トップページ他山域山行リスト>旭岳_記録20220627


旭岳 

 山行日
2022年6月27日(月) 曇時々雨   同行者:「山の会」メンバー 2名
 コース
旭岳ロープウェイ山麓駅(7:00)=<ロープウェイ>=(7:08)姿見駅(7:25)〜(7:44)姿見の池避難小屋(旭岳石室)〜(9:10)旭岳(9:18)〜(10:30)姿見の池避難小屋(旭岳石室)〜(10:52)姿見駅(11:00)=<ロープウェイ>=(11:08)旭岳ロープウェイ山麓駅
 この度、私にとって、初の北海道登山となる旭岳・十勝岳・羊蹄山の山行計画を立案しました。この3山ですと、時間的に一番楽な登山コースは、ロープウェイ利用の旭岳でしたので、訪問順番は、旭岳→十勝岳→羊蹄山とし、昨年の九州山行の反省から、後半の羊蹄山は、29日、30日どちらでも登山OKとなるように倶知安に連泊し、日程に余裕を持たせました。
 まずは、旭岳の詳細をご覧下さい。


 今回の参加メンバーは、九州山行(久住山等)で同行のNASさん、及びトレーニング登山を一緒にしてきたYUTさんの2人。計画自体は、3月頃から構想を練り、日程を決定させた後、航空機やホテル等の予約作業に入った。
 人手作業は、順調に進行していったが、3ヶ月先の天気は、全く予想がつかないので、完全に神頼みだ。実施日が近づいてくると、晴/雨が、とても気になり、幾度もスマホで天気予報を見てしまうが、結局のところ、天気は、期待していたほど安定せず、今回は、雨が多い事を覚悟した。

 前日の26日、羽田空港でNASさんと待合せ、一路、旭川空港へ。
 その後、別件で先に北海道入りしていたYUTさんと、旭川駅で合流し、翌朝、旭川のホテルから大雪山/旭岳へレンタカーで向かう。
 旭川市街を出ると、道路は、延々と直線路が続く。いかにも北海道らしい。(写真下)
 前日の移動日は、いい天気だったが、天気予報通り、今日は、朝から小雨。やはり、厳しい山行となりそうだ。
[旭川を出発し、大雪山旭岳ロープウェイへ]

 6:40、旭岳ロープウェイ山麓駅に到着。幸い、雨は止んでいた。(写真下)
 まだ朝が早いせいか、駅前の駐車場で見た車は、我々以外、1台だけだった。
[ロープウェイ駅に向かう]

 7:00発のロープウェイに乗車。曇り空が目の前に広がる。
 それでも、雲の下に丘陵地(美瑛・富良野あたりだろう)が眺められた。(写真下)
 乗客は、我々3人の他、男性登山者が一人だけだった。
[ロープウェイに乗車(振り返って撮影)]

 だが、ロープウェイの高度が上がると、ガスの中に突入。
 ロープウェイの終端、姿見駅では、完全にガスに覆われてしまい、おまけに雨が本降りとなっていた。「初日からこれでは、先が思いやられるな〜」と思いつつ、雨具を装着して、駅を出発する。(7:25) (写真下)
[姿見駅の外は、雨とガス(振り返って撮影)]

 ガスと雨の中、旭岳頂上を目指して登山道を進む。 (先頭は、私)
 幸い、風は、殆ど感じられない。しかし、50m先は、全く見えないぐらい、ガスが濃い。
 こんな状況なので、登山道傍の高山植物の花に目が向き、思わず何度も撮影。だが、傘を差していないため、レンズに付いた水滴を拭き取ったりと、撮影は、非常に面倒だ。
[花を撮影(振り返って撮影)] [ショウジョウバカマを発見]

 7:44、姿見の池の看板を見て、ここが姿見展望台だと知る。その奥には、池がある筈だが、濃いガスに覆われ、全く見えなかった。(写真下)
 その横に道標があり、進路方向と[旭岳山頂2.6km]を確認する。
[姿見の池は、全く見えない]

 第5展望台との分岐点を過ぎ、旭岳頂上へのルートを進む。
 相変わらず、ガスが濃く、振り返ると、同行者の2人すら、はっきり見えなくなる。(写真下)
[旭岳頂上ルート(振り返って撮影)]

 8:07、六合目の標柱が目に入る。標柱には、標高1825mと記されてあった。
 ロープウェイ姿見駅にあった案内板では、姿見の池あたりが五合目となっていたので、ようやく一つ上がったかというのが正直な感想。
 8:17、同じロープウェイに乗車していた単独男性を追い抜く。
[六合目標柱]

 8:23、どこからともなく、硫化水素の臭いがしてきた。やはり、ここは、火山だなと思えた。
 8:33、後ろのNASさんから、歩行ペースをもっと落とすように注意されてしまった。こんな状況下だと、カメラを取り出すこともないので、ひたすら速足で歩いていたのだ。

 足下には火山礫や火山岩塊が散乱しているが、登山道は、殆ど火山灰のような砂地だ。斜度も殆ど一定の感じがした。それゆえ、歩き易いイメージ。(写真下左)
 前方の光景から、ヤセ尾根のような地形を登っているのは分かったが、左右斜面がどのような地形なのかは、全く不明だ。(写真下右)
[単調な登りとなった(振り返って撮影)] [前方の登山ルート]

 斜面が急になってきた。ジグザグの道を登っていく。
 8:55、九合目標柱を通過。(標高2196m) (写真下)
[九合目標柱前を通過(振り返って撮影)]

 8:59、右手にロープが現れ、左折するように誘導され、登っていく。
 9:09、ようやく山頂らしき光景が、ガスの中から見えてきた。(写真下)
[頂上が見えてきた]

