トップページ>他山域山行リスト>黒部五郎岳_記録20250722

2025年7月22日(火)〜24日(木) 晴・晴・晴 |
単独行 |
2025/7/22:折立(8:17)〜(9:50)三角点ベンチ(10:17)〜(12:19)五光岩ベンチ(12:23)〜(13:25)太郎平小屋(泊)
2025/7/23:太郎平小屋(3:57)〜(5:57)北ノ俣岳(6:02)〜(6:49)赤木岳(6:58)〜(7:35)中俣乗越〜(9:17)黒部五郎の肩(9:28)〜(9:41)黒部五郎岳(9:51)〜(10:06)黒部五郎の肩(10:27)〜(12:19)中俣乗越〜(13:01)赤木岳(13:08)〜(14:00)北ノ俣岳〜(15:39)太郎平小屋(泊)
2025/7/24:太郎平小屋(6:00)〜(6:49)五光岩ベンチ(6:58)〜(8:47)三角点ベンチ〜(10:34)折立 |
今年も北陸新幹線に乗って富山にやってきました。これで、薬師岳、立山、剱岳と4年連続の富山訪問です。3年前に富山からバスに乗って、折立から薬師岳を登りましたが、今回は、折立から黒部五郎岳への計画を立てました。
詳細は、以下をご覧下さい。 |

事前にネット予約した富山駅6:10発折立行きのバスに乗車。3年前は、途中にトイレ休憩があったのだが、今回はトイレ休憩なしとなり、直行で7:49折立到着。バスを降り、トイレと飲料自販機のある登山口広場に向かう。(写真下) |
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[折立] |
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登山口広場でストックを取り出したり、準備を進めていると、先ほどバスを降りた辺りにて黒い物体を見る。(写真下) よく見たらクマだった。それも子グマではない。こんな至近距離でのクマとの遭遇は、四阿山以来だ。(四阿山の時は、すぐクマの方が逃げていった)
今回のクマは多くの登山者がいる広場の方には近づかず、人のいないバス停付近で食べ物をゆっくり探している。どうも人馴れしたクマのようだ。その後、林道の方に進み、姿が見えなくなった。
...いきなり登山口でのクマ遭遇となり超ビックリ。 |
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[バス停付近にて、いきなりクマと遭遇] |
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三角点ベンチまでは樹林帯の中、急な登りが続く。(写真下) 3年前、薬師岳に登った時と同じルートなので、この先の状況は把握出来ていた。 |
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[樹林帯の登り] |
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9:50、三角点ベンチに到着。(写真下) 3年前に比べてだいぶスローペースだったことを自覚。前回は、薬師岳山荘までの行程のため脚力全開だったが、今日は太郎平小屋までなので、自ずから足の動きが遅かった。
ベンチに腰掛け、パンを食べる。朝食は5時台だったので、すでに空腹を感していた。休憩していた周囲の登山者が次々と出発していく。 |
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[三角点ベンチ] |
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10:17、三角点ベンチを出発し、樹林帯に入るが、そのうち道幅が広くなり、木陰のない階段登りの道が見えた。(写真下) これは、汗ダクダクになることを覚悟したが、運よくガスが湧いてきて日差しを遮ってくれた。 |
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[階段登りの道が見える] |
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右手の草原にニッコウキスゲが咲いていることに気がつく。(写真下) 前回の薬師岳の時は、8月下旬だったので見られず、今回が初めてだった。 |
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[ニッコウキスゲを見つけた] |
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12:19、五光岩ベンチに到着。(写真下) ここもガスが発生し、周囲の景色は見えない。だが、お蔭で涼しく感じられ、歩く上ではこの方が助かった。 |
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[五光岩ベンチ] |
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五光岩ベンチを出発すると、雰囲気のいい登山道が続いている。(写真下) 思わず来てよかったと思えるエリアだ。ガスが流れ、涼しい風が吹いてくるので歩行ピッチが上る。 |
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[稜線歩きが続く] |
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13:25、太郎平小屋に到着。(写真下)
すぐに宿泊受付を済ます。連泊で予約したのだが、チェックインは1泊単位の受付となっていた。明日の1泊は明日新たにチェックインするという仕組みだ。
16:00を過ぎるとガスに囲まれ、外は何も見えなくなった。やがて遠くから雷鳴が聞こえ、雨が降り始めた。17:00からの夕食を終えて、明日の天気は大丈夫かと思いつつ、18:10には就寝。...疲れているのか、こんな時間帯でもすぐ眠れた。 |
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[太郎平小屋に到着] |
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3:30に起床。雨は降っていない。着替え等、余計な荷物は受付前に置かせてもらい、太郎平小屋を3:57出発する。ヘッドライトがないと、まだ真っ暗で歩けない状況だ。(写真下) |
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[太郎平小屋] |
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4:15、太郎山への登りを終え、今度は下りとなる。すると目の前に何か動くものが一瞬横切った。ヘッドライトで照らしてみたら2羽の雷鳥だった。(写真下)
後日調べたら、太郎山付近には雷鳥が多いようだ。 |
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[雷鳥2羽と遭遇] |
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左手の薬師岳の上空が赤く染まってきた。(写真下) 3年前、薬師岳は常にガスに覆われ、全く山容が望めなかったので、この光景は嬉しかった。 |
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[薬師岳のシルエット] |
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5:08、日が昇ってきたときは、もう強烈な白色光。ということでご来光はイマイチ。明るくなったので太郎平小屋の朝食用弁当を1/3食べる。(酢が効いたちらし寿司の棒状オニギリのようなもので美味しい。その後、間隔を空けて少しずつ食べていく)(写真下) |
