トップページ他山域山行リスト>塩見岳_記録20220716


塩見岳

 山行日
2022年7月16日(土)〜18日(月) 雨・曇・曇 同行者:「山の会」メンバー 3名
 コース
2022/7/16:鳥倉登山口(14:10)〜(16:30)塩川ルート分岐〜(17:03)三伏峠小屋(泊)
2022/7/17:三伏峠小屋(6:00)〜(6:17)三伏山〜(7:20)本谷山(7:22)〜(8:42)塩見新道分岐点〜(9:00)塩見小屋(9:34)〜(10:39)塩見岳西峰(10:47)〜(10:50)塩見岳東峰(10:56)〜(11:01)塩見岳西峰(11:22)〜(12:25)塩見小屋(13:02)〜(13:13)塩見新道分岐点〜(14:41)本谷山(14:46)〜(15:38)三伏山〜(15:50)三伏峠小屋(泊)
2022/7/18:三伏峠小屋(6:00)〜(6:15)塩川ルート分岐〜(7:52)鳥倉登山口
 7月の3連休に南アルプス塩見岳に行ってきました。1ヶ月前に三伏峠小屋を2日続けてネット予約(今年からネット予約のみ)し、土曜・日曜の連泊を確保。これで、三伏峠〜塩見岳間は、荷を軽くして往復できる計画となりました。後は、当日の天候ですが、直前の天気予報では、土曜は、午後から天気が崩れ、日曜・月曜は、比較的天気がよさそうな状況でした。
 詳細は、以下をご覧下さい。


<第1日>
 今回のメンバーは、NASさん、KEKさん、YUTさんの3人。新宿7:00発あずさ1号で、上諏訪で下車。
それから飯田線経由豊橋行き各駅停車に乗り換え、11:52、伊那大島に到着。長い旅だった。
 バスタ新宿からの高速バスという手もあったが、中央高速の突発事故による渋滞リスクを恐れ、電車を選択したのだが、やはり飯田線は、駅数が多く、遅いことを実感。

 12:10、曇空の下、伊那大島駅バス停にて鳥倉登山口行きのバスを待つ。事前にバスダイヤを調べたら、このバスは、松川インターが始発12:00となっていて、伊那大島12:10となっていた。だが、バスに乗車する時に初めて知ったのだが、実際は、松川インター始発のバスと、伊那大島始発のバスが1台ずつあり、伊那大島駅では、同時刻に2台発車するようになっていた。我々は、最初に到着した伊那大島始発のバスに乗車した。
[伊那大島駅] [伊那大島駅バス停]

 途中、バスは、道の駅「歌舞伎の里大鹿」で、トイレ休憩。
 その後、山道となって、道幅が細く、カーブだらけとなり、バスがひと回り小さいことに納得。
 13:36、越路にてゲートを通過。ゲート前には、駐車場があり、ざっくり30台ぐらいが駐車していた。実は、マイカー・タクシーは、ここまでしか入れないが、バスは、この先の鳥倉登山口まで入っていけるのだ。
 越路を過ぎると、ガスが濃くなり、なんと本降りの雨が降り始めた。また、未舗装路となり、バスが揺れ始めた。そんなに悪路と思えないのだが、揺れが激しい。
 13:48、鳥倉登山口に到着。(写真下)
 雨具を上下着用し、14:10、出発する。
[鳥倉登山口]

 出発すると、いきなり急な登りが続く。(写真下)
 前方には、同じバスだった他のパーティが登っている。同じぐらいのペースで、ゆっくり登っていく。
[いきなり急登]

 周囲は、ガスが広がり、はっきり見えないような状況。
 丸太で作ったような桟道が現れ、雨のために滑り易くなっており、注意しながら登っていく。
[桟道が滑りやすい]

 16:47、登山道横には、道標があり、鳥倉登山口から三伏峠小屋まで、9/10と記されてある。小屋まで、もう少しだという事がわかる。しかし、途中、この9/10道標以外では、6/10の道標しか気がつかなかった。全部存在するとしたら、1/10から9/10の道標9つのうち、結局、2つしか見ていなかったことになる。
[道標あり]

 ザーザー降りの中、17:02、樹林帯の奥に三伏峠小屋が見えてきた。(写真下)
 ようやく、本日のゴールに到着となる。
[三伏峠小屋が見えてきた]

 17::03、三伏峠小屋に到着。
 受付を済ませ、17:30から食事となる。
 それまでに部屋に入り、着替えを済ます。今回は、どういう訳か、雨具を着用しているのにズボンの腰回りが濡れまくっている。こんな経験は初めてだ。背中の汗が原因かなと思う。また、ザックカバーをしていたのにザックが濡れていた。これもよくわからない現象だ。
 しかし、ここで問題が発生。NASさんの体調がおかしいことが判明。夕食に対する食欲がないという。どうも胃痛を起こしているようだ。そんな訳で明日の行動は、明朝の様子を見て、判断することにした。
[三伏峠小屋に到着]

