トップページ他山域山行リスト>唐松岳・五竜岳_記録20100718


唐松岳・五竜岳

 山行日
2010年7月17日(土)・18日(日) 同行者:YSさん
 コース
7/17(土):八方(9:52)〜(10:03)八方駅(10:09)=(ゴンドラリフト)=(10:17)兎平駅(10:22)=(アルペンリフト、グラートクワッドリフト)=(10:39)八方池山荘(10:50)〜(11:42)第3ケルン〜(13:18)丸山ケルン(13:23)〜(14:20)唐松岳頂上山荘(14:47)〜(15:06)唐松岳(15:22)〜(15:31)唐松岳頂上山荘(泊)
7/18(日):唐松岳頂上山荘(6:10)〜(8:18)五竜山荘(8:41)〜(9:32)五竜岳(10:05)〜(10:52)五竜山荘(11:18)〜(12:58)大遠見山〜(13:31)中遠見山〜(14:26)地蔵ノ頭〜(14:43)アルプス平駅=(テレキャビン)=(14:55)とおみ駅 


<第2日:唐松岳頂上山荘〜五竜岳〜とおみ駅>
 2、3度、夜中に目が覚めるが、一人当たりの寝床スペースがゆったりだったので、再びすぐ眠れた。やはり、小屋は、正直なところ、空いていた方が嬉しい。
 3:45、起床。
 ライトを点けて、外に出る。暗いながらも、剱や五竜の山容がくっきりとわかる。今日は、どうも好天気になりそうだ。YSさんと、山荘裏のピークに向かう。
 3:55、山荘裏ピーク到着。東側一面は、雲海となっていた。遠く頸城山塊のシルエットが美しい。どうもその背後から朝日が昇ってくるようだ。
 4:40頃、ご来光となった。
 いつの間にか、人が集まっている。振り返ると、剱岳のピークに朝日が当たっている。
 北側は、白馬岳の雄姿あり。すぐ近くには、赤く染まった唐松岳の姿があった。
 昨日とは、全く正反対で、360度の光景にいささか興奮気味。こうなってくると、富士山方面は?と気になった。
[山荘裏のピークにて]

 山荘に戻り、朝食。昨日の夕食と違って、食欲が出てきた。
. ....昨日は、単なる呑みすぎ。
 6:10、山荘を出発。剱、五竜がくっきりと眺められ、気分は最高。いや〜、爽快、爽快。五竜への道を歩くのが楽しくて仕方がない。
[五竜岳を目指して出発]

 クサリ場が現れる。だが、反対側から来る登山者は、少なく、他人を気にせず、通過できる。
 今日の核心部は、このあたりか。途中、「転落多発」の看板が立っていた。
 登り返し、再び下っていく。
[クサリ場を通過]

 ここが最低鞍部かなと思い、小休止。(写真下)
 だが、その先、アップダウンがあり、先の方が最低鞍部かなと迷う。立止まって、五竜を見上げる。だいぶ近づいた感じだ。山頂付近には、まだ雪渓がかなり残っている。手前の尾根にも雪渓の白さが目立つ。

 時計を見ると、7:28。この時間で、すでに強烈な太陽光線を浴びている。上空には雲がなく、日陰もない。ちょっとした登り道でも汗が出てくる。
[最低鞍部?]

 7:51、振り返ると、唐松岳が見えていた。
 そのピークから西側に続く尾根筋を目で辿っていくと、奥に平野部が見えた。黒部川河口あたりの平野だろうか。その先は、富山湾だ。
 道は、歩きやすくなった。一本道だ。(写真下) 
[稜線を行く]

 ピークを右から巻くように進み、下りに入ると、眼下に赤い屋根の小屋が見えた。(写真下)
 五竜山荘だ。緑の斜面に赤い屋根は、よく目立つ。
 山荘近くでは、高山植物の花が満開だった。
[五竜山荘を発見]

 8:18、五竜山荘到着。
 暑い。山荘で冷えたコーラを購入。山荘の入口には、「今日は、混雑が予想されます」の貼紙が。
 「この天気だと梅雨明けしたのでしょうね。」と、YSさんと話す。
 (下山後、知ったのだが、実際、梅雨明けしていた)
 この先、サブザックだけ背負って、五竜を目指す。(8:41)
[五竜山荘にて(振り返って撮影)]

 さすがに背中が軽いと、かなり速く歩ける。だが、景色がいいので、すぐに立止まってしまう。
 すでに唐松岳よりも高く登ったようだ。(写真下)
[振り返って唐松岳を望む]

 岩場を通過。北アルプスであれば、通常、クサリが用意されるような場所だと思ったが、岩が、階段状のせいか、クサリ等の補助設備は、なし。(写真下)
 見上げると、青空が眩しい。今日は、この時間帯になっても、まだ雲が発生していない。これならば、山頂での景色が楽しみだ。やがて、南側に聳え立つ鹿島槍ヶ岳が見えてきた。続いて、鹿島槍の遥か後方に槍ヶ岳の特徴あるピークが見え始めた。

 9:29、山頂手前の分岐点(鹿島槍方面)に到着。ここから西側にフラットに進み、山頂に向かう。
[岩場を登る]

 9:32、五竜岳頂上に到着。(写真下)
 いや〜素晴らしい。初訪問のYSさんは、360度の光景に大満足。北アルプス北部の山並が、全部見渡せる。そんな訳で、なかなか立ち去ることができない。同じような光景に対し、何度もシャッターを押してしまう。
 まずは、北部の白馬岳方面。
 そして、鹿島槍と北アルプス南部方面。
 最後にじっくりと、剱・立山。
 残念なことに五竜岳の山頂標識は、色褪せて殆ど判読不能の状態だった。
[五竜岳頂上にて記念撮影]

