トップページ他山域山行リスト>空木岳_記録20250808


空木岳

 山行日
2025年8月8日(金)・9日(土)  晴一時雨後曇・晴 同行者:「山の会」メンバー 5名
 コース
2025/8/8:菅の台バスセンター(6:31)〜(6:50)池山尾根登山口〜(8:20)林道終点(トイレ)(8:34)〜(10:00)池山・空木岳分岐点(10:21)〜(11:09)マセナギ(11:17)〜(12:56)迷い尾根〜(13:36)ヨナ沢の頭(13:46)〜(14:53)空木平分岐〜(15:36)駒石〜(16:25)空木駒峰ヒュッテ(泊)
2025/8/9:空木駒峰ヒュッテ(4:26)〜(4:37)空木岳(5:04)〜(5:18)空木駒峰ヒュッテ(6:07)〜(6:41)駒石(6:44)〜(7:08)空木平分岐〜(7:52)ヨナ沢の頭(8:00)〜(8:42)迷い尾根(8:48)〜(10:37)マセナギ〜(11:19)池山・空木岳分岐点(11:34)〜(12:46)林道終点(トイレ)(12:51)〜(14:02)池山尾根登山口〜(14:28)菅の台バスセンター〜(14:34)こまくさの湯(16:50)〜(17:00)菅の台バスセンター
 8月上旬の夏山登山は、「山の会」メンバーとともに中央アルプス空木岳に行ってきました。中央アルプスは私にとって木曽駒ヶ岳・宝剣岳に一度、テント山行で行っただけで、他の山は未踏となっています。また、空木岳を調べますと、登山口(菅ノ台バスセンター標高860m)から頂上(標高2864m)まで標高差約2000mあり、これだけの標高差を1日で登るのは久々の山行だと思いました。
 詳細は以下をご覧下さい。


<第1日>
 前夜、駒ヶ根のビジネスホテルに泊まり、翌朝、駒ヶ根駅に向かう。バスのりばには、予想以上の長い行列が既に出来ていた。(写真下) 6:00発しらび平(駒ヶ根ロープウェイ駅)行きのバスが1台がやってきて、どうにか乗車することができた。
 次のバス停で待っていた3人は前のドアから乗車できたが、それ以降のバス停では、運転手から次のバスを待って下さいとのアナウンス。残念ながら、あと30分待たされることになるのだろう。
[駒ヶ根駅前バスのりば]

 6:16、菅ノ台バスセンターにて下車。しらび平まではマイカー規制があるため、マイカーはここの駐車場を利用し、しらび平行きのバスに乗換えなければならない。そのため、しらび平行きバスを待つ行列が早朝から物凄い長さになっていた。(写真下) これは流石に臨時バスを出さないと対応できないだろう。我々は、その行列を眺めながら空木岳池山尾根登山口に向かう。
[菅の台バスセンター]

 車道を歩いていき、池山尾根登山口に到着。(写真下左) ここは、駒ヶ根高原スキー場の駐車場だった。奥に登山口の道標が立っている。(写真下右) ここからが登山道となる。
[池山尾根登山口(1)] [池山尾根登山口(2)]

 緩やかな樹林帯を登っていくと、林道に出た。すぐ先が林道終点でトイレがあり、小休止とした。(写真下) 地形図で見ると標高約1360mなので500mぐらい登ってきたことになる。
[林道終点(トイレあり)]

 林道終点からは、南アルプスが望めた。(写真下) 左から間ノ岳、西農鳥岳、ほぼ中央に塩見岳、その右側に荒川三山、赤石岳と続いている。
[南アルプスの山々]

 9:07、タカウチ場にて小休止した後、出発。(写真下) ここは、右手に池山への登山路が分かれている。我々は池山を左から巻くルートを進む。
[タカウチ場]

 10:00、池山・空木岳分岐点に到着。(写真下左) ここには水場があり、小休止。(写真下右)
 最初から空だった1リットルボトルをザックから取り出し、水を汲む。またもう一つの1リットルボトルは飲み干した後、水で満タンにする。ということで、ここでザックは最重量となった。なお、ここは標高約1750mとなり、890m登ってきたことになる。
[池山・空木岳分岐点(1)] [池山・空木岳分岐点(2)]

 池山・空木岳分岐点を出発すると、すぐ道が十字路となる。(写真下) 右折は池山小屋だ。直進は尻無 0.9km、左折は遊歩道経由尻無0.8Kmとあったので、楽そうな遊歩道経由を選択する。
[十字路を左折]

 十字路からは本格的な登りとなった。10:58、尻無に到着。(写真下) ここで先ほどの十字路で分岐した登山道と合流する。周囲は樹林帯が続き、視界は広がらない。
[尻無を通過]

