トップページ他山域山行リスト>乗鞍岳_記録20240729


乗鞍岳

 山行日
2024年7月29日(月)   晴        同行者:「山の会」メンバー3名
 コース
畳平(7:01)〜(7:39)肩の小屋〜(8:40)剣ヶ峰(8:56)〜(9:10)頂上小屋〜(9:49)肩の小屋(9:57)〜(10:30)県境広場〜(10:41)畳平
 今年の夏山シーズンがやってきました。今年は、まず乗鞍岳です。個人的には2回目の訪問となります。初登頂(2011年)の時では、山頂はガスに覆われ、展望が全くない状況でした。そんな訳で今回は「乗鞍岳からの展望」再チャレンジ版です。
 詳細は以下をご覧下さい。 


 前夜、乗鞍高原の温泉宿美鈴荘に宿泊(温泉&生ビール&きのこ鍋が最高だった)し、最寄りのバス停、楢の木坂にて朝一番の宮の原5:47発畳平行きのバスを待つ。今回の同行メンバーは、AKFさん、SAQさん、YUTさんの3人。(写真下)
 驚いたことにバス停のダイヤ表記では、6:51となっていた。だがネットでダイヤを再確認したら、やはり楢の木坂は、5:51とある。ということで、ちょっとドキドキしながらバスを待っていると、無事、5:51にバスが到着。
...ホッと一息。結局、バス停のダイヤ表記が間違っていた事が判明。
[楢の木坂にてバスを待つ]

 その後、乗鞍高原観光センターにて7人が乗車。楢の木坂以前からの乗客が1人いたので、乗客は、全部で11人となった。
 バスは、当初、樹林帯を走っていたが、畳平が近づいてくると、視界が広がってきた。刺々しい稜線だなと思っていたら、それが、前穂、奥穂で、その左奥に槍ヶ岳だと分かった。(写真下) これが見たくて、今回やってきただけに感無量。...いきなりボルテージUP!
 その後、バスは、水平に走り、畳平に6:49到着。
[車中にて槍・穂高の稜線が見えた]

 13年ぶりに畳平に降り立ったが、建屋などの光景は全く変わっていないように思えた。ただ標高2700mとなると、さすがに気温は低い。ウィンドブレーカを着用するなど登山準備を行ない、7:01出発する。(写真下)
[畳平を出発]

 少し下がって遊歩道の方へ向かう。正面には、コロナ観測所(コロナ観測所としては2010年に閉鎖)の建屋が見える。(写真下) 歩道の左右には、高山植物が目に入る。そんな訳でなかなか前進しない。...(写真下)では、あまり花が見えていないが。
[コロナ観測所が見える]

 幅広い未舗装路に出るとガスが流れてきた。前方が見えなくなっていく。(写真下)
[ガスが流れてくる]

 7:30、右手に摩利支天岳のコロナ観測所への道が分かれている。ここで幸いにもガスが消え、前方に剣ヶ峰(頂上)がくっきりと姿を現した。(写真下)
[剣ヶ峰が見えた]

 肩の小屋を過ぎると、目の前に朝日岳(右手前ピーク)が大きく見える。左奥は、当初剣ヶ峰かと思ったが、どうやら剣ヶ峰と朝日岳の間にある小ピーク蚕玉岳のようだ。(写真下)
[剣ヶ峰を目指して出発]

 振り返ると、摩利支天岳に建つコロナ観測所が見える。(写真下)
[摩利支天岳と肩の小屋を望む(振り返って撮影)]

 朝日岳の斜面を登っていくと、ガスに覆われてしまった。(写真下)
[ジグザグに登っていく]

 稜線に出ると、西側からの物凄い強風に遭遇。(写真下左) これは、難儀だ。頬に細かい砂が当たっているのがわかる。本日の「てんきとくらす」の乗鞍岳天気予報がCランクなのは、雨ではなく強風だと分かっていたが、これほど強いとは、予想外だった。
 女性メンバー2人は、強風に負けず蚕玉岳のピークを通っていたが、SAQさんと私は、強風を避けてピークの左側の巻道を行く。ほんの僅かな距離の巻道だが、これで風当たりはだいぶ違った。
 だが、蚕玉岳を過ぎ、剣ヶ峰に続くフラットな稜線に出てしまうと、まともに強風を受けることになり、修行の道となる。(写真下右)
...前方のYUTさんがよろけそうだった。
[物凄い強風に遭遇] [強風の中を前進]

 最後の剣ヶ峰への登りとなる。幸いガスが切れて頂上の本宮と鳥居が見えた。(写真下) だが、まだ風は収まっていない。とてもじゃないが、スイスイと登っていけるような状況ではなかった。
[もうすぐ頂上だが、この上ない強風]