 ボチボチ行きますかと、YSさんに声を掛け、山頂を後にした。(10:05)
 時計を見て30分強、留まっていたことを知る。だが、まだまだ腰を下ろしていたい場所だった。
 帰りも同じルートで五竜山荘に向かう。
 「おやっ」
 見れば、東側からガスが押し寄せ、稜線の東半分だけ、ガスで埋まり始めた。どうやら、今まで楽しめた景色も見納めのようだ。
 10:52、再び五竜山荘に戻った。またしても、冷えた缶コーラを買って一気に飲む。外に出ると、太陽光線が一段と眩しく感じた。
[五竜山荘に戻る]

 山荘からさらに少し戻った所に分岐点がある。ここを右折し、斜面を登る。これからは、自己未踏の遠見尾根だ。
 すぐに小ピークに到着。ここが白岳の頂上のようだ。標識らしきものはなかったが、その先にケルンがあった。(写真下)
 左手の唐松岳は、ガスのために半分しか見えなくなっていた。
[ケルンあり]

 ガスが湧く中、急な尾根の下りとなる。この尾根は、八方尾根以上にキツイと聞いていたが、意外にも登山者と、何度もすれ違う。
 急な下りを終えて、登り返すような場所で小休止。(12:13) ここでランチタイムとした。食事をしながら地図を見ると、今いる場所は、西遠見山付近らしい。だいぶ歩いたような気がしたのだが、まだまだ先が長いことを認識。少しスピードを上げて歩きましょうと提案。
 12:30、再び歩き始める。
[急な下りとなった]

 12:44、尾根の中になんと残雪が現れた。(写真下)
 だが、それほど涼しいということはなく、雪を手に取って、ギュッと握り締め、塊にしたものを手の甲に当てながら歩く。これが気持ちよかった。そんな事を残雪が現れる度に繰り返す。
[尾根の中に残雪]

 12:58、ようやく大遠見山。道は、ピークを巻いている。右手は、ササ原で視界が広がるが、肝心の鹿島槍は、既に上半分がガスの中だった。(写真下左)
 大遠見の道標(写真下右)
[右手の鹿島槍方面を眺める] [道標]

 高度がどんどん下がっていくと、前方に左に伸びる尾根を発見。(写真下) どうやら、あの左下の方が、テレキャビン乗場のアルプス平のようだ。
 まだまだ先は、長いな〜と思える光景だった
[アルプス平は、左手の先]

 「あれが、中遠見山?」
 前方に見える小ピークは、意外にも高く目立つ山だった。この頃になると、もう二人の間に会話は、なく、ひたすら歩く。歩く。
 目の前の中遠見山は、円山木ノ頭のピークよりも、デカイな〜。そんな丹沢のピークと比べたりしながら、黙々と歩く。案の定、この中遠見山への登りは、キツかった。
[前方に小ピーク(中遠見山)]

 ようやく中遠見山。(13:31) ここでも、鹿島槍の姿は、変わらず、山腹から下しか見えない。休憩中の登山者の横を通過していく。
 この先は、もう雪渓が現れたりすることもなく、単調な山道歩きとなった。西遠見、大遠見、中遠見と歩き、次は、小遠見山となる。
[ここも同じような光景]

 だが、小遠見山の場合、頂上手前に左に巻道があり、そちらを選択。ということで、小遠見山のピークをパスして、尾根を進んでいく。
 だが、この先に30人ぐらいの大型の団体さんが歩いており、結局、ペースダウン。
 後で聞けば、YSさんは、この階段状の下りで足が痛くなり、この団体さんの歩行ペースで、構わなかったとのこと。
[小遠見山分岐点にて]

 地蔵ノ頭に到着。(14:26) テレキャビンで上がってくる観光客の姿が多くなってきた。
 少し手前の所で、持っていた水は、ついに全部飲んでしまった。後は、下山後のビールが待っていると、ひたすら下っていく。
 隣の八方尾根も、周囲の山々と同様、上部は、雲の中だった。
[地蔵ノ頭にて]

 14:43、アルプス平到着。
 テレキャビンに乗る前でビールと思ったが、ここは、もう少し我慢して、下のとおみ駅でビールとした。
[テレキャビンで、一気に下山]

 14:55、とおみ駅にて下車。外に出ると、強力な太陽光線と、気温がさらに上がった事に嫌でも気がつく。こんなに下界は、暑かったのかと、しばし唖然としてしまった。
 建屋に入り、冷房の効いたレストランで、生ビールのみを注文。ジョッキで乾杯。いや〜、美味しいビールだった。
 YSさん、どうもお疲れ様でした。
 [とにかく生ビールで乾杯]

 本日、出会った花の一部
[キヌガサソウ] [ハクサンシャクナゲ] [ミヤマシオガマ?]
 
[ハクサンフウロ] [ミヤマアズマギク] [イワツメクサ]


 今回は、梅雨明けと同時の山行ということで、二日目の天候は、最高でした。おかげで十分、北アルプルの山並を堪能できました。ですが、帰りの遠見尾根のアップダウンには、参りました。すれ違った小学生の男の子が、「何て長いんだ!」と、半ば怒りに満ちた表情で登ってきたのが印象的でした。確かに長い、長い尾根でした。

 YSさん
 お付き合いありがとうございました。また、どこかでご一緒させて下さい。



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※山行時間には、撮影時間を含んでおりますので、ご注意下さい。