 9:10、旭岳頂上に到着。(写真下)
 山頂標識と三角点を見て、ここが山頂だと判断できた。
 360度、視界ゼロ。天気が良ければ、この北海道最高地点から、大雪山の雄大な光景を堪能できた筈なのだが、現実は、厳しい。
 他に登山者の姿は、なかった。
 結局、山頂標識をバックに記念撮影するだけで、頂上を後にした。
[旭岳山頂標識]

 9:18、頂上を出発。来た道を引き返す。
 9:34、九合目を過ぎ、どんどん下っていくと、ふと風が冷たくなくなった。登りの時は、暑いせいか、風の冷たさなど、全く気にならなかったが、下りの時は、しっかりと外気温の違いを感じ取っていた。
 また、この時、単独女性とすれ違い、思わずドキッとする。
 9:39、八合目を過ぎる頃になると、幾度も単独男性とすれ違うようになる。どうも、我々は、登山開始時刻が早かったようだ。
 ....結局、六合目手前まで、この視界不良の下、単独男性6人、単独女性1人とすれ違った。

 10:08、六合目を過ぎると、右前方に雪渓が見えてきた。(写真下)
 それと、登りの時は、全然気がつかなかったが、右下の方から、時折、「シュー」と言った音が聞こえる。どうやら、噴気孔から水蒸気などが噴出する音のようだ。

 ちなみに頂上から下山する際、メガネを外し、裸眼で下っていた。水滴が付いたり、自分の吐く息などでメガネが曇ってしまい、前方がはっきりしないためだ。裸眼視力0.1以下だが、意外と下れることが分かった。
 ....メガネの曇り止めが必須だった。大いに反省。
[右下に雪渓を見る]

 周囲に高山植物の花が目立ってきた。
 濃いピンクの小さな花が一面に咲いている。下山後、エゾノツガザクラだと知る。(写真下左)
 すぐ近くに同じような花の形だが、淡いピンクの花が咲いている。これは、コエゾツガザクラのようだ。(写真下右)
[エゾノツガザクラ] [コエゾツガザクラ?]

 右手の雪渓手前には、キバナシャクナゲが咲いていた。(写真下)
 環境が厳しいため、樹高が極端に低く、地面を這うように広がっている。また、咲いてから時間が経っているせいか、花の色は、黄色というより、白っぽかった。
[キバナシャクナゲ]

 10:30、姿見の池避難小屋を左に見る。ようやく姿見の池展望台まで戻ってきた。
[姿見の池避難小屋を見る]

 10:35、男女1組とすれ違う。
 挨拶すると、「晴れていれば、頂上まで行くつもりでしたが、今回は、ヤメにします。」との事。  
[ロープウェイ駅に戻る]

 10:52、ロープウェイの姿見駅に戻ってきた。(写真下左)
 ガスが漂う中、建屋に書かれた「大雪山旭岳ロープウェイ」の文字が読めた。
 建屋の前で、設置されたタワシを使って靴を洗う。(写真下右)
[大雪山旭岳ロープウェイ] [YUTさん、靴を洗う]

 ちょうどタイミングよく、11:00発のロープウェイに乗車。
 行きと違って、大勢の乗客が乗っていたが、皆、観光客だった。せっかくロープウェイで上がってきたのに、このガス&雨では、ちょっとガッカリだろう。
 山麓駅まで戻り、売店で温かいコーヒーを飲み、ようやく寛ぐことができた。
[ロープウェイから下車]

 登山バッチを買ったり、山麓駅でゆっくり過ごした後、日帰り温泉に向かうことにした。
 まだ時間が早く、近くの旭岳温泉での日帰り入浴施設が見つからず、天人峡温泉「しきしま荘」に電話し、今からでも入浴できることを確認して出発。
[ロープウェイ山麓駅前の駐車場]

 13:16、雨が降る中、天人峡温泉に到着。奥には、営業していないホテルの建屋が見える。「しきしま荘」は、その手前にあった。天人峡温泉は、現在、「しきしま荘」1軒だけになってしまったらしい。
 ここの宿は、サービスも温泉も素晴らしかった。今回は、雨とガスの山行だったが、この温泉に入って生き返った気分となった。
 まったりと過ごした後、14:21、本日の宿である富良野のホテルに向かう。
[天人峡温泉「しきしま荘」]

 山から下りてきて、美瑛の町まで来ると、雨は、全く降った形跡がなかった。旭岳の雨とガスがウソのようだ。まだ時間があるので、途中の観光地に寄り道することにした。
 訪問したのは、「展望花畑 四季彩の丘」。
 入るとすぐにヒマワリ畑(まだ季節柄、花が小さかった)や、ブルーサルビア畑、ラベンダー畑が目に入る。さらに奥に進むと、なかなかスケールの大きい光景が広がった。
 マリーゴールド畑の畦道をYUTさんが先行して歩いていく。(写真下)
[四季彩の丘その1]

 ピンク、黄色、白色、赤色の金魚草が並んでいた。(写真下)
[四季彩の丘その2]

 白や赤やピンクと言ったペチュニア(衝羽根朝顔)の花が一斉に咲いていた。(写真下)
[四季彩の丘その3]

 色とりどりの花菱草は、満開のピークを迎えていた。(写真下)
 [四季彩の丘その4]


 初日の旭岳山行は、雨とガスで散々でしたが、幸い、風は弱く、無事登頂することができました。
 下山後の天人峡温泉、展望花畑四季彩の丘は、なかなか好印象な所でした。特に四季彩の丘は、雨が降っておらず、何十年ぶりに美瑛の丘の光景を堪能できました。 
 なお、本日の宿泊地、富良野では、生ビールで乾杯。締めは、ラーメンでした。
 ....ちょっと食べ過ぎたかも
[富良野にて乾杯] [締めのラーメン]



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。