 11:09、マセナギで小休止。ここは、先ほどの尻無と同様、笹原と樹林の光景だった。その後、11:41に池山尾根ルートという道標の前を通過。(写真下) 道標には標高2050mと記載されており、ようやく標高2000mを越えたことを知る。
[尻無を通過]

 金属製の階段など、急な登りが始まった。(写真下) 樹林帯なのでよくわからなかったが、登山道からは一瞬、垂直のような崖が見えた。
[金属製階段を通過]

 ヤセ尾根ルートが続くと思ったら、「大地獄」というプレートを見る。(写真下)
[大地獄を通過]

 クサリ場の登りが現れた。両腕のパワーを使用するので体力の消耗が激しい。(写真下)
[クサリ場を登る]

 今度は、「小地獄」というプレートを見る。(写真下)
[小地獄を通過]

 12:56、迷い尾根という道標の前を通る。(写真下) カンバンの注意書きを読むと、どうやらヤセ尾根の危険エリアを終えたようだ。
[迷い尾根]

 だが、ヤセ尾根のクサリ場が終わっても、急な登りは続いていた。(写真下)
[階段登りが続く]

 13:36〜13:46、ヨナ沢の頭道標の前で小休止。(写真下) 道標には標高2330mとあり。だいぶ登ってきたことが分かった。
 ヨナ沢の頭を出発して30分後、樹林帯の中でガスに覆われたかと思ったら、急に小雨が降ってきたのでザックカバーを取り出す。
 だが、その10分後、雨が強く降り始め、雨具を装着した。その後、雨は止むことなく、本降りとなって降り続いた。時間的に夕立ちかと思ったが雷鳴は幸い、聞こえなかった。
[ヨナ沢の頭]

 雨の中、ガスのかかる樹林帯を進むと15:02、ハイマツ帯の尾根に出た。すると雨が止んでいることに気がついた。振り返ると、盆地の上に虹が見える。(写真下) 不思議なことに先ほど雨を降らせたガスが見当たらない。どうやら消えてしまったようだ。
 ここで空木平分岐点を過ぎてしまったのではないかとGPSで確認。すると、確かに樹林帯の中で通過していたことが判明。先ほど、本降りの中、他パーティが休憩していたのを追い越したのだが、そこが分岐点だったようだ。
[虹が見えた(振り返って撮影)]

 正面には巨大な駒石が見える。その左奥には空木岳頂上らしきピークが見えるが、ガスに覆われ、頂上かどうかはハッキリしない。(写真下) だが、雨が止んだことは幸いだった。
[空木岳頂上はガスの中]

 登りの途中の平地で小休止。(写真下) 後方から他のパーティ2組が追いついてきた。皆、空木駒峰ヒュッテ泊りだと知る。
[平地で小休止]

 15:35、駒石の前を通過。(写真下左) 駒石の前には道標が立っていた。(写真下右) その道標には標高2650mとある。空木駒峰ヒュッテは、頂上直下の標高2800mなのでヒュッテまで、あと高度差150mだと分かった。
[駒石を通過] [駒石の道標]

 しかし、この高度差150mがキツかった。それほど急な登りではないのだが、疲れが出てきたのかどうもペースが遅い。またガスは、ますます濃くなってきた。(写真下)
[空木岳は相変わらずガスの中]

 16:20、ヒュッテが見えた。(写真下左)
 ヒュッテでの受付を終えた後、2階に上がり、寝床を確保。今日は満員状態だった。1階に降りて17:00に夕食スタート。(写真下右) 自炊だが、自炊と言っても今回はアルファ米利用なので湯を沸かす程度だ。
 18時過ぎに夕食を終え、19:00消灯。早い時刻だったが、横になったらすぐに眠り込んでしまった。
[空木駒峰ヒュッテが現れた] [久々の自炊]

<第2日>
 4:00起床。4:26、ご来光を頂上で見ようと、皆でヒュッテを空身で出発する。10分程度で頂上に到着した。(写真下) 思ったほど寒くはなく、余裕でご来光を待つ。 
[空木岳頂上]

 ご来光を待つ間に全員での記念撮影。(写真下)
[頂上での記念撮影]

 八ヶ岳(蓼科山から赤岳)の上空が赤く染まる。(写真下)
[八ヶ岳(蓼科山〜赤岳)のシルエット]

 だいぶ明るくなってきたので周囲の光景を撮影し始める。まず南側の南駒ヶ岳方面を撮影。(写真下)
[南駒ヶ岳方面]

 北西側には御嶽山が見えていた。(写真下)
[御嶽山]

