トップページ他山域山行リスト>天狗岳_記録20220429


天狗岳

 山行日
2022年4月29日(金)・30日(土) 曇後雨・晴 同行者:「山の会」メンバー 2名
 コース
2022/4/29:桜平(10:05)〜(10:30)夏沢鉱泉(11:02)〜(12:10)オーレン小屋(12:19)〜(13:23)箕冠山〜(13:33)根石岳山荘(泊)
2022/4/30:根石岳山荘(7:35)〜(7:48)根石岳(7:57)〜(8:34)東天狗岳(8:39)〜(8:59)西天狗岳(9:16)〜(9:32)東天狗岳(9:38)〜(10:48)中山峠〜(11:27)中山(11:30)〜(11:37)中山展望台(11:57)〜(12:33)高見石小屋(12:47)〜(13:07)白駒池(13:37)〜(13:51)白駒池駐車場
 6年ぶりに八ヶ岳の天狗岳を登ってきました。
 過去2回においては、天狗岳からの眺望は、素晴らしく、とても印象深い山行となっています。
 3回目の今回は、さて如何に。
 詳細は、以下をご覧下さい。 


<第1日>
 この2日間の天気予報は、1日めの午後が雨。2日めは、晴という予報だった。果たしてその通りになるだろうか。最近の天気予報は、的中率が高いので、今回、その予報を信じて決行することに。
 あずさ1号で、9:07、茅野にて下車。茅野駅から硫黄岳山荘グループの車に乗せてもらい、桜平へ。(根石岳山荘サイトで、茅野駅から桜平まで無料送迎があることを知り、すぐに申し込んだのだ。)
 10:00、桜平にて下車。(写真下) ザックは、乗車した車で夏沢鉱泉まで搬送可ということで、手ぶらで林道を歩いていく。上空は、天気予報通りの曇りだ。この天気が14:00ぐらいまで保ってくれれば、いいのだが。
[桜平にて]

 途中、右手にシカが1頭、草を食べていた。八ヶ岳でシカを見たのは、初めてかもしれない。しかし、このシカ、人が近づいても逃げない。丹沢のシカと同様、人を恐れないようだ。ということで、何枚も撮影。
[1頭のシカと遭遇]

 10:30、夏沢鉱泉到着。
 ここで、ザックを受け取り、小休止。
 登山者カードを提出したり、スパッツを装着して、11:02、出発。
[夏沢鉱泉にて]

 だが、歩き始めてすぐ雨が降ってきたので、雨具を取り出す。
 登山道も、今までと違って、雪道となった。(写真下)
 途中で、アイゼンを装着する。
 なお、今回の同行者は、TOIさんとYUTさん。
 ....果たして、YUTさん、事前トレーニング(陣馬・高尾)の効果が出てくるか。
[雪が出てきた]

 12:10、オーレン小屋に到着。
 雨が激しく降ってきた。天気予報から、午後から雨が降ることは予想できたので、この雨は、想定内だ。だが、降り始めが、ちょっと早くないかと天を仰ぐ。
 12:19、小屋を出発。
[オーレン小屋にて]

 オーレン小屋からは、箕冠山への直行ルートを選択。根石岳山荘サイトでは、夏沢峠経由ではなく、こちらを推奨していた。確かにトレースが残っていたので、ルートは、明瞭だった。
[雪道を登っていく]

 しかしながら、ここで大きな問題が。
 踏跡を辿っていくと、前の2人は、踏み抜きが発生していないのだが、私だけ、何回も踏み抜いてしまう。やはり、体重+ザック重量で100kgオーバーなのが原因のようだ。
 とにかく踏み抜いた足を雪道の上に戻す時、結構な労力と時間を食ってしまう。ということで、徐々に2人との間に距離が開いていく。やはり、ワカンを持参すべきだったかと、ちょっと後悔。
 ....何と、連続して踏み抜き、両足が埋まったことも。

 ただ幸いなことに積雪が底の方まで柔らかいので、踏み抜いてもヘンに足首を捻ることは無い。
[ちょっと2人に待ってもらう]

 雨は、相変わらず、降り続いていたが、樹林帯の中なので、そんなに雨を意識せずに登っていけた。また、カメラを出す余裕がなかったので、撮影に時間が取られなかった。
 13:23、箕冠山の標識&分岐点に到着。(写真下)
 右から夏沢峠からのルートが合流している。なお、実際の箕冠山ピークは、ここではなく、もう少し西側にある。
[箕冠山にて]