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[朝食用弁当] |
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5:37、右手には、ハクサンイチゲ群落が広がっていた。思わずカメラを取り出して撮影。(写真下) |
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[ハクサンイチゲ群落] |
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緩やかな斜面を登っていき、5:57、北ノ俣岳頂上に到着。太郎平小屋を出発してちょうど2時間だった。頂上には、山頂標識がポツンと立っていた。(写真下) |
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[北ノ俣岳] |
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北ノ俣岳を出発してすぐ、進路方向を撮影。(写真下) 左手には笠ヶ岳、その右奥には乗鞍岳、さらにその右奥には御嶽山が並んで見えた。こういった眺望を期待していたので大満足。しばし撮影タイム。 |
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[笠ヶ岳・乗鞍岳・御嶽山の眺め] |
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笠ヶ岳の左側には黒部五郎岳、さらにその左奥には槍ヶ岳が見えた。(写真下) やはり槍ヶ岳は特徴的な形状で、とても目立つ。 |
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[槍ヶ岳(左奥)と黒部五郎岳(右)] |
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お花畑の中に動くものがと、よく見たら雷鳥の雛だった。一度に4羽ぐらい見かけたのだが、草に隠れてしまって目立たない。雛といってもだいぶ成長しているようだ。 |
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[雷鳥の雛と出合う] |
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6:49、赤木岳の標識にて小休止。(写真下) GPSで現在位置を確認すると、地形図や山と高原地図(剱・立山)上で表記されている赤木岳とは、違う位置だった。それらの地図では2622m峰が赤木岳と記載されているが、この標識の立っているピークは、2622m峰の少し南東寄りのピーク(2610m圏峰)だった。 |
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[赤木岳の標識] |
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7:26、中俣乗越へ下っていく途中で黒部五郎岳を望む。(写真下) 手前の2578m峰が大きい。まだまだ黒部五郎岳頂上までは距離があるなと思えた。 |
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[黒部五郎岳は、まだ遠い] |
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7:35、真っ平らな中俣乗越を通過。左手に赤牛岳、水晶岳を眺める。(写真下) |
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[赤牛岳(左)、水晶岳(右)方面] |
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2578m峰を越えて、8:44、GPSから標高2580mを通過したことを確認。(写真下) 日陰のない中、黒部五郎岳への急登が続く。 |
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[黒部五郎岳の登り] |
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9:15、左斜め上への直線的な登りを進むと、登山者が立ち止まってるのが見える。どうやらこの先が黒部五郎の肩のようだ。(写真下) |
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[もうすぐ肩] |
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9:17、黒部五郎の肩に到着。(写真下) ここで、久々に腰を下して小休止。 |
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[黒部五郎の肩] |
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黒部五郎の肩を出発し、頂上に向かう。ガスが切れていたので、今がシャッターチャンスと思い、振り返って水晶岳方面を撮影。(写真下) |
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[赤牛岳、水晶岳、鷲羽岳の眺望] |
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頂上に近づいてきた。小さな岩がゴロゴロしている。(写真下) |
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[もうすぐ頂上] |
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9:41、黒部五郎岳頂上に到着。(写真下) だが、頂上ではガスが湧いてしまい、周囲の光景は、今一つだった。山頂標識や三角点などを撮影して時間を過ごす。 |
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[黒部五郎岳頂上] |
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頂上を出発し、黒部五郎の肩に戻る。腰を下し、水分補給していたら20分ちょっと休憩してしまった。その後、来た道を引き返し、下っていく。ガスがますます湧いてきて進路方向の奥は見えなくなった。(写真下) |
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[黒部五郎岳の下り] |
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前方はガスに覆われている。(写真下) ジグザグの登山道をリズムよく下っていく。 |
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[黒部五郎岳の下りが続く] |
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12:19、中俣乗越を通過。(写真下) ここから高度差140mを登り、赤木岳標識へ向かう。 |
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[中俣乗越標識] |
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13:01、赤木岳標識にて小休止。水分補給していると涼しい風が吹いてきた。標識を出発し、ピーク下のゴーロを下る。(写真下) ここだけ何故か岩が大きく、難儀する。
...一番苦手な登山道。この間のトムラウシ山を思い出す。 |
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[赤木岳標識からの下り] |
