トップページ他山域山行リスト>北岳_記録20220821


北岳

 山行日
2022年8月9日(火)〜11日(木) 曇・晴・晴 同行者:「山の会」メンバー 6名
 コース
2022/8/9:広河原(10:52)〜(11:20)大樺沢分岐(11:24)〜(13:54)白根御池小屋(泊)
2022/8/10:白根御池小屋(6:01)〜(7:24)大樺沢二俣分岐〜(7:46)小太郎尾根分岐〜(8:11)北岳肩ノ小屋(9:03)〜(9:34)北岳(10:19)〜(10:39)吊尾根分岐〜(11:20)八本歯のコル〜(12:57)大樺沢二俣(13:05)〜(13:33)白根御池小屋(泊)
2022/8/11:白根御池小屋(6:39)〜(8:10)大樺沢分岐(8:14)〜(8:42)広河原
 北アルプス槍ヶ岳の後、今度は、「山の会」メンバー6名と南アルプス北岳に行ってきました。北岳に対しては、私自身、今回が3回目の山行で、実に25年振りでした。
 詳細は、以下をご覧下さい。


<第1日>
 新宿7:00発のあずさ1号に乗車。これで、今年4回目のあずさ1号の乗客となった。今までは、ひと眠りするところだが、今回は、眠らずに車窓からの風景をずーっと眺めていた。
 ....というのも、あずさに乗った直後、スマホでオリビア・ニュートン・ジョン死去のニュースを知り、いささかショックを受けていた。
 8:27、甲府にて下車。
 同行メンバーと改札口で合流し、予約済のジャンボタクシーに乗車する。
 甲府駅から西へ進み、夜叉神トンネル、観音経トンネルと抜けると、遥か左下(標高差300m以上あり)に野呂川が見える。谷底までの高低差といい、道幅の狭さ等、何度通っても、この南アルプス林道は、恐ろしく感じる。
 10:10、広河原に到着。
 新しくできた広河原山荘が、目に入った。(写真下) この広河原山荘は、昔は、野呂川右岸に建っていたが、バスターミナルの前に新築され、この6月下旬に営業が開始されたばかりだった。
 リーダのTOIさんからは、まだ時間は、たっぷりあるという事で、広河原山荘でセルフのドリップコーヒーを購入し、山荘横のテーブルで一服する。
 ....ジャンボタクシーで車酔いしたようだ。
[広河原山荘が新しい場所でオープンしていた]

 10:52、広河原を出発。
 今回の参加メンバーは、全部で7人。その中には、至仏山の時と同様、トレーニング登山を実施してきたAKFさん、YUTさんが含まれている。
 ....そもそもトレーニング登山の最終目的は、この北岳登山だった。
 出発してすぐ、南アルプス北部案内図を見る。(写真下左) 鳥瞰図なので、手前に描かれてある本日のルート(広河原〜白根御池小屋)が、結構、長い道のりのように見えていた。
 吊り橋を渡るが、前方に聳え立つ北岳は、残念ながら雲に隠れ、見えなかった。(写真下右)
[南アルプス北部案内図を見る] [吊り橋を渡る]

 11:20、大樺沢分岐にて小休止。風が吹くが、全然涼しくなかった。なんだかビッショリ汗をかくような気がして、ザックから首掛タオルを取り出す。この先、大樺沢沿いのルートは、通行止めで、北岳に向かう登山者は、皆、白根御池小屋ルートを通るようになっていた。
 
 11:38、尾根筋の急登となる。(写真下)
 この白根御池小屋ルートは、25年前に下っているのだが、全く記憶がなかった。
[急登が続く]

 相変わらず急登が続いている。12:44、振り返ると鳳凰三山が見えていることに気がつく。(写真下)
 地蔵岳のオベリスクは見えていなかったが、観音岳のピークは、はっきりと眺められた。
[観音岳を眺める]

 丸木の階段などが現れ、急登が続く。
 13:12、ようやく急登が終わり、この先、フラットな登山道が見えたので、小休止とした。やはり、予想した通り、汗ビッショリとなる。ここで1本目のペットボトル(550ml)がカラとなった。
 13:21、この先は、楽な歩きになるだろうと思いつつ、出発する。だが、再び丸木の上り階段が現れ、ガッカリ。その後も、小さな登りが続き、結局、小屋の直前までは、地図で見る程、フラットな歩きではなかった。
 13:54、白根御池小屋に到着。(写真下)
 外のベンチで缶ビールを飲もうと思ったら、いきなり雨が降り始めた。それも激しいザーザー降りだ。もう5分、到着が遅かったら、雨中の歩行となるところだった。
 ....今回は、ツイテいると思えた。仕方がないので、小屋の中、1階の仕切り板で囲まれたテーブルで乾杯。
[白根御池小屋に到着]