 樹林帯を進んでいくと、ようやく下りになったが、足下の雪がより柔らかくなった。
 慎重に下っていくと、前方に天狗岳が、ガスの中から姿を現してきた。(写真下)
[天狗岳・根石岳が目の前に現れた。手前が根石岳山荘]

 根石岳山荘への分岐点にて左折するが、ここは、不思議なくらい、雪がない。
 ザーザー降りの中、山小屋に向かう。
[根石岳山荘に向かう]

 13:33、根石岳山荘にチェックイン。
 寝室に通されたが、これが広々として豪華。どうも今日は、我々だけが純粋な外来客で、他は、顔馴染みの手伝いの方々が宿泊されているようだ。(今日は、山小屋としてシーズン営業開始日だった)
[小屋に到着]

 夕食は、我々3人だけで食堂にてスタート。缶ビールで乾杯し、夕食を堪能する。
 カツ煮が絶品だった。
 そして、夕食後も飲み続けるのだった。
 しかし、外は、相変わらず雨が降り続け、風もさらに強くなっていた。
[根石岳山荘での夕食]

<第2日>
 深夜は、風の音が酷く、なかなか寝つかれなかった。ようやく3時過ぎぐらいから音が収まった。
 「外は、晴れてますよ。」
 と言われ、4:55、起床。だが、なかなか布団から出られず、小屋の外に出た時は、2人は、既に根石岳頂上に登っていた。小屋の前の広場にて西側を眺めると、御嶽山、乗鞍岳、北アルプスが雲海の奥に姿を見せていた。
 2人が戻ってきて、話を聞くと、赤岳や南アルプス等、周囲の山が全部見えたとの事。
 「これは、楽しみだ。」
と、今日の行程にワクワクしてきた。
 朝食後、部屋に戻って、北アルプス(槍・穂高)を撮影する。(写真下)
[北アルプス(槍ヶ岳・穂高岳方面)を望む]

 上空は、青空が広がり、絶好の天気となっていた。
 「昨夜の雨がウソのようだ。」
と思いながら、根石岳山荘を出発。
(7:35)
 「初めて宿泊したけど、素敵な山小屋だったな〜」と思いながら、根石岳へ一歩一歩登っていく。
[小屋を出発]

 根石岳頂上手前にて振り返ると、先ほどの話の通り、南アルプスがクリアに見えていた。
 左から北岳、甲斐駒、仙丈ヶ岳の順番に並ぶのが、何となく不思議な気がしたが、地図を見たら、その位置関係に納得。
[南アルプス(北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳)を望む]

 南アルプスの西側に白い峰が続いていた。
 中央アルプスだ。長大な山脈であることを実感する。
[中央アルプスを望む]

 さらに御嶽山が雲の上に見えた。
 雲がだいぶ少なくなってきて、下の町並みが見えるようになっていた。町並みは、茅野市あたりのようだ。
[御嶽山を望む]

 7:48、根石岳頂上に到着。3人で記念撮影。
[根石岳頂上にて]

 根石岳頂上から北側を眺めると、天狗岳(西天狗岳、東天狗岳)が大きい。
 思わず、シャッターを切る。
[西天狗岳と東天狗岳を望む]

 根石岳を下り、本沢温泉分岐点に到着。(8:11)
 振り返って南東方面の山々に目を向けると、奥秩父の山々が望めた。右端の丸い山には、肉眼で五丈岩のシルエットが見え、金峰山だと分かった。
 そして、東寄り(左)のピーク群は、三宝山、甲武信ヶ岳あたりだと知る。
[奥秩父方面を遠望]

 続いて、ニュウ方面を眺めていたら、その奥に白くて巨大な山が目に入った。(写真下)
 浅間山だ。
 なお、帰宅後、カシミールで調べたら、その左側に見える山は、黒斑山だということが分かった。
[浅間山を遠望]

 東天狗岳への登りでは、全く雪がなく、歩き易くなった。
 
8:34、東天狗岳頂上に到着。
 ここで、中山峠寄りに少し進み、ザックをデポし、西天狗岳に向かう。(写真下)
[東天狗岳頂上にて]

 東天狗岳側の斜面には殆ど雪が残っていなかったが、西天狗岳側には、まだ雪がたっぷりと付着していた。
[西天狗岳に向かう]

 空身だったが、斜面が急で、結構息が切れた。
 8:59、西天狗岳頂上に到着。
 3人でまず、記念撮影。(写真下)
[西天狗岳頂上にて]

 ここで、西側の乗鞍岳を撮影していたら、下に諏訪湖が見えていることに気がつく。
[乗鞍岳と諏訪湖]