 やがてガスが流れ込み、頂上が見えなくなる。(写真下)
[強風でガスが舞う]

 8:40、ようやく剣ヶ峰頂上に到着。(写真下) だが、周囲は、ガスで何も見えない。こりゃ前回と同じだと少々ガッカリ。今回も乗鞍本宮頂上本殿にて参拝後、登山バッチを購入。
[剣ヶ峰頂上に到着]

 だが、今年は、少し運があるようだ。
 
頂上本殿の横で強風を避けながら休憩していると、一瞬、突風のためにガスが切れ、巨大な独立峰が姿を見せた。御嶽山だ。(写真下:左奥) 急いでデジカメを取り出して撮影したのだが、ちょっと遅かった。近くの大日岳だけは、なんとか写っていた。
[奥に御嶽山が一瞬見えた]

 いや、今年は、やはり運があるようだ。
 
頂上から下山しようとしたら、正面の雲海の上に稜線が見える。すごく尖がったピークが見えるなと思った後、前穂高岳のピークだと気がついた。残念ながら、槍ヶ岳や奥穂高岳のピークは雲に隠れていた。少し粘って眺めていたが、西側から流れてきたガスで、そのうち稜線は全く見えなくなってしまった。
[前穂高岳のピークだけが見えていた]

 頂上からの下りで頂上小屋の前を通過する(行きは、頂上小屋の前を通らない別ルート)が、東向きのせいか、そんなに風の影響を受けずに営業していた。(写真下左)
 だが、稜線に出てくると、強風は相変わらずだった。(写真下右)
[頂上小屋の前を通過(振り返って撮影)] [強風の中、稜線に出る(振り返って撮影)]

 西からの風に押されないように慎重にフラットな稜線を進む。行きと同様、頬に当たる細かい砂が痛い。(写真下)
[ガスと強風の中を進む]

 蚕玉岳からの下りになると、登ってくる登山者が増えてきた。(写真下)
[登ってくる登山者が多くなる]

 朝日岳の斜面に入り、ようやく強風から解放された。だが、行きと違ってガスが流れ込み、眺望の楽しみが消えてしまった。(写真下)
[摩利支天岳方面はガスの中]

 9:49、肩の小屋まで戻ってきた。(写真下) この後、小屋の外のベンチに腰を下して小休止。AKFさんは肩の小屋で雷鳥が描かれた布巾を購入。...最近、雷鳥デザインに凝っているらしい。
[肩の小屋に戻ってきた]

 肩の小屋を出発し、未舗装路を進む。すると、右下の大雪渓に大勢のスキーヤーがいることに気がつく。(写真下) 小学生ぐらいの団体がスキーの練習をしているようだ。
[大雪渓にてスキーヤ―を見る]

 摩利支天岳への分岐点手前にて、右下にバスが走ってきた乗鞍エコーラインを望む。(写真下) 視点を奥に向けると、鉢盛山の稜線が長い。その稜線の右側には野麦峠スキー場が見える。さらにその奥には、八ヶ岳と南アルプスの稜線が眺められた。...この上なく満足な光景。
[遠く八ヶ岳や南アルプスが見えた]

 未舗装路の傍にて高山植物を撮影。ウサギギクとシナノオトギリが目に入った。(写真下)
[シナノオトギリを撮影(ウサギギクが1本あり)]

 ガスが流れる中、畳平に近づく。(写真下) 別の高山植物エリアを訪問しようと往路と同じルートではなく県境広場の方へ向かう。
[畳平が見えてきた]

 なんと目の前に槍ヶ岳が姿を現した。(写真下) 嬉しい限りだ。いつまた雲に隠れてしまうか分からないので思わず何枚も撮影。...今回の乗鞍岳は、演出が素晴らしい、最後まで楽しませてくれた。
[最後に槍ヶ岳が姿を見せてくれた]

 コマクサ、ウサギギク、ヨツバシオガマ、イワギキョウなどの高山植物を観賞しながら、10:41、無事、畳平に戻ってきた。(写真下)
 [畳平に到着]


 今回の花の一部
[コバイケイソウ] [コマクサ] [ウサギギク]

 今回、ようやく念願叶って、乗鞍岳からの槍・穂高、八ヶ岳、南アルプスなどの眺めを堪能することができました。(御嶽山は、ほんの一瞬でしたが)
 また、乗鞍高原の温泉宿美鈴荘さんには、今回、大変お世話になりました。誠に有難うございました。この場にて厚く御礼申し上げます。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。