<第2日>
 6:01、小屋を出発する。今日の行程は、再び白根御池小屋に戻ってくる予定なので、背中のザックは、軽い。
 ....最近は、ムリをせず、同じ山小屋に2泊する軽量化登山が計画されるようになってきた。
 なお、同行メンバーは、4人となった。というのも、AKFさんを含む2人がゆっくり歩きたいということで、今回、リーダのTOIさんを付けて3人グループ(Aチーム)として、先行出発していったためだ。計画では、肩ノ小屋で追いつき、その後、山頂でも追いつき、下りは、我々4人(Bチーム)が先行して下っていくというシナリオにしていた。
 
 草スベリと呼ばれる急斜面を登っていく。(写真下)
[草スベリを登る]

 斜面には、センジュガンピやタカネナデシコなどの高山植物が見られたが、何と言っても圧倒的な群落は、マルバダケブキだ。(写真下)
 これだけの大群落は、珍しい。
[マルバダケブキだらけ]

 6:52、進路方向に北岳が見えてきた。だが、山頂は、ガスに覆われ、なかなか姿を見せてくれない。(写真下)
[北岳ピーク方面は、ガスの中]

 7:23、緩やかな登りになり、右手に保護柵を見る。(写真下左)
 この保護柵は、シカから高山植物を守るためと思われるが、化繊のネットだった。これだと、シカの角がネットに絡まり、柵が壊されたり、シカの頭蓋骨がネットにぶら下がりそうだ。また、先程のマルバダケブキの大群落も、シカが食べないので増えたのかと思えてきた。

 7:24、大樺沢二俣からのルートと合流する。(写真下右)
 25年前は、広河原から大樺沢沿いに登り、大樺沢二俣から、ここまで登ってきて、北岳に向かったことを思い出した。
[右手に保護柵を見る] [大樺沢二俣分岐にて]

 分岐点を通過後すぐ、鳳凰三山が見えてきた。(写真下)
 昨日と違って高度が上がったので、地蔵岳のオベリスクらしきものが見えた。
[鳳凰三山の眺め]

 7:41、風が強い稜線に出たので、体感温度が一気に下がった。ここでウィンドブレーカ兼用の雨具を着用する。辺りは、樹高のある木が無くなり、ハイマツだけとなった。
 ふと左手を見たら、富士山が見えている事に気がついた。(写真下)
 いや〜、雲海上の富士山なんて、久々に見た気がして、逆光だったが、何枚も撮影してしまった。
[富士山が見えた]

 小太郎尾根分岐点を過ぎると、ガスが漂う。(写真下)
 右手後方の甲斐駒・仙丈は、ガスで全く見えなかった。
 この後、急な岩場を登っていく。
[ガスが発生]

 岩場を登り終え、相変わらずガスの中を進む。だが、風が吹き、そのガスが薄くなると、一瞬、陽が射してきた。周囲が一気に明るくなり、その先に薄らと肩ノ小屋が見えてきた。(写真下)
[肩ノ小屋が見えてきた]

 8:11、肩ノ小屋に到着。
 小屋に入り、4人でホットココアを注文。だいぶ気温が下がり、温かい飲み物が美味い。
 ....今回、コーラでは、ちょっと寒すぎた。
 ここで、予定通り、先発隊のAグループと合流した。こちらがゆっくり腰を下ろしていると、「お先に〜。今度は、山頂で会いましょう。」と言って、出発していった。
 ココアを飲んだ後、何故かホットコーヒーも飲みたくなり、私だけ追加注文。(写真下左)
 ....今回も飲料代で、小銭がどんどん減っていく。
 ガスの中、小屋を出発する前に同行メンバーを撮影。(写真下右)
[肩ノ小屋にて] [肩ノ小屋を出発]

 小屋を出ると、クサリ場が現れ、急登となる。
 9:15、両俣小屋分岐の道標を通過。相変わらずガスに覆われている。(写真下)
[両俣小屋分岐を通過]