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13:45、標高2620mぐらいから北ノ俣岳を見上げる。(写真下) この辺りの登山道は緩やかな登りで歩き易い。 |
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[北ノ俣岳への登り] |
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14:00、北ノ俣岳を通過。その際、三角点を撮影。(写真下) |
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[北ノ俣岳の三角点] |
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15:16、鞍部を通過。この辺りは行きの時、まだ日の出前で暗く、遠景が全く分からなかったところ。(写真下) この先から太郎山への緩い登りがスタートする。 |
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[鞍部を通過] |
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太郎山への緩やかな登りが続いている。(写真下) こんなに長かったのかと明るくなって初めて気がつく。行きの時は、ヘッドライトを点けて足下の木道しか見ていなかった。 |
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[太郎山への登り] |
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太郎山からの下りになったところで、正面に太郎平小屋が見えた。(写真下) 木道階段で足を踏み外さないように注意して下っていく。...結構、両足が疲れているのを自覚。 |
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[太郎平小屋が見えた] |
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15:39、太郎平小屋に到着。チェックインした後、黒部五郎岳初登頂記念に生ビール(中ジョッキ1300円)でひとり祝杯。(写真下) それにしても、北ノ俣岳を過ぎてから非常に長く感じてしまった。 |
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[生ビ―ルで祝杯] |
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夕食を済ませ、夕日が沈んだ後、薬師岳上空の雲が茜色に染まる。(写真下) 昨日と違って今日は夕立がなかった。
今夜は大部屋となり、昨夜のカイコ部屋よりも寝やすかった。20:00の消灯にて就寝。 |
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[日没後の薬師岳] |
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太郎平小屋を出発する前に東側の山々を望む。(写真下) A:三俣蓮華岳、B:双六岳、C:黒部五郎岳、D:北鎌尾根独標。昨日登った黒部五郎岳がクッキリと眺められた。 |
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[東側の眺め] |
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朝日を浴びながら小屋の前で出発準備。(写真下) 今日も天気は良さそうだ。 |
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[小屋前で準備] |
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6:00、太郎平小屋を出発し、木道を進む。清々しい朝だ。 |
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[太郎平小屋を出発] |
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6:06、左手に遠く高い峰が続いていることに気がつく。白山連峰だ。(写真下) ここから白山が見えるとは意外だった。 |
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[白山遠望] |
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6:49、五光岩ベンチにて小休止。なんと、剱岳が見えていることに初めて気がつく。(写真下) しばし見惚れてしまった。 |
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[剱岳に気がつく] |
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8:47、三角点ベンチに到着。(写真下) 今から太郎平小屋方面に登っていく登山者が大勢休憩中だった。 |
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[三角点ベンチに到着] |
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10:34、折立に到着。(写真下) 富山駅行きバスは、12:10発なので、まだ時間はたっぷりある。そんな訳で自販機でコーラを買ったり、服を着替えたりして時間を費やす。すると、団体さんグループが幾つかやってきて、登山口広場は、一気に人が増えた。 |
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[折立に到着] |
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そんな折、後方からスーツ姿の男性が登山道から突如、現れた。(写真下) よく見たら、株式会社オーダスーツSADAの佐田社長だった。少し立ち話をさせてもらったり、写真を撮らせていただく。今回は黒部五郎岳、鷲羽岳、水晶岳を縦走されたとの事。スーツ姿でビジネス鞄片手に革靴で縦走というのは、とても真似できない。
ということで、今回の折立は、行きでクマとの遭遇。帰りで佐田社長との出会いという印象深いものとなった。 |
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[佐田社長と出会う] |
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今回の山行は、天気に恵まれたお蔭で、太郎平小屋前からは、前回の薬師岳山行では見られなかった薬師岳、黒部五郎岳、鷲羽岳などの山々を見渡すことができました。一方、北ノ俣岳を過ぎた所では、上述の通り、槍ヶ岳や笠ヶ岳、乗鞍岳、御嶽山など、素晴らしい眺望を堪能しました。
そして、折立ではクマと佐田社長という両極端な出会いがあり、これまた記憶に残る思い出となりました。ということで、今回は充実感たっぷりの山行となりました。
下山後は、富山駅に戻って日帰り入浴し、駅前で寿司を味わいました。(写真下)
...訪問時間帯が絶妙で、幸いにも、並ばずに店に入れました。ウマッ!
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[登頂記念] |
※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。
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