土) 晴        同行者:他事鉄さん
 コース
東芦の湯(8:35)〜<別荘地>〜(9:09)笛塚(9:12)〜(10:37)丸山(11:44)〜<別荘地>〜(13:15)山形屋(13:54)〜(13:57)阿字ヶ池弁財天(14:03)〜(14:07)東芦の湯
 今回は、箱根駒ヶ岳の東側に位置する丸山(標高960m)に行ってきました。この山は、ヤブ山と言われていますが、果たして真相は、如何に。
 詳細は、以下をご覧下さい。


 箱根湯本駅で他事鉄さんと合流し、バスで東芦の湯で下車。
 バスから降りた途端、外気が低いことにビックリ。4月だというのに吐く息が白かった。見れば、正面に神山方面の山々が白くなっていた。昨日の雨が、ここでは、雪だったようだ。
 GPSの設定等、準備を終えて、8:35出発。
[東芦の湯バス停にて下車]

 地形図を見ながら、舗装路を進む。
 すると、右手に山並みが見えた。箱根登山詳細図で確認すると、白銀山のようだ。白銀山が望める箇所は、結構、限られているので、嬉しくなってしまった。
[白銀山を眺める(中央左のピーク)]

 地形図上では、太い実線となっていたが、実際に来てみたら、階段だった。(写真下)
 この辺りは、どうやら別荘地だということが分かった。

 階段を登り切ったところで、単独で歩く中高年男性とバッタリ出会った。どうも、このあたりの別荘地の人のようで、朝の散歩という感じだ。同じ方向へと歩いていく。
 「どこ行くの?」
 「この先の丸山という山です。」
 「....」
 どうも丸山という山自体、ご存知ないようだ。
 「それより、ここに来たなら、新田義貞の石碑があるから、見てきたらいいよ。この先の別荘地の横を下っていけば、あるから。」
 そう言われて、男性は、先に歩いていった。
[もう一段上の車道に向かうための階段]

 「箱根と新田義貞って、何か関係ありましたっけ。」
 「さあ、鎌倉なら、わかりますけど...」

 言われた方向は、ちょうど丸山に向かう途中になるので、男性の言う石碑を探すことにした。すると、確かに別荘横を下って樹林帯に進むと、石碑を発見。(写真下)
 石碑の冒頭には、「笛塚懐古之碑」とあり、最後には、大正9年の日付があった。
 ここで分かったことは、登場人物は、新田義貞ではなく、源義光(新羅三郎)だったという事。源義光と言えば、足柄峠で出てきた人物だ。
 『新羅三郎義光は、奥州の乱に出兵した兄八幡太郎義家の応援のため足柄峠にさしかかったが、自分が戦死するかもしれないと、義光が笛の極意を授かった豊原時元の息子、時秋にこの塚に腰をかけて笙の笛の秘曲を伝授し、時秋を京に帰したと伝えられています。』
 (南足柄氏HPより)

 ここの石碑も笛に関する内容のようだが、如何せん、長くて読みにくい。ということで、写真だけ撮って後にする。
[笛塚]

 石碑から左手の斜面を下っていく。
 すると、沢に出た。(写真下) 水は、流れているのかどうか良く分からない程度。
 この沢を横断し、対岸のササヤブに入っていく。
[沢を横断(上流側の光景)]

 林のある方向に進む。
 すると、ササヤブが弱まり、だいぶ歩き易くなった。(写真下)
[薄ヤブを進む]

 正面に丸い山が見える。地形図と照合し、あれが、目的の丸山だと判断。
 まだ先は長いな〜と思えた。
[正面に山が見える]

 ササヤブが再び密になってくると、斜面となり、2つ目の沢に降り立った。
 ここも対岸は、ササヤブだった。
[2つ目の涸沢を横断]

 ひたすら、ササヤブの中を進んでいく。
 ササの背丈が高くなり、先頭を行く他事鉄さんを見失うケースが出てきた。
[ササヤブとなった]

 視界が広がったと思ったら、3つ目の沢に出た。
 ここは、沢の源頭部のような所で、何やらケモノ道のような所を進んでいき、対岸に進む。
 ここも対岸は、ササヤブだった。
[3つ目の涸沢を横断]

 ササヤブでも、高度が上がったせいか、前日の雪がササの葉に積もっていた。このため。ヤブ漕ぎした時、雪が頭に落ちてくるという冷たい体験をする。ただ、雪が付着しているということで、ヤブ特有の塵や埃は、少なかったようだ。
[ササヤブに雪あり]