 岩場の登りとなった。その後、緩やかな斜面となるが、岩場が続く。
 すると、ガスが突風に煽られ、ほんの一瞬だけ、正面に北岳頂上が見えた。(写真下)
[北岳頂上が見えた]

 9:34、北岳頂上に到着。
 まず足下にあった立派な三等三角点を撮影。(写真下左)
 ここで、先行のAチームと予定通り、再び合流し、早めのランチタイムとした。先程の肩ノ小屋と違って、上空には青空が見え、陽が照っており、意外と暖かった。
[北岳山頂の三角点] [山頂光景(振り返って撮影)]

 山頂から360度の展望を期待して、粘りに粘ったのだが、常にガスが漂い、間ノ岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳等、他の山々を撮影するチャンスは、全く得られず。そんな状況の下、山頂標識を入れて7人全員での記念撮影を実施。(写真下)
[全員で頂上記念撮影]

 10:19、北岳頂上を出発。予定と異なり、Aチーム、Bチームともに同時出発することにした。
 ほんの一瞬でも見えないかと、下る途中でも、間ノ岳方面のシャッターチャンスを狙っていたのだが、ガスは全く切れなかった。(写真下)
[北岳山荘側に下っていく]

 10:39、吊尾根分岐に到着。(写真下)
 ガスが濃くなる。ここで、Aチームは、小休止とし、予定通り、Bチームが先に行くことになった。
[吊尾根分岐にて]

 吊尾根分岐を過ぎると、斜面にお花畑が目立ってきた。
 その後は、岩場の下りとなり、花は、殆ど見られなくなる。だが、ガスの下に出てきたようで、八本歯ノ頭方面が見えてきた。(写真下)
[岩の多い下り]

 10:54、北岳山荘への巻道分岐点に到着。(写真下)
 ガスが再び現れ、周囲の光景は、乳白色の幕に覆われていく。
 この先、岩だらけとなって、ルートがはっきりしなくなり、非常に歩きにくくなった。
[北岳山荘分岐点]

 岩だらけの下りが終わると、ヤセ尾根の通過となる。
 急な木の階段が現れた。(写真下)
 今は、丸木が乾いているので、OKだが、雨が降ったら、丸木が滑りそうで、えらく緊張しそうだ。
[木の階段が続く]

 11:20、八本歯のコルに到着。ここで、左折する。
 ここで、ガスが消えて、大樺沢方面がよく見えるようになっていたことに気がつく。
[八本歯のコルにて]

 木のハシゴを下る。(写真下左)
 ここも丸木利用だ。丸木が細く思え、体重のあるわが身は、ちょっと不安。
 大樺沢を正面に見下ろしながら、細い尾根を直線状に下っていく。(写真下右)
[木のハシゴを下る] [大樺沢を見下ろしながら下っていく]

 左側を見ると、バットレスが眺められた。(写真下)
 だが、北岳頂上は、相変わらずガスの中だ。
[北岳頂上は、ガスの中]

 木の階段が続く。(写真下) この辺り、木製の階段・ハシゴだらけで、鉄製のものは、現れない。
 初めて北岳を登ったのは、約40年以上も前で、その時、この八本歯のコル経由で北岳に登った。ちょうど今下っているルートを逆に登っていたのだが、確かその時も、木製のハシゴや階段だらけだった記憶がある。
[急な木の階段・ハシゴ]

 12:08、急斜面の下りが終わり、大樺沢の源頭部に出た。(写真下左)

 その後、大樺沢左岸を下っていくが、途中、登山道がいくつも枝分かれしていた。(写真下右)
 だが、最終的には、再び合流している。(但し、1ヵ所、涸沢に出て引き返したケースあり) どうやら雪渓が残っている状況によって、ルートが変わるのではないかと思えた。それにしても、歩きにくいルートだ。この下りは、コースタイム以上に時間がかかった。
[沢に降り立つ] [ルートが分岐していた]

 12:57、大樺沢二俣に到着。(写真下)
 ここから先、大樺沢沿いの登山ルートは、「大樺沢ルート通行禁止」の貼紙とロープが張られてあった。昨日、大樺沢分岐で見た貼紙と同じようなものだ。
 本日のペットボトル1本目(650ml)を空にした後、続けて2本目も一口飲む。ここまで来たら、水の心配は、しなくてもいいだろう。
 13:05、大樺沢から離れ、白根御池小屋に向かう。
[大樺沢二俣にて(振り返って撮影)]