 南八ヶ岳を撮影。
 こうやって眺めると、赤岳って、本当に急斜面だなと思う。
[硫黄岳・赤岳・阿弥陀岳を望む]

 西天狗岳で、ゆったりと360度の光景を味わった後、東天狗岳に引き返す。
 途中、雪の付いた斜面は、緊張しながら下っていく。雪が柔らかいので、まだ歩き易かった。
[東天狗岳に戻る]

 東天狗岳に戻り、ザックを背負って、中山峠へ下っていく。
 途中、何度か、雪の急斜面に出くわす。(写真下)
[中山峠に下っていく]

 10:48、中山峠に到着。
 黒百合ヒュッテに寄り道しようかと話したが、このまま中山に向かうことにした。
[中山峠]

 陽が照ってきて、だんだんと暑くなってきた。
 11:11、ニュウへの分岐点を通過し、さらに進むと、前方にピークが見えてきた。たぶん、あれが、中山のピークだろう。(写真下)
[中山のピーク?が見えた]

 頂上近くになると、急登となり、息を切らしながら、11:27、中山頂上に到着。
 樹林帯に囲まれ、眺望は無し。山頂標識を撮影して、出発する。
[中山頂上]

 11:37、中山展望台に出た。雪だらけの樹林帯から、いきなり、この岩場に出ると、なんとなく違和感があった。そう、雪が全くなかったのだ。
 10人弱の登山者が休憩中だった。我々もここで腰を下ろし、ランチタイムとした。 
[中山展望台にて]

 ランチタイム終了後、高見石小屋まで一気に樹林帯を下っていく。
 この雪道でも、昨日と同様、真ん中の平均台のような一段、高くなっている箇所(30cm巾ぐらい)は、雪が硬く、踏み抜きしにくいので、集中的に歩いていく。だが、バランスを崩して、その左右の一段低くなっている箇所に足を踏み入れると、簡単に踏み抜いてしまう。それゆえ、平均台の部分から落ちないように歩くのだが、前の2人は、踏み抜かなくても、こちらは、それでも何度も踏み抜くケースが起きたのは、昨日と同じだ。
 でも、幸いなことに前日同様、踏み抜いても足首を捻ることはなかった。
[樹林帯を一気に下っていく]

 12:33、高見石小屋に到着。
 展望台からは、スピードを上げて下ったので、早めに高見石小屋に着いた。ここで小休止。
 ここは、携帯電話が通じるエリアなので、スマホで、タクシー会社に連絡。
 ちょっと余裕を持った時間とし、「14:10、白駒池駐車場に1台」という予約電話を入れた。
[高見石小屋に到着]

 12:47、高見石小屋を出発。
 ここから白駒池までの道は、6年前、物凄く歩きにくかったことを思い出す。邪魔な木の根っこや、段差のある下りだったという記憶が残っていた。
 だが、今回は、違った。残雪が多く、今までと同じような雪道となっていた。ということで、6年前とは全然異なり、段差のない、歩き易い道となっていた。これなら、早めに着きそうだ。
 ....踏み抜きさえ、しなければ。
[白駒池に下っていく]

 13:05、白駒池が見えた。
 波の無い、静止したような水面が広がっていた。
[白駒池が見えてきた]

 ここまで来れば、この先の時間は、読めるということで、タクシー時刻に対して、時間調整を実施。
 白駒荘のベンチで、ゆっくりと休憩する。男2人は、温かい飲み物を注文したが、YUTさんは、ソフトクリームを注文。
[湖畔で小休止]

 30分休憩後、出発する。
 ここからは、一般の観光客とすれ違うが、歩道は、まだ雪だらけなのにアイゼンもストックも持っていない人ばかりで、大丈夫かと思ってしまった。
[樹林帯を行く]

 13:51、白駒池駐車場に到着。ここで、タクシーを待つ。
 タクシー会社には、14:10と伝えたが、14:00にやってきたので、早めの出発となった。
 [白駒池駐車場に到着]

 茅野駅の手前で、日帰り温泉「縄文の湯」に立ち寄る。茅野市には、7ヶ所の公共日帰り温泉施設があり、ここは、その一つだ。市外者でも大人600円と安価。今日は、ゴールデンウィーク中でも、時間帯が良かったのか、そんなに混んでおらず、ゆったりと過ごすことが出来た。
 [尖石温泉「縄文の湯」]


 天気予報通りの2日間でしたので、非常に満足の行く山行となりました。お蔭で、今回も天狗岳での眺望を満喫することが出来ました。(360度展望は、6年前と同様)
 また、下山後の温泉にも大満足でした。
 TOIさん、YUTさん、ご同行有難うございました。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。