 ササヤブが薄くなり、樹林帯の斜面となった。(写真下)
 だが、これは、長く続かなかった。この先が頂上だと分かり、気合を入れて登っていくと、再びササヤブとなった。
[樹林帯に出た]

 頂上付近は、意外とフラットで広く、どこが頂上か、見た目では分からず。このため、GPSを取り出し、頂上を確認する。ここもササヤブだったが、嫌らしいのは、ササだけでなく、棘のあるノイバラも交じっていたことだ。時々、腕にチクッと傷がつく。
 この辺が頂上だと判断し、撮影。すると、正面に駒ヶ岳が見えた。(写真下)
 また、周囲を歩き回ってみたが、特に山頂標識のような物は、見当たらなかった。

 頂上ポイントを少し外れると、ササヤブでない小広場に出た。ここで、まだ時間的には早いが、ランチタイムとした。
[この辺りが丸山頂上]

 11:44、頂上を出発する。
 再びササヤブに突入する。(写真下)
 地形図を見ると、西側はゴルフ場となっており、そちらに向かわないように来た道を戻るつもりでいるのだが、そもそも来た道が分からないし、背丈のあるササヤブなので、GPSだけが頼りだ。
[丸山頂上を後にし、ササヤブ突入]

 ササヤブに入ると、前方を行く他事鉄さんがすぐ見えなくなってしまう。(写真下)
 ヤブの中で、他事鉄さんから「前方は、急斜面なので、引き返す」と聞き、こちらが先頭になって、右にトラバースしながら進む。後方から他事鉄さんの声が聞こえる。だが、そのうち他事鉄さんが、何と前方に現れた。とにかく進むスピードが保証できないのがヤブ歩きだ。(ケモノ道を見つけた方が断然速く歩ける)
[ヤブが濃い]

 3つ目の沢を横断する。行きの時より、少し下流側を歩いていたことがわかった。
[3つ目の涸沢を横断(下流側を望む)]

 その後もGPSを頼りに進み、無事、2つ目の沢、1つ目の沢を横断し、別荘地の車道に出てきた。
 ここで、ウィンドブレーカや靴を脱ぎ、ヤブの中で付いたゴミを払う。
[別荘地の道に出た]

 車道から振り返って、丸山を望む。
 左手奥の神山方面の雪は、だいぶ解けたように見える。
[振り返って、神山(左)、丸山(右)を眺める]

 「今日は、温泉に入りたいね〜」と他事鉄さんと話をしていたら、目の前に「硫黄源泉掛流し」の文字が目に入る。他事鉄さん曰く、来るときに、ちょっとこの文字が気になっていたということで、早速、この温泉に入ることに決定。
 「御免下さい。」
と声を出すも、誰も出てこない。玄関をよく見ると、貼り紙があり、ここは、ワンコインのセルフサービスの温泉だと知る。一人500円を入れて、奥に入っていく。
 すると、トイレの先に男女別の小さな風呂があった。浴槽は、3人、洗い場は2人程度の風呂場だ。
 誰もいないので、2人でサッサと湯に浸かる。
 玄関まで戻った時、男女1組とすれ違うが、常連さんだろうか。他の客が来ていることに思わずドキッとしてしまった。
 外に出た後、建屋を撮影。カンバンには、「温泉旅館 山形屋」とあった。(写真下)
 見た目は、ごく普通の温泉旅館だった。
[山形屋に立ち寄る]

 湯上りのいい気分で、バス停に向かう途中、阿字ヶ池弁財天に寄り道して参拝。
 若い女性グループとすれ違ったりして、人気のあるスポットなのかなと思ったら、ここは、箱根七福神の一つだった。
[阿字ヶ池弁財天を参拝]

 14:07、東芦の湯バス停に戻ってきた。
 バスは、14:10発の小田原行。ということで、小田原までバスで帰ることにした。
 定刻通りにバスは、やってきて、幸いにもギリギリ座ることが出来た。
 ....小田原で反省会が開かれたのは、言うまでもない。
 [東芦の湯バス停に到着]


 山は、最初から最後までササヤブでしたが、なかなか面白い山でした。もう少し長い山行であれば、ササヤブにウンザリしたかもしれません。
 また、文中にも記載しましたが、無人ワンコイン温泉に痛く感動しました。ここは、箱根では珍しく硫黄臭が強く、いかにも温泉に浸かっているという気分でした。
 ....また立ち寄りたい気分。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。