 樹林帯の中をほぼ水平に移動し、13:32、白根御池の前に出てきた。(写真下)
 池の周りがテント場になっていた。
[白根御池小屋に戻ってきた]

 一旦、小屋に入り、着替えを終えた後、乾杯。(写真下左)
 その後、Aチームも到着し、小屋前のテーブルにて網焼きを実施。(写真下右)
 さきいか(いかすみ入り)、エイヒレ、ロースト牛タン、地鶏etc.
 ビールを飲みながら、夕食前の楽しいひと時。
 この後、夕食という事で、小屋に入ったが、夕食中に夕立のような雨が降ってきた。
 ....今回は、雨に対しては、ツイテいると思えた。
[缶ビールで乾杯] [外のテーブルで網焼き]

<第3日>
 朝食を終えた後、小屋の前で全員での記念撮影を実施。(写真下)
 この後、Aチームは、先に出発していった。
[小屋の前にて全員記念撮影]

 我々Bチームは、6:39、出発する。(写真下)
 今日も昨日同様、天気がよさそうだ。
[小屋を出発]

 陽光を浴びながら樹林帯を歩く。登りの時は、ハアハア言いながら歩いたが、今は、快調そのもの。
[樹林帯歩き]

 急な下りとなり、段々と、すれ違う登山者が多くなっていく。今日は、山の日の休日のせいか、大勢の登山者が登ってきていた。
[すれ違う登山者が極めて多い]

 8:10、大樺沢分岐にて、休憩中だった先行のAチームに追いつく。(写真下)
 だが、すぐにAチームは、出発していった。
 それにしても、すれ違った登山者が多い。数えながら下ったのだが、ここまで小屋から456人とすれ違っていた。小屋の宿泊定員は、肩ノ小屋70人、白根御池小屋50人程度。テント山行者が多いとはいえ、肩ノ小屋や北岳山荘のテント場のキャパは、そんなに大きいのだろうかと思えた。(北岳山荘は、今シーズン、改修工事のため宿泊営業せず、テント泊だけ営業)
[大樺沢分岐にて]

 8:34、吊り橋を渡る。ここまで来れば、広河原は、もうすぐ。
[吊り橋を渡る]

 吊り橋を渡った後、振り返ると、行きと違って、北岳がクッキリ見えていた。
 しばし撮影タイム。
[北岳を眺望(振り返って撮影)]

 8:42、広河原に戻ってきた。(写真下左)
 Tシャツ等を着替えた後、自販機を探し、冷えたコーラを入手。やはり、下山した時のコーラは、最高だ。(写真下右)
[広河原に到着] [やっぱり、コーラ]

 予約済のジャンボタクシーに乗車し、広河原を出発。甲府駅近くの草津温泉にて下車。(写真下)
 まだ時間的に早かったせいか、ゆっくりと入浴できた。
 駅に向かう帰りのタクシーの中で、各自えきねっとを使って帰りの特急かいじの指定席を予約。これまた時間帯が早かったせいか、休日にもかかわらず、特急の指定席は簡単に取れた。
 サッパリした身体で、甲府駅近くの店にて乾杯&昼食。
 その後、特急かいじ車内にて、レモンサワーを飲みながら、帰路につく。
 [草津温泉に立ち寄る]


 今回も、槍ヶ岳に続き、天候は安定していました。ですが、北岳山頂までの往復ルートで、眺められたのは、鳳凰三山だけで、北岳山頂では、360度、ガスに囲まれ、展望の楽しみは、残念ながら得られませんでした。これは、7月の南アルプス塩見岳と全く同じような状況でした。
 ご同行戴きました「山の会」メンバーの皆様、お疲れ様でした。また、いろいろとお世話になりました。厚くお礼申し上げます。

 今回、見かけた花
[イブキジャコウソウ] [ヨツバシオガマ] [イワベンケイ(雌株)]
 
[タカネイブキボウフウ] [タカネナデシコ] [ミヤママンネングサ]
 
[キンロバイ] [シコタンハコベ] [ミネウスユキソウ]
 
[オトギリソウ] [カニコウモリ] [シモツケソウ]

 ....タカネビランジは、見つけることができなかった。だが、他のメンバーは、撮影していた。残念。
     また、トリカブトは、北岳の固有種(キタダケトリカブト)と知らなかったので、撮影せず。残念。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。