トップページ他山域山行リスト>今熊山_記録20240512


今熊山

 山行日
2024年5月12日(日)  曇       同行者:「山の会」メンバー 11名
 コース
今熊山登山口(9:42)〜(10:02)今熊神社遥拝殿(10:09)〜(10:51)今熊山(今熊神社本殿)(11:16)〜(12:11)金剛の滝(12:19)〜(12:45)広徳寺前(12:48)〜(12:58)佳月橋〜(13:28)黒茶屋野外テラス(14:23)〜(14:32)東小中野
 今回は「山の会」山行で奥多摩にある今熊山に初めて行ってきました。今熊山という山を知りましたのは、ほんの1ヶ月前です。単なる山登りだけでなく、いろいろと楽しめました。詳細は、以下をご覧下さい。 


 武蔵五日市駅から京王八王子駅行きバスに乗車。バスは、秋川を渡り南下していく。この道は、秋川街道と呼ぶらしい。考えてみたらこの方面へのバス乗車は初めてだった。
 トンネルを抜けて武蔵五日市駅から10分も経たないうちに今熊山登山口バス停に到着。(写真下) 登山者は我々だけかと思ったら、他にも何人かハイキング姿の乗客が下車した。人気がある山のようだ。
[今熊山登山口バス停にて下車]

 バス停からトンネル出口へ戻る様に歩いていくと今熊神社入口の案内石柱を左前方に見かける。(写真下) 結構、大きくて目立つものだ。いったいどんな神社なのか、興味がジワジワと湧いてくる。Y字路を左に進む。
...今回は、ルートだけ事前確認し、他は全く情報を得ていない。
[神社入口の石柱あり]

 一戸建住宅と畑が目立つ長閑な光景を進んでいくと、9:53、Y字路にぶつかる。そこには、この辺りのハイキングコース地図の案内板が立っていた。(写真下) 左の道を進む。
[案内板と道標あり]

 10:02、今熊神社の石柱が見えてきた。(写真下左) ここから登りになるということで小休止。また石柱の近くに「由緒」の石碑を見つけた。
『由緒
   宗教法人 今熊神社
   鎭座地  東京都八王子市上川町十九番地
     本殿  今熊山山頂
     遥拝殿 今熊神社登拝口(現在地)
   祭神 建速須佐之男命
      月夜見命  (合祀)
 當社は縁起久遠にして詳ならずも、安閑天皇の御宇疫病流行旦饑饉之に加わる。時の人霊験著き紀州熊野本宮大社を勧請し、今熊野宮と號し祀ると傳う。(以下略)』

 この由緒を読んで、分かった事。
  ・この場所が八王子市だということ。
...意外だった。
  ・この場所は、今熊神社の遥拝殿であるということ。本殿は山頂。
  ・この神社は、相当古い時代から存在していたということ。
...飛鳥時代よりも前
    (安閑天皇は、第27代天皇で継体天皇の長子。
         在位531年3月10日?- 536年1月25日?)
 奥に立派な社が見える。これが遥拝殿のようだ。(写真下右)
 なお、帰宅後、調べてみると、この周辺には1500本ものミツバツツジが植えられていて紅紫色の花が4月上旬頃、咲くらしい。ネットで見たら、確かに遥拝殿の周りはミツバツツジの花に囲まれ、圧巻の光景だった。
...いつかこの時季に再訪してみたい。
[今熊神社に到着] [遥拝殿]

 10:09、遥拝殿を出発。いきなり階段状の登りとなった。(写真下) だが、登山道は整備されているので歩き易い。...体力があれば問題なし
[階段状の登り]

 10:25、見晴らしのいい場所に出た。都心の高層ビル群が薄っすらと見える。その中でじっと目を凝らすとスカイツリーを発見。(写真下) ここで小休止。
[スカイツリーが見えた]

 10:40、額に汗をかきながら山道を登っていく。一瞬、木の間から南側の採石場が見えた。それとともに冷っとした風が顔に当たった。今回この風が忘れられない記憶となった。
[樹林帯での登りが続く]

 10:42、トイレの前で小休止。こんな山の奥にトイレがあることがちょっと信じられなかった。その後、歩き始めてすぐ分岐点に到着。(写真下)
 直進が今熊山で左折は、[刈寄山・市道山・陣場山・臼杵山]とある。知らない山ばかりと思ったら、陣場山の文字が。帰宅後、地図で調べてみたら、今熊山から南西へと進み、尾根筋を辿っていくと市道山でその後、南下していくと和田峠、陣場(馬)山と繋がっていることを知る。また、刈寄山、市道山、臼杵山の総称が戸倉三山であることを初めて知った。
...いろいろと新しい発見あり。
[道標あり]

 道標を過ぎ、石燈籠の前を過ぎると一段高い箇所が見える。(写真下) そこが頂上のようだ。先行メンバーがザックを下していた。
[今熊山頂上に向かう]