<第2日>
 朝食は、早めに出発してもいいように弁当にしてもらっていたが、5:00に小屋で食べたので、朝食と殆ど変わらないタイミングとなっていた。NASさんの調子は、昨晩から変わらないとのことで、今日は、残念ながら、大事をとって小屋で休息してもらう事に。
 ということで、6:00、3人で塩見岳に出発する。
[三伏峠小屋を出発]

 昨日の雨は、既に止んでおり、幸い今日は、雲が広がっているものの、予報通り雨は、避けられそうな天気だ。
 6:17、三伏山に到着。
[三伏山頂上に到着]

 三伏山頂上から、北西側の山々(小黒山方面)を眺める。(写真下)
 後日、カシミール3Dで確認したら、左側の雲の中には、中央アルプスが隠れていたようだ。
[北西側の光景]

 6:22、三伏山を出発して4分後、前方に塩見岳が突如、見えた。(写真下)
 まだまだ遠く感じられる。
[塩見岳が見えた]

 三伏山から、緩やかに標高差100m下った入った後、標高差約150mを登り返し、7:20、本谷山頂上に到着。三伏山と同じような形状の山頂標識が立っていた。(写真下)
 ここには、三角点があり、それを撮影した後、出発。
[本谷山頂上]

 本谷山を過ぎると、立ち枯れの林を見たり、キノコ(KEKさんは、キノコに詳しい)を観察したりしながら、樹林帯を進んでいく。この辺りは、比較的フラットで歩き易くなった。
 ....先程見たキノコは、ヤマイグチと言ってポピュラーな食用キノコらしい。
[樹林帯を行く]

 8:23、樹林帯の緩やかな登りを進む。(写真下)
 現在地をGPSで確認すると、ちょうど権右衛門山ピークのちょうど真南のトラバース地点のようだ。
 8:26、「小屋は、じきかやいんね あと40分だに」という看板を右に見る。この看板を見た頃から、本格的な登りになっていく。
[緩やかな登り]

 樹林帯の中の登りが続く。権右衛門山ピーク下のトラバース路を歩いている頃から、標高差100m登ったところで、左に分岐路を見る。塩見新道への入り口だった。だが、このルートは、ロープで通行止めとなっていた。(写真下)
[塩見新道分岐点]

 地図を見て、塩見新道分岐点からさらに標高差100m登ると、塩見小屋だということが分かった。
 そうであれば、正面を登り切ったあたりが、塩見小屋かなと思いつつ、低木帯を登っていく。(写真下)
[塩見小屋手前の登り]

 9:00、塩見小屋到着。
 予定より早めに着いた。しかしながら、権右衛門山ピーク下のフラットなトラバースから続いた樹林帯の標高差200mの登りは、なかなかキツい行程だった。
 ここで、冷えたペットボトルのコーラを購入。炭酸の喉ごしを味わう。(写真下)
 小屋の前には、多くの登山者が休憩中だった。
[塩見小屋にて]

 小屋から少し先に行くと、展望地となっていた。(写真下)
 歩いてきた本谷山(右端)の稜線から烏帽子岳方面汚の光景を撮影する。
[本谷山(右端)から烏帽子岳方面の眺望]

 小屋の前に戻ってきて、小屋の後方に見える塩見岳を撮影。
 だが、
ピークが一瞬、見えただけで、すぐにガスに隠れてしまった。(写真下)
[塩見岳(左)と天狗岩(右) (塩見小屋から望遠)]

 塩見小屋で、だいぶゆっくりしてしまった。
 陽が照る中、9:34、小屋を出発。(写真下)
[塩見岳に向けて出発]

 塩見岳の登りに取付くと、クサリ場が現れる。
 直登というより斜めに登っていくような感じだ。
[クサリ場を登っていく]

 10:39、塩見岳西峰に到着。
 残念ながら、ガスの中で、360度、視界不良。おまけに着いた途端、雨がパラパラと降ってきた。そのため、三角点を撮影しただけで、東峰に移動する。 
[塩見岳西峰に到着]

 10:50、塩見岳東峰に到着。ここが塩見岳の最高地点だ。(写真下左)
 幸い、こちらは、まだ雨が降っていなかったが、ガスに囲まれているのは西峰と同じ。
 山頂標識を入れて、3人で登頂記念撮影。(写真下右)
 
[塩見岳東峰にて]

 11:01、再び西峰に戻ってきて、ここでランチタイムとした。東峰よりもこちらの方が、腰を下ろす場所が多く、広い。なお、雨は止んでいたが、相変わらずガスが漂う。(写真下)
 周囲の景色を堪能しようと、ガスが消えるのを待ってみたが、残念ながら、最後まで全く他の山々を眺めることはできなかった。
 ....見えたのは、東峰だけ。
[塩見岳西峰に戻ってきた(右奥は、東峰)]