 ようやくご来光が拝めた。(写真下) 八ヶ岳と南アルプスの間から太陽が昇ってきた。
[ご来光]

 ご来光を拝んだ後、下山している時に木曽駒ヶ岳方面を眺めたら、その左側奥に槍・穂高が見えていることに気がついた。(写真下)
[木曽駒ヶ岳(右)の奥に槍・穂高]

 5:14、ヒュッテ手前の分岐点に戻ってきた。(写真下) ここで右折すると、空木平避難小屋に通じている。
[空木駒峰ヒュッテ]

 5:16、ヒュッテに入る前に振り返って空木岳頂上を撮影。(写真下) 昨日は、ガスで全く見えなかった頂上だ。
[空木岳頂上を振り返る]

 ヒュッテに戻り、朝食を済ませ、パッキング。気がつくと他の登山者は続々と出発していてヒュッテ内は閑散としていた。
 6:07、ヒュッテを出発する。昨日はガスで見えなかった尾根筋が眺められた。(写真下) 遥か下の盆地まで下山するのかと思うと、やはり長いな〜というのが率直な感想。
...標高差2000mは伊達ではなかった。
[下りルートを見下ろす]

 7:08、行きでは分からなかった空木平分岐点を通過。
[空木平分岐]

 7:52、ヨナ沢の頭に到着。(写真下) だが、自分だけ遅れて到着した。やはり、段差のある下りとなるとメンバーのスピードについていけない。(右膝が曲がらないのとバランス感覚の欠如が主たる原因) そんな訳で、ここからはメンバーには先に行ってもらい、下山後、こまくさの湯で合流することとした。
...後で調べたら、空木平分岐〜ヨナ沢の頭間は、私自身もコースタイムより速かった。メンバーはもっと速かったことが判明。
[ヨナ沢の頭]

 ヨナ沢の頭から単独行となり、ヤセ尾根の小地獄、大地獄を通過するが、クサリ場で思うように身体が動かず、時間がかかってしまった。(写真下)
...後で調べたら、ヨナ沢の頭〜マセナギ間は、コースタイムの倍以上かかっていた。
 このクサリ場辺りで、結構、登山者とすれ違う。明日の天気は崩れると聞いていたので、そんなに登山者は来ないと思っていたのだが、どうやら日帰り登山者が多いようだ。確かに皆、若かった。
[クサリ場の下り]

 10:37、マセナギを通過。(写真下) ここまで来れば、この先は歩き易い登山道だ。だが、歩行速度が遅くなっているのを自覚する。
[マセナギ]

 11:19、池山・空木岳分岐点の水場に到着。(写真下) ここで小休止とした。空腹感を覚えたのでザックからパンを取り出し食べる。また、ここで空いたペットボトル(600ml)に水を入れる。この水場のお陰でザックの水量がうまくコントロールできた。15分休憩した後、出発する。
[池山・空木岳分岐点(水場)]

 林道終点まで戻ってきた後、林道を2回横断する。池山尾根登山口は近いぞと思い、スタスタ下っていくと、見た事のないスキー場のリフト設備が目の前に現れた。どうやら樹林帯の中で踏み跡が錯綜していたので、道を間違えたようだ。ということで、GPS等で現在位置を確認。どうも直進するところを左に進んでしまったようだ。
 軌道修正したところで、メンバーにLINEする。すると、すでにこまくさの湯の風呂から上ったメンバーがいてビックリ。
[樹林帯の中を進む]

 14:28、菅の台バスセンターに到着。(写真下) これで菅の台バスセンターから山頂まで往復したことなる。ここから、こまくさの湯に向かう。
[菅の台バスセンターに戻ってきた]

 14:34、こまくさの湯に到着。(写真左下) 風呂場に行かず、食堂に向かうと風呂上がりのメンバーと無事合流できた。各メンバーは帰京のバス・電車時刻がバラバラなのでここで解散となった。解散後、風呂にゆったりと浸かり、風呂上りに生ビールとソースカツ丼を味わう。(写真下右)
[こまくさの湯] [ソースかつ丼]

 こまくさの湯から菅の台バスセンターに戻り、帰路についた。(写真下)
 [菅の台バスセンターに戻る]


 標高差2000mは伊達ではありませんでした。ですが、アップダウンが殆どない尾根登りでしたので、比較的登り易かったことは事実です。また、私が最も不得意とする大岩ゴロゴロのゴーロのようなエリアがなかった事は、ラッキーでした。それでも下りは、段差の大きい箇所がいくつも現れ、時間がかかってしまい、難儀しました。でも、コースは、樹林帯、クサリ場、ハイマツ帯と変化に富んだ面白いものでした。
 同行メンバーの皆様、大変お世話になりました。有難うございました。



※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。