 10:52、今熊山頂上に到着。標高は505mで高い山ではない。周囲は木々に囲まれ、見晴しは無。(写真下左) 奥に樹林に囲まれた鳥居と石段が見える。そちらに進んでいくと今熊神社本殿が現れた。(写真下右) この本殿も遥拝殿と同じように比較的新しい社のようだ。参拝後、頂上にあるベンチに戻って軽食をとる。
[山頂標識] [今熊山神社本殿]

 11:16、今熊山頂上を出発。金剛の滝へのルートを下っていく。この下りルートは、結構急な階段が続いている。(写真下) いつものように老眼のせいで階段は目が回ってくるので時々立ち止りながら足を進める。
[金剛の滝方面に下る]

 12:04、平地に出た。ここから水平に歩いて金剛の滝へ向かう。途中、昼食時だったせいか大勢のハイカーが休憩中だった。やがて、小滝が現れ、その右の岩壁にトンネルが出来ていた。(写真下)
 どうやら金剛の滝というのは、このトンネルの奥にあるようだ。(後日、この小滝を雌滝といい、奥の滝を雄滝という事を知った) トンネルは短いが、足下が濡れており、登りとなっていて横にクサリが付いていた。
[トンネルあり]

 トンネルを抜けると目の前に雄滝(金剛の滝)が現れた。(写真下左) 落差15mぐらいだろうか。斜めの水流となっている。右手の岩壁には不動尊像が立っている。(写真下右) かつては滝の左側に立っていたらしいが、落下してしまい、現在の位置(右側)に設置されたらしい。不動尊を参拝し、滝を後にする。
  
[金剛の滝(左)と不動尊像(右)]

 滝見物を終え、再び来た道を引き返す。途中、行きの時、気になった金剛の滝からの水流が伏水となっていた箇所をじっくり観察。(写真下) 滝から落ちてきた水流が突如消えてしまうというのがミステリアスだ。
[滝からの水流は、途中で伏水となっていた]

 広徳寺分岐点まで戻り、一山を越えるように北側の植林帯斜面を登っていく。やがて下りになると秋川沿いの市街地が見渡せた。(写真下)
[武蔵五日市の市街地方面]

 山から下りてくると広徳寺総門の前に出た。総門は小さな門だが、その奥を覗くと立派な山門が見える。(写真下) 江戸中期に建てられたとされる山門は大きく、茅葺の屋根となっている。(目の前の総門も小さいながら茅葺の屋根だ) その奥には新緑のイチョウの大木が見える。同行メンバーの話によると、ここは11月中旬頃に訪れると素晴らしい紅葉が見られるらしい。
[広徳寺山門]

 車道を下っていき、12:58、秋川を渡る。(写真下) 両岸は樹林に囲まれ、流れは緩やかで、落ち着いた雰囲気だ。
[佳月橋にて秋川を渡る(上流側の光景)]

 都道33号線に出た後、西に歩いていき、懐石料理店「黒茶屋」に向かう。(写真下) 建屋内での昼食はハイレベルだが、今回は、同行メンバーが予約済の黒茶屋弁当を受取り、黒茶屋敷地内の野外テラス「水の音」でランチタイムを楽しむことになっていた。
...黒茶屋訪問も初めての経験
[黒茶屋の敷地に入っていく]

 野外テラス「水の音」は、それほど混んではいなかった。(写真下左) テラスの下には秋川が流れているのが見える。ここも広徳寺同様、秋がいいのではと思ってしまった。
 テーブルの上に弁当を広げる。今回注文したのは、岩魚唐揚げ弁当。(写真下右) メインは、岩魚一尾の唐揚げ甘酢餡かけだが、他に舞茸炊き込み御飯や牛蒡ごま酢和え等。いや〜美味かった。
...他メンバーの鳥ちらし寿司もなかなか美味しそうだった。

[野外テラス 水の音] [黒茶屋 岩魚唐揚げ弁当]

 ランチを終え、都道33号線に出る。東小中野バス停まで歩いたところでバスに乗車することにした。だが、バスは到着時刻が10分遅れ、歩いて武蔵五日市駅に向かったメンバーの方が早く着いてしまった。
 [東小中野バス停に到着]


 今回、今熊山という奥多摩での未知の山域を歩いてきました。山あり滝ありというところが人気の故でしょうか、ハイキング客を多く見ました。また、戸倉三山や陣場山への縦走など面白そうなルートがあることを知りました。ただ個人的に残念なのは、武蔵五日市が横浜から遠いという点です。
...でもヒルは出てこないようで、魅力的
 また、黒茶屋の岩魚唐揚げ弁当は、季節によって鮎の塩焼き弁当などに変わるようです。これもちょっと気になっております。
 ご同行の皆様、有難うございました。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。