 11:22、西峰を出発し、来た道を引き返す。
 クサリ場は、登る時よりも、下りの方が緊張する。特に石を落とさないよう注意する。(写真下左)
 下っていくと、ガスが次第に濃くなっていった。(写真下右)
[西峰クサリ場の下り] [ガスが濃い]

 12:25、塩見小屋に戻ってきた。(写真下左)
 ここで、再び冷えたペットボトルのコーラを購入。やはり、この喉ごしが堪らない。(写真下右)
 ....やはり、コーラ中毒。
 行きと同様、帰りもこの小屋の前で、ゆっくりしてしまった。
 しかし、行きと違って、ここも完全にガスに囲まれてしまい、眺望の楽しみは得られず。
[塩見小屋に戻ってきた] [再び買ってしまった]

 塩見小屋から一気に下っていき、その後、フラットな樹林帯を進む。行きで通った樹林帯であるが、歩く方向が逆だと、初めて歩くようなルートに思えた。
 ガスが残っていて、残念ながら、木の間から遠景は見えない。
[樹林帯の歩き]

 13:50、前方左手に何やら動くものがと思ったら、1頭の雌シカだった。
 人間に対して出会ったことがないのだろうか、立ち止まって、じっとこちらを眺めていた。そんな訳でシャッターチャンスとして、結構、長い時間が得られた。
[雌シカ1頭と向き合う(望遠にて撮影)]

 14:20、左手にガスの下に見える山肌を眺める。
 後日、カシミール3Dで調べたら、右手奥が悪沢岳方面だと分かった。いやはや、残念無念。
[悪沢岳方面]

 14:41、本谷山で小休止。
 今日の塩見岳往復ルートでは、後方から次々と登山者に追い越されたのだが、ザックの大小にかかわらず、皆、半端ない速さだった。我々のザックは、軽かったが、それでも、同じペースでは、絶対歩けないスピードだった。
 どうも、この塩見岳に来る登山者は、山慣れしている人達ばかりのような気がした。
[本谷山で小休止]

 15:48、ようやく三伏峠小屋のテントサイトに戻ってきた。
 地形と風が無いせいか、ここが、一番ガスが濃い状況。テントの数は、昨日よりもさらに一段と多くなっていた。(写真下)
 15:50、小屋に到着。部屋に入り、NASさんの様子を伺う。胃の痛みは、一応治まったようだが、一日中、横になっていたとの事。
[三伏峠小屋テントサイトに到着]

<第3日>
 5:00に朝食。NASさんの体調は、だいぶ快復したようで、自力で歩けるとの事。
 今日は、鳥倉登山口まで下るだけの行程で、コースタイムは、山と高原地図で2時間15分。
 鳥倉登山口発のバスは、9:15だが、余裕を見て、6:00に小屋を出発する。
 出発前に全員で記念撮影。(写真下)
[小屋前の三伏峠標識にて]

 樹林帯を一気に下っていく。
 登りの時は、ザーザー降りの雨とガスが立ち込め、殆ど足下しか見ていなかったので、今朝は、周囲の光景が新鮮だった。
[尾根筋の下り]

 バス停に近づき、落葉松林の下りとなる。(写真下)
 ここが登りの時、いきなりの急登で苦労した所だと分かった。今は、緑の樹林帯の眺めを味わいながら、下っていく。
[落葉松林を下っていく]

 前方にバス停広場が見えてきた。(写真下)
 7:52、鳥倉登山口バス停に到着。やはり、バス時刻に対し、だいぶ早く着いてしまった。
 なお、三伏峠小屋から下りの時、見かけた道標は、9/10、8/10、5/10、4/10、1/10で、やはり、いくつか見落としてしまった。(実際に存在しない?)
 また、すれ違った登山者は、18人。この時間帯で、すれ違うという事は、越路駐車場から塩見岳日帰りの人もいるのでは?と思えた。
[鳥倉登山口が見えてきた]

 バス停周辺を散歩したりして、時間を潰す。続々と下山者が到着してくるが、バス乗客ではなく、皆マイカーの人たちで、ここで小休止した後、駐車場のある越路へと出発していった。
 発車時刻少し前にバスがやってきた。(行きと同じように2台やってきて、1台は、伊那大島駅行き、もう1台は、松川インター行きとなった)
 我々は、行きと同じ伊那大島駅行きのバスに乗車。(写真下)
 結局、伊那大島行きは、我々4人だけ。松川インターは、1人だけという乗客数だった。
 9:15、バスは、定刻通り、発車した。 
 [鳥倉登山口]


 医者に行ったところ、胃腸炎と診断されましたとの連絡を帰宅後、NASさんから受け、まずは一安心しました。今回は、初日が大雨となりましたが、2日目・3日目は、幸いにも本降りには遭遇せず、ラッキーでした。しかし、眺望が今一つだったのは、心残りとなりました。
 塩見岳、初めて登りましたが、なかなか登り甲斐のある山だったと言うのが率直